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篠綾子 / 幻冬舎時代小説文庫 (2件のレビュー)
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fuku ※たまにレビューします
〈小烏神社奇譚〉シリーズ第四作。 今回は小烏神社の氏子で宮司の竜晴に想いを寄せる花枝が狐に憑かれてしまう。それだけでなく、大奥に仕える女性にも狐が憑いているようで、狐憑き祭りといったところか。 発端…は宇迦御魂(うかのみたま)に仕える白狐に、ある執心のために成仏出来ずにいる狐の霊を救って欲しいと頼まれたこと。 この彷徨える狐の霊と花枝に憑いた狐は、医師の泰山が患者から貰った『御伽草子』に出てくる『玉水の前』という狐の話と『玉藻の前』という狐の話に似ている。 狐は人に化けて人の生活に入り込んだり、中には人と結婚したりという話もあるほど、昔話ではお馴染みの動物。一方で今回の話のように神の遣いだったり狐憑きとして禍をもたらしたり特殊な存在でもある。 花枝の友人で今は大奥に仕えるお楽への友情を利用された形での狐憑きだったが、花枝が竜晴を慕うゆえに竜晴を頼ってくれたからこそ大事に至らず良かった。それでも全て解決とは行かなかったが。 ところで花枝のキャラクター設定について、名前やはっきりした言動などから実家の宿屋では看板娘で華やかな美人だと勝手に想像していたが、外見は地味で平凡な見た目なのだと書いてあり意外だった。だが彼女の出過ぎず、だが言うべきことはきちんと言う性格は好感持てる。ついでに書くと弟の大輔も姉想いで頼もしい。 花枝がお楽に請われて大奥に上がるのかどうするかを迷っている中、竜晴と泰山の反応が面白い。泰山はあからさまに動揺し、竜晴はあくまでも花枝が決めることと主張するがその内面はどうなのだろうか。 その顛末はいかに。 相変わらず小烏丸の本体である刀の行方は分からないまま。しかし今回の話で知り合った小狐が小烏神社に仕えることになり、付喪神二柱に小狐が加わり賑やかになった。そしてこの新たなメンバー、玉水がかつて小烏丸に出会っていたことも分かった。 次は小烏丸の本体の行方が分かるだろうか。 ※シリーズ作品一覧(全てレビュー登録あり) ① 「弟切草」 ② 「梅雨葵」 ③ 「蛇含草」 ④ 本作続きを読む
投稿日:2022.03.08
advicekiyomidosu
今回は御伽草子に綴られた狐のお話。 思いが残り、変化をした妖狐。 小烏神社の氏子の旅籠の姉弟にまで災いをもたらした。 総出で妖を退治する。
投稿日:2022.02.21
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