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廖亦武, 福島香織 / 文春e-book (4件のレビュー)
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rafmon
どこまでがリアルで、どこまでが虚構なのか。実在する人物、事件を散りばめながら、その境界線を曖昧にし、臨場感を煽る。しかし、読み手はスッキリとノンフィクションとして受け止められないため、何を信じれば良い…か、後味の悪い読後感を引きずる。人は、信じたいものを信じる。作者の思想を混ぜながら、あくまで小説という形で描き切る。 一方では、そうとしか扱えない話だという事。あとがきで訳者も書いている。コロナ禍の武漢におけるロックダウンや病床のリアル。警察とのやり取り。失踪する人たち。蝙蝠を食用にする事で感染症が広がったのか、研究用途が漏洩したのか、そもそも武漢発祥では無いとシラを切り続けるのか。 思い出すと、当初の武漢における医療崩壊や死と直結したパンデミックの恐怖感は、恐らく弱毒化しただろう今のcovid19や社会の雰囲気とはまるで違う。未知への恐怖が大きかった。その退廃的世界観をノスタルジアに思い出す、ある種のコロナ文学として、重要な一冊だと思う。続きを読む
投稿日:2022.11.15
mtsrs
小説としては正直読みづらいと感じる。今のある程度コロナウイルスが制御されてきたような時期から見るとここで書かれる武漢の状況そのものがデマのように感じてしまいそうになるけど、ここに書かれていることはそれ…なりの真実を写しているのだろう。そしてコロナウイルスの有無に関わらず中国共産党の抑圧的な社会で生きるということのむずかしさ、そしてそのような世界は現実に今も数多くの人が生きているという現実に目が眩む。それを難しいと感じないように見猿聞か猿言わ猿的に生きていく人はおそらく多し、それはそれほど難しくなくできてしまうのだろうけど、そんな社会を垣間見ることができる。続きを読む
投稿日:2021.10.24
consa
前半読んだがイマイチ入り込めなくて断念。翻訳小説全般に思うんだが、本筋とは直接関係ない遠回りな描写や婉曲表現が多くて疲れる割に進まない。翻訳するときに半分くらいにならないものか。
投稿日:2021.09.10
文藝春秋公式
【亡命作家がコロナ禍の中国の真実を描く長編小説】妻子の待つ武漢へ、新型肺炎が蔓延し封鎖された中国をゆく男の決死行。中国からの亡命を余儀なくされた作家が放つ渾身のコロナ文学。
投稿日:2021.06.28
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