【感想】キツネ潰し 誰も覚えていない、奇妙で残酷で間抜けなスポーツ

エドワード・ブルック=ヒッチング, 片山美佳子 / 日経ナショナル ジオグラフィック
(12件のレビュー)

総合評価:

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ブクログレビュー

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  • まっしべ

    まっしべ

    『キツネ潰し』という言葉のインパクトに惹かれ、そして、その言葉と全くイメージが結びつかない『スポーツ』であるという紹介。好奇心をこちょこちょくすぐられて購入。

    率直にまずは何と言っても、よくぞまあこれだけの妙で変でロクでもないアクティビティの数々を文献から見つけ出してまとめられたなあ、という点に尽きる。著者略歴によると、ヒッチング氏は元々古書や奇書の蒐集家であり、アンティークや古地図に囲まれて暮らしているとはあるがこんな事にも関心があったのだろうか?

    肝心のスポーツ(?)についてはどれもこれもひどいのだが、やはり動物が憂き目に遭うようなものが目立つ。というか、〈金魚飲み〉(p141〜p143)はスポーツと呼んで良いのかどうかも怪しい気がするが。動物系の内で比較的のどかなものに〈シカのレース〉(p254〜p256)があり、考案したティム夫妻もおそらく真剣だったと思うのだが、残念ながらシカの性格上うまくはいかなかった。どこかの観光地でやってそうな気もするけどなあ。

    その他の残酷・危険系についての感想はいずれも似たり寄ったり、危ないなあという感じ。
    そこを除くと、〈氷上テニス〉(p168〜p170)なんかはワンチャン復活の可能性を秘めているのでは。ちょっと『たけしのお笑いウルトラクイズ』臭がしなくもないが。

    ムダ知識の範疇を超える事はない、スポーツ・エンタメ雑学集という感じ。
    ’共通普遍の認識としての動物愛護の精神’っていつ頃から、誰が訴え出したのだろうか?という事が気になった。


    1刷
    2023.9.18
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    投稿日:2023.09.18

  • ぱんだ男

    ぱんだ男

    変なスポーツについて集め、紹介した本。
    このような歴史があったからこそ、動物愛護運動が盛んなのかもしれない。
    競歩も紹介されていた。よく考えると変わったスポーツだ。

    投稿日:2023.09.15

  • 犬山犬男

    犬山犬男

    タイトルから想像して「中世のとんでもねぇ娯楽が紹介されてんのか」と期待してたんですが、まぁそうですね。結構早い段階で息切れを感じる内容でした。

    投稿日:2023.07.27

  • hosinotuki

    hosinotuki

    これってスポーツ?という様な動物虐待の見世物が多い。人間というのは本性残酷なものかとも思えるラインナップ。
    でも中には面白いものもあり、竹馬の競走やスキーバレーなんかはあってもいいのでは?

    投稿日:2023.05.08

  • bookaholic

    bookaholic

    「キツネ」と「潰し」この二つの語が合成される意外性。なんとパワーのあるタイトルだろうか。英語だと「キツネ投げ」の方が正確な訳だけど、「潰し」を採用した訳者に拍手を送りたい。
    ちなみに英語の原題ではその後「タコ・レスリング」と続く。こちらも日本語版の副題に入れて欲しかった。

    前書きの中で、紹介した現代では廃れてしまったスポーツ(死競技?)はおおむね「危険」「残酷」「バカバカしい」に大別される、と述べられている。勿論二つ以上の条件に当てはまるものもあるけれど、本当にその通りだった。(「金魚飲み」なんかはその全てに当てはまる)

    「危険」は文字通り生命や身体の危険が大きすぎるもの。「オートポロ」「バルーン・ジャンピング」「花火ボクシング」など。
    「残酷」は動物虐待系。タイトルにある「キツネ潰し」をはじめ、「クマいじめ」「野鳥たたき」「猫入り樽たたき」「リス落とし」「カワウソ狩り」など名前からして酷い。
    「バカバカしい」ものはそれそもそもスポーツか?とツッコミたくなるようなものも多い。「ろうそく釣り」「ポールシッティング」「水上三脚」「ピッチングマシン砲」など。

    人類史の中のアホな側面を見れてとても面白いのだけれど、過去の話に限ったことではないなと思った。現在でも人が死ぬ危険な競技はいくつもあるし、闘牛や闘犬のように動物虐待が競技として生き残っているものもある(娯楽の為のハンティング、スポーツハンティングもそうだ)。バカバカしいものは、「チェス・ボクシング」などマイナーなものに目を向ければ枚挙にいとまがないだろう(以前、ハイヒール100m走というのをネットで見たことがある)。
    マイナースポーツに限らずメジャーなものでも、時の変遷を経ることで今後評価が変わることもあるに違いない。
    100年後にこの『キツネ潰し』のような、忘れられたスポーツ事典が出版された時、そこにどんな項目が追加されているのだろうかと夢想する。

    本の構成としては、全ての項目がランダムに紹介されてたので、上記の3つのカテゴリに分けるとか種目のジャンルで分けるとか年代で分けるとかしてるとより良かったかな、と思う。あと、スポーツ名称は原文併記してほしかった。「キツネ投げ」→「キツネ潰し」のような意訳がきっと他にもあったはず。

    あと事例が欧米圏に偏っていたので、続編があればぜひ非欧米圏を中心に取り扱ってほしい。
    続きを読む

    投稿日:2023.04.29

  • itomona

    itomona

    面白かったのは、「はじめに」の部分。その後は、時代も場所もバラバラに事例が羅列されている。事例紹介の文章自体は軽妙で悪くないが、50ページほど読んだあたりで飽きた。スポーツというよりは動物虐待遊びでしかないものが事例の半数近くを占めるのではないかという印象だ。ところどころ面白いと思うところはあるのだが、最後まで読むには忍耐が必要だった。続きを読む

    投稿日:2023.03.17

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