【感想】銀河英雄伝説 23

田中芳樹, 藤崎竜 / ウルトラジャンプ
(4件のレビュー)

総合評価:

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  • だまし売りNo

    だまし売りNo

    地球を訪れたユリアン達は地球教によって麻薬漬けにさせられる。地球の巡礼者を薬物中毒にして、地球教に絶対服従の手駒にすることが地球教の手口である。これを描いた藤崎竜漫画『銀河英雄伝説 23』は2022年5月に発売された。吉野家常務の生娘ジャブ漬け戦略発言があったばかりであり、恐ろしさが身近に感じられる。『銀河英雄伝説 23』は禁断症状の苦しみの描写も生々しい。呼吸も満足にできなくなる。

    ヤン・ウェンリーとフレデリカの幸福な退役生活は不当逮捕によって破壊される(田中芳樹『銀河英雄伝説 6 飛翔篇』創元SF文庫、2007年)。ヤンは自由惑星同盟と決別する。自由惑星同盟は見限られて当然である。シェーンコップらの反乱は清々しい。

    ヤン・ウェンリー一党の虜囚になったレンネンカンプは自殺する。物語の流れでは自業自得の感もあるレンネンカンプの自殺であるが、パウル・フォン・オーベルシュタインの論理は正論である。「レンネンカンプが順境にあれば、自殺すべき理由もない。その事態に彼を追いこんだ責任の一端がヤン・ウェンリーにあることは明白だ」。これは名台詞である。

    これは全ての自殺者に対して考えなければならないことである。日本には頑張ることを求めるガンバリズムが色濃く残っている。焼け野原から経済大国にすることを誇るような、マイナスの状況を克服することに価値を見出すような倒錯した感覚がある。

    日本では逆境に追い込んだ人物が相手に「頑張れ」と声援を送ることが美風であるかのような倒錯さえ存在する。一番言ってはならない人が最も言ってはならないことを言っている自覚がない。「ゆっくり休んで下さい」と言うことができない。頑張らなくていい人物に頑張らせる。

    特殊日本的精神論は逆境に立たせたことを問題とするよりも、逆境に立たされた時にどうするかを問題にしがちである。逆境を乗り切れなかった人間が悪いとなりがちである。それが日本社会を生き辛くしている。これに比べると逆境に陥らせた原因を問題視するオーベルシュタインには、彼の一般的なイメージに合わないが、優しさがある。

    一方でオーベルシュタインを全面的に支持することはできない。オーベルシュタインの優しさは身内に対してのもので、普遍性を持っていないためである。ヤンから見ればレンネンカンプへの攻撃は必要に迫られたものである。そこを無視してレンネンカンプにだけ優しさを発揮するならば、身内の警察不祥事の処分は甘くする日本の警察幹部の対応と変わらない。オーベルシュタインは保身しか頭にない日本の警察幹部と意識の面で同一視できないだろうが、オーベルシュタインの論理が通ると外形的には同じになる。
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    投稿日:2022.05.14

  • tookikimie

    tookikimie

    水素やヘリウムの原子の図に素粒子(アップ/ダウン)まで書き込んでんじゃねーですよw好きw
    (DDUで顔みたいになってるしw)

    投稿日:2022.05.03

  • tonpei

    tonpei

    地球教本部壊滅、そしてヤンは憧れの年金生活が終了(^^;)ヤンとフレデリカの新婚生活はもっと穏やかだった気がしたけれど、レンジを改造したりしてハゲしいな(゜゜;)真面目なフレデリカも良いけれど、はっちゃけフレデリカが好き!(*`▽´*)続きを読む

    投稿日:2022.04.29

  • かっくん

    かっくん

    地球教の本部壊滅から、ヤンのハイネセン脱出まで。原作を読んでない人にはいささか早すぎる展開のようにも思う。

    投稿日:2022.04.24

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