【感想】光のとこにいてね

一穂ミチ / 文春e-book
(675件のレビュー)

総合評価:

平均 4.0
179
287
145
25
5

ブクログレビュー

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  • taka-kimura

    taka-kimura

    子ども時代の「光のとこにいてね」という、待ち合わせの時の約束が、大人になり、あなたには「光のとこにいて欲しい」という思いへ変わり、それが離別の理由となる様がなんとも切ない。

    投稿日:2024.05.07

  • しろぴ

    しろぴ

    感情を丁寧に言葉で表現して分かりやすく物語が展開する
    また、それ以上に読者側で情景を想像する余地があった
    多面的で論理的ではない感情の表現が巧みで、的確に物語に誘導された
    本を読んでいると短時間で、この世界に没入できた

    添えられた小冊子にスピンオフ作品が掲載されていた
    主人公以外の主要な登場人物にも魅力があって、もっと其々について書いてくれれば、いくらでも読みたい
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    投稿日:2024.05.06

  • ナオ

    ナオ

    何だろう、今までにないこの感覚は…
    第一章からのめり込むように読んでしまった。

    毎週水曜日、団地の階段の下で30分。ママの「ボランティア」が終わるまで待つ私(結珠)に内緒の友達が出来た。制服姿の私と団地住まいの果遠ちゃんは全然違うのに、ママが決めたことを守らないといけないところが似てる。
    小2の二人が定点を外れて少しずつ行動半径を広げていく様が見えるようで、上手い文章だなと思った。

    白詰草は結珠(ゆず)、鳥の羽が果遠(かのん)の視点だと気づいた。文章の始めにイラストが描かれていてわかりやすい。金色の文字で『光のとこにいてね』まずタイトルに惹かれ、第一章でガツンとやられた。

    自由と束縛
    ママの秘密、ママの知らない私の秘密
    女子特有の抵抗と降伏
    家庭と学校
    協力と裏切り…
    真逆なものが繊細な感性で描かれる。

    子どもだった二人が高校生になり、再び出会う第二章。傷つきやすい不安定な時期に、お互いを鏡のような特別な存在として結珠と果遠は惹かれ合っていく。

    ギュスターヴ・ル・グレイのモノクロ写真を観たいと思った。
    第三章では写真のような「寂しい感じの海に行きたい」と言った果遠が住む海街に、大人になった結珠がやってくる。私の苦悩や哀しみを両手を広げて受け止めてくれた人。自分の人生に欠かせない愛おしい存在であることを、お互いが認めていく様子が描かれていく。

    光は希望の象徴だけど、照らされたら逃げも隠れもできない。嘘やごまかしを許してくれない。そして足下に影を生む。

    優しい嘘は相手を傷つける。
    モノクロの世界でいつも光を放っていたのは他ならぬあの子だった。私の隣にいて欲しいのは、あの子ただ一人。
    ラストは、同じ思いの二人が荒波の海に向かい微光に包まれるシーンをイメージしていたので、読み終えて少し違和感が残った。


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    投稿日:2024.05.06

  • だいぷく

    だいぷく

    初めは女性同士の恋愛小説かと思ったが、恋愛や友愛、家族愛を超えた愛情があることを知った。
    「光のとこにいてね」という切なくて暖かいけど真綿で相手を締めるような言葉が、果遠ちゃんの不遇さや実直さが、胸に何度もグッときて涙が出そうになった。でも水人さんが不憫で。
    ところどころに散りばめられている光の表現がとても素敵だった。
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    投稿日:2024.05.06

  • ぽめ

    ぽめ

    何度も泣いた。光が刺す終わり方がすごく好きだった。
    どちらの夫も本当に素敵で優しくていい人で、それが逆にしんどくて。でも、2人が一緒にいれるなら何でもいいと思えちゃうくらい運命で愛しかった。

    投稿日:2024.05.02

  • windfuku

    windfuku

    医者家庭の結珠、母子家庭の果遠、生活環境の違う2人が幼少期に午後の団地で出会い短い一緒の時間で2人は認め合う。幼少期の短い出会いから其々気になりつつも別れて其々の生活を過ごし高校の始業式の講堂で再会し果遠は母が団地に住めなくなる短い期間、図書室、音楽室、果遠のバイト帰りの夜道等での思い出を作り再度惜別する。其々別地で結婚をして生活を送り、結珠が教職での悩みから休職で夫と共に本州最南端の環境の良い地に知人を通じて静養を兼ね引越す。その地でお互い29歳にして3度目の果遠と再会し絆を深め合う。お互い良夫に巡り合って果遠には子供(瀬々)もいて良い関係を築いていたが、其々の夫は、2人の関係に好意を持ちつつ複雑な思いを抱く。最後は、果遠は夫と別れ結珠は東京に戻る決心をするも2人の絆は深く。。。で終える。
    プラトニック同性愛の内容なのか?女性同士の友情の内容なのか?良く理解出来ない展開で其々の夫が優しく2人を深く愛していた中での展開は靄が立つ。
    何故か?「糸」の歌が内容と重なって切なくもあり複雑な思いで完読する。
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    投稿日:2024.05.01

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