【感想】山賊のむすめローニャ

アストリッド・リンドグレーン, イロン・ヴィークランド, ヘレンハルメ美穂 / 岩波書店
(2件のレビュー)

総合評価:

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ブクログレビュー

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  • maynote16

    maynote16

    ある嵐の夜、山賊の城でローニャという女の子が生まれたところから、物語は始まります。
    山賊の頭であり父であるマッティス、そして母親に愛情を注がれ育ったローニャは、ある日、森に出かけることを許されます。その時のローニャの喜びは、
    読んでいる私まで、初めての体験に、胸がドキドキするほどでした。

    明日になったら、また起きられる

    子どものころの、そうしたワクワクする気持ちを思い出しましたー。

    リンドグレーンさんの本は、ピッピをはじめとしてたくさん読んできたつもりでしたが、こんな素敵な本に出会えるなんて。(今まで知らなかったなんて!)
    73歳の時に出版されたのですから、驚きです。

    私自身、この年齢でこの物語に出会えたこと、そして、感動できる心を持てていたことに、とても嬉しくなりました。
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    投稿日:2022.03.21

  • フラニー

    フラニー

    森がもたらす生きる喜びと不思議に満ちた物語に、ザワザワと引き込まれて読みました。
    とっても面白くて、愛おしかったぁ❣️

    山賊たちの砦、マッティス城をまっぷたつにした雷の夜に生まれた山賊のかしらのむすめ、ローニャ。
    両親と山賊の仲間たちに愛され、森を自由にかけまわるローニャは、ある日自分と同じくらいの子どもがこの森にいることを知ります。
    しかしその子は敵対するボルカ山賊のかしらの息子、ビルクでした。
    それでも2人はお互いの命の恩人になり、『きょうだい』になります。でも、家族は敵同士、まるでロミオとジュリエットみたい…?

    2人は城を出て春の森に暮らすことにするのです。家出?ですね。
    森には怪し鳥や灰色こびとなど、不思議で危険な者たちが住むのですが、二人助け合いながら生き生きと過ごす森の日々が本当に素敵でした。

    ローニャは、父のように山賊にはなりたくないといつも主張し、その思いをビルクにも話し、2人はそうならないと誓うのです。
    二人の家出は、極寒の森の冬と共に終わってしまうのか、山賊たちがこの先どう生きるのか、どこをとっても素晴らしい結末ばかりが訪れ、安心してハラハラできます!

    このお話は、とてもフェミニズム的だとも思いました。
    象徴的に思うのは、山賊のかしらに生まれた子どもが、女の子だった。昔話なら男の子を望むところでしょうが、ここの山賊たちはみんな両手を上げて祝福するのです。
    もちろん男たちは山賊しごとにでかけ、女は家にいますが、魔女のように働き、とても強い影響力を持っている。それでありながら、全てが愛に満ち溢れた、もうとっても素晴らしい物語でした。

    児童文学が好きな職場のお仲間にも薦めまくっています。これは読まなくちゃ損しますよww

    旧訳とも比べてみましたが、私は新訳が好きかなぁ。ローニャはこのくらい威勢が良くなくっちゃ!
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    投稿日:2021.11.22

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