【感想】幕末史(新潮文庫)

半藤一利 / 新潮文庫
(100件のレビュー)

総合評価:

平均 4.1
29
42
14
1
1

ブクログレビュー

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  • テクノグリーン

    テクノグリーン

    半藤一利著『幕末史 (新潮文庫 ; は-56-1)』(新潮社)
    2012.11発行

    2023.12.9読了
     高校教科書なら数ページで終わる幕末史だが、この本は文庫サイズにして512ページ。読むのに大変時間がかかった。
     幕末といえば、西郷隆盛や坂本龍馬が有名だが、半藤一利氏の推しは勝海舟なのだそうだ。権力闘争に加わらず、日本の国家統一を真に考えた人物の一人で、幕末の動乱期に大きな影響を与えた。筆者は『それからの海舟』という本も出しているので、そちらも読んでみたい。

    URL:https://id.ndl.go.jp/bib/024009262
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    投稿日:2023.12.09

  • たきたろう

    たきたろう

    ペリー来航から大久保暗殺くらいまでを描いた本。
    本自体は分厚かったが、著者は作家ということで読みやすく楽しんで幕末を勉強できた。

    趣旨としては、明治維新は武力を伴った権力闘争にすぎず、「維新」なんてかっこつけた呼び方をするのはどうなのかい?というところだと思う。

    学校の勉強では薩長土肥の人しかよくわからないけれど、当然のことながらそれ以外の人も色々なことを考え、色々なことをやっていたんだなあと痛感した。
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    投稿日:2023.01.03

  • 鳩摩羅什

    鳩摩羅什

    昭和史で有名な半藤一利氏であるが、幕末に関しても造詣が深いのは知らなかった。しかし、昭和を知るには、明治・大正時代に遡る必要がある。さらに、明治・大正時代を知るには江戸時代に遡る必要がある。そう考えれば、半藤氏が幕末に詳しいのも当然かもしれない。
    司馬遼太郎の歴史小説の影響だろうか。幕末の志士は英雄視される節がある。特に薩摩・長州の志士は明治維新を成し遂げた英雄だ。しかし見方を変えれば、明治維新とは幕府転覆の革命であり、徳川慶喜を引きずり下ろして切腹までさせようとした反乱である。しかも、国家転覆後の青写真を誰も持っていなかったとなれば、「明治維新は単なるクーデターであった」とも言えるのだ。
    真実は一つではない。見方が変われば真実も変わる。本書は幕末史の見方を増やしてくれる良書である。
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    投稿日:2022.12.08

  • 風鎮

    風鎮

    紆余曲折、途中下車、道草を経て、やっと読了。目から鱗が落ちるとはこの事。自分の歴史認識の低さを思い知らされた。語り口調の半藤氏の解説は生の講義を受けているが如くである。兎に角、分かり易い文章で大へん勉強になった。歴史上の英傑たちのスポットの陰に埋もれていた人物が実はキーパーソンであったりして興味をそそられた。それにしても、勝海舟が不遇の存在であったのには驚いた。この人物をもっと掘り下げてみたいと思う。


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    投稿日:2022.11.21

  • アキラ

    アキラ

    このレビューはネタバレを含みます

    黒船来航から西郷の死までを解説してある一冊。

    難しいことを、わかりやすく簡単に説明できるのが、本当に頭のいい人、というのは真実だな。
    幕末の状況が、少し理解できた。でも、やっぱりややこしい。
    幕末から明治初期にかけてまとめられている一冊なんだが、そこから大正、昭和と歴史は続いていて。
    この明治初期のころから、軍事優先国会への道を歩んできている選択してきた、という締めが、その後の日本の歩みを考えるとなんともやるせない。繋がっているんだな、、、。
    基本的にとても興味深く面白く読めたのだが、新撰組(近藤とか土方とか)あまり出てこなかったのは残念。
    とは言え、今まであまり知らなかった、勝海舟、木戸孝允、西郷隆盛辺りのことが盛りだくさんで良かった。
    手元に置いて、読み返したい本。

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    投稿日:2022.11.04

  • じゅう

    じゅう

    「半藤一利」が黒船来航から西南戦争までの幕末史を描いた作品… その名もズバリ『幕末史』を読みました。

    『それからの海舟』に続き「半藤一利」作品です… 『それからの海舟』を読んで、幕末~明治の日本史について、もっと知りたくなったんですよね。

    -----story-------------
    黒船来航から西南戦争までの《混乱》の時代がスッキリ分かる語りおろし本。
    大ベストセラー『昭和史』の著者が、多くの才能が入り乱れ、日本が大転換を遂げた25年間を、平易かつ刺激的にひも解いてゆく。

    はたして明治は「維新」だったのか。
    幕末の志士たちは何を成し、また成さなかったのか----。
    独自の歴史観を織り交ぜながら、個々の人物を主人公に活き活きと描いた通史。
    -----------------------

    歴史探偵「半藤一利」が、波乱に満ち溢れた幕末の25年間と歴史を動かした様々な男たちを、独自の切り口で語り尽くした作品です。

     ■はじめの章 「御瓦解」と「御一新」
     ■第一章 幕末のいちばん長い日
     ■第二章 攘夷派・開国派・一橋派・紀伊派
     ■第三章 和宮降嫁と公武合体論
     ■第四章 テロに震撼する京の町
     ■第五章 すさまじき権力闘争
     ■第六章 皇国の御為に砕身尽力
     ■第七章 将軍死す、天皇も死す
     ■第八章 徳川慶喜、ついに朝敵となる
     ■第九章 勝海舟と西郷隆盛
     ■第十章 戊辰戦争の戦死者たち
     ■第十一章 新政府の海図なしの船出
     ■第十二章 国民皆兵と不平士族
     ■第十三章 西郷どん、城山に死す
     ■むすびの章 だれもいなくなった後
     ■あとがき
     ■参考文献
     ■「幕末史」関連年表

    嘉永六年(1853年)六月、ペリー率いる米艦隊が浦賀沖に出現して役人たちは周章狼狽、京の都はテロに震えだし、「坂本龍馬」も非業の死を遂げ、「将軍慶喜」は朝敵となり、江戸城は開城、戊辰戦争が起こり、新政府が樹立され、下野した「西郷隆盛」が西南戦争で城山の地に没す… という激動の時代が描かれています、、、

    明治維新という名の革命を舞台にして、個性的で傑出した人物が次々と登場するドラマティックな時代ですからね… 幕末を舞台にした物語が数多く作られたのも、頷けますねぇ。

    誰を主人公にしても、それぞれの視点で魅力ある物語が描けますもんね… 歴史の勉強にもなったし、お歴々の思考プロセスや行動、駆け引きは仕事の参考にもなりましたね、、、

    学生時代に歴史を学んでいた頃には興味のなかった時代ですが… 『それからの海舟』と本書を読んで、俄然、興味が沸いてきました。
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    投稿日:2022.10.26

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