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森見登美彦 / 文春文庫 (146件のレビュー)
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本好き初心者
この本は一つの本だが一つの本ではない。複数の物語が収録されている訳ではなく一つの物語に様々な物語が内蔵されているのだ。 この本の最初の主人公は著者、森見登美彦である。彼は昔読みきれなかった「佐山尚一に…よって書かれた熱帯」を思い出し、それを所持する白石さんによって再会する。だがその本を読むことはできず白石さんの回想が始まる。そこで出会うは池内さん。彼は白石さんに「佐山尚一によって書かれた熱帯」を研究する「学団亅を紹介する。しかし池内さんは突然連絡が取れなくなり白石さんの元に彼の手記が。そこから彼の手記の内容が始まり佐山尚一の回想が始まりかつての世界と似た世界と出会い、作り、壊れ、…… 少し分かればもっと分からなくなっていく本。さながらマトリョーシカ。続きを読む
投稿日:2024.04.30
mikazuki0630
「読み終えられない本」ってどういうこと?と関心を持ったので、読んでみた。 作者が何に挑戦しようとしたのかは何となくわかるが、私はそこ(作者のチャレンジ)に価値を認める読者ではない。おもしろかったか、…感動したか、考えさせられたか……が全て。 私にはつまらなかった。続きを読む
投稿日:2024.04.28
こだい
人物の視点も物語の舞台も目紛しく変化していき、はて自分は今誰の物語を読んでいるのか、文字通り迷子になる感覚に陥る。 が、なぜか面白い作品。物語のマトリョシカ。 夢で見た物語をそのまま書き綴ったような …摩訶不思議さがある。 夢の内容を全部覚えて一心不乱に書いたらこういう作品が出来上がるのかなとか思ってしまった。起承転結のわかりやすさより、夢を再生するような不思議な感覚を楽しむものと捉えた方が良さそう。 読み進めるには確かに根気が要るが、没入感は今まで読んだ小説の中でも上位に位置している。 本の織りなす風景、そして時代の名著に思いを馳せながら冒険の世界を読み進める楽しみを味わうことができた。続きを読む
投稿日:2024.04.27
めしお
場面の移り変わり方がたまにみる時間軸がめちゃくちゃな夢と似てて妙な感覚を味わえた。 30分ドラマで映像化して欲しい作品。森見作品の癖になる体言止め的な表現がもっと欲しかった!
投稿日:2024.04.22
ナミ
コツコツと読み進め、読了。とはいえこの本に関しては「本当に読み終わったのか」は永遠にわからない…と言って良い。そしてどんな物語だったかどうかも人によって違うはず。でもそれってきっと他のあらゆる本もそう…なんだと思わせてくれる。 この本が冒頭に助言してくれる通り、「謎をとく」という姿勢では楽しめない本だと思う。 伏線回収はたくさんあるけれど、「あれはそういうことだったのか」と言える場面はなかなかない(それは伏線回収ではないという人もいるだろう)。 童心にかえって冒険を楽しみたい人や「物語とは何か」に興味がある人、創作に関心がある人には是非勧めたい。続きを読む
投稿日:2024.04.06
桃
読み終わった後に大きな溜息が出てしまう。散々掻き乱された。解釈なんて出来ない、この物語に、読み手は何も手出しできない。入れ子構造になっているのかと思いきやそれだけじゃない、着地点もおかしい、初めての感…覚。続きを読む
投稿日:2024.03.30
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