【感想】石川啄木(新潮文庫)

ドナルド・キーン, 角地幸男 / 新潮文庫
(2件のレビュー)

総合評価:

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ブクログレビュー

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  • まる

    まる

    ドナルド・キーン氏による石川啄木の評伝。

    日記や手紙などに書かれたものから啄木の心理に寄り添い、書かれていない空白は、パズルのピースを埋めるように膨大な資料を紐解いている。

    呼吸をするように短歌を作るから、散逸して残っていないものも多いらしい。もったいない。

    教科書でしか知らなかった石川啄木。朴訥とした夭折の天才歌人の印象が一変。血の通った啄木を知ることができた。
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    投稿日:2023.09.03

  • chocolat27

    chocolat27

    24才で老父母、きょうだい、妻、子どもを扶養するのが当時の長男。「ジェンダーギャップ指数」というと、女性が権利を主張している話題、と取られがちだが、彼の人生からは、家制度が男性を縛ってきたものにも気づく。
    女性問題、借金etc.情状酌量の余地はないとはいえ、100年以上早く、個であろうとして苦しみ、成し遂げたことの価値を知らぬまま26才で生涯を終えたことに、現代を生きる一人の母親として悲しさだけを感じる。
    その葛藤の中で詠んだ歌に、今、どれだけ多くの人たちが救いを感じていることか。
    膨大な資料に当たったドナルド・キーンさんと角地さんの名訳のおかげで、そんな思いに至りました。
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    投稿日:2023.07.30

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