【感想】禅と日本文化 新訳完全版

鈴木大拙, 碧海寿広 / 角川ソフィア文庫
(2件のレビュー)

総合評価:

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ブクログレビュー

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  • a0019447

    a0019447

    このレビューはネタバレを含みます

    何かでの紹介を踏まえて読書
    さすがの本で非常に奥深くて面白い。一度読んだだけでは全然理解しきれないが。
    近代の本で読みやすいのも良い。

    メモ
    ・禅は中国人の心がインド人の思想に触れた後に生み出したものの一つ
    ・詫びの真の意味は貧poverty。時代の流行に乗る人々の一員にはならないということ
    ・不完全の美。古めかしさや原始的な粗野さを伴う時、さびがかすかに見えてくる。ある芸術の対象が歴史的な時代感を表面的にでも示していれば、そこにはさびがある。
    ・さびの文字通りの意味は寂しさや孤独だが、ある茶人は次のとおり表現している。見渡せば花も紅葉もなかりけり浦の苫屋の秋の夕暮れ
    ・禅と武士の人生の間には必然的な関係性がある
    ・二元論的な思想を超える。生か死か、否定か肯定かといった考えがある限り、人生を歩む上での躓きの石となる
    ・隙をつくらないこと。精神的固着をつくらないこと。

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    投稿日:2024.02.21

  • kuRo06

    kuRo06

    『禅と日本文化』を読み終わった。

    (著者の考える)禅の思想を通して、日本文化に禅がどのような影響を与えてきたか、根づいているか、芸術文化全般についてだけでなく、儒学、武士と剣術、俳句、茶道、自然愛について、それぞれ章を設けて述べられた本になっている。

    単に、日本文化について書かれているという本ではなく、著者の考える禅の思想によって日本文化を考察するというような本なので、つらつらと観念的なことが述べられていると感じる部分もあり、けっして、読みやすい本でもないし、そもそも分厚いので、読むのは大変だった。

    ただ、アンバランスや不完全なもの、ありのまま、そのままを良しとする日本人の美意識というのは、本書を読んでいて、しっくりときて、自分の中にもある日本人らしさというものを感じた気がした。

    「仏教を抜きにして日本文化を語ることは不可能である。」と、本書にも述べられているが、禅に限らず(本書は禅に偏り過ぎだが)、日本文化に仏教は不可分のものだと思う。
    だけれど、日本人が仏教をよく知らないことも多いのは、笑えない状況ではないだろうか。
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    投稿日:2023.02.07

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