0
村田天, 神澤葉 / 富士見L文庫 (1件のレビュー)
レビューを書く
総合評価:
"powered by"
いこ
このレビューはネタバレを含みます
あれだけ魔女に恨みを持ち、嫁いできた二人目の妻にも無関心だったエルヴィンの転がりようが 微笑ましかった。 話の内容は決して微笑ましい展開ではないけれども。 恋愛初心者丸出しの初心っぷり、序盤の性格とのギャップにやられた。 前述通り、話は決して微笑ましい展開ではない。 謎の化石病が流行る中、姿を消した母の手がかりを求めて魔女狩りをしているエルヴィンの元へ本来の結婚相手の姿に化けて乗り込むネリ。 ネリにとって、エルヴィンは母を連行していった憎い相手。 エルヴィンも魔女を狩ることに注力していて、その他には自身の家のことすら全くの無関心。 互いが互いを最悪か無関心かである状況、微笑ましいはずがない。 のだが、ネリの持っていた本来の気質にエルヴィンは惹かれていく。 ネリはネリで、エルヴィンを憎からず思うようになっていく。 二人が惹かれたのは、お互いの外見や評判でないところがポイントだろう。 ネリはそもそも本当の姿を隠している。 本当の姿に戻ったときにも、エルヴィンの気持ちは変わらないのかどうか。 この辺りの伏線は、二人の馴れ合いの中に丁寧に貼られていたと思う。 魔女についての考え方ひとつ取っても衝突していた二人。 そんな二人は化石病に隠された謎を解き明かしていくうちに、狩るもの狩られるもの垣根をこえて協力していく。 それは、お互いを失いたくないという想いから。 明かされた謎は哀しい真実で哀しい結末を迎えてしまったが、主役二人の関係性が希望となり、魔女たちの名誉も回復していくだろう。 優しい世界になってほしいと思う。
投稿日:2022.10.25
ポイントが追加されました。ポイント明細ページからご確認いただけます。
クーポンコードの形式が正しくありません。半角英数12桁で入力してください。
エラー(エラーコード: )
本棚を開くには、画面右上にある「本棚」ボタンをクリック
スマートフォンの場合
パソコンの場合
このレビューを不適切なレビューとして報告します。よろしいですか?
ご協力ありがとうございました 参考にさせていただきます。
レビューを削除してもよろしいですか? 削除すると元に戻すことはできません。