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石川栄作 / 平凡社新書 (2件のレビュー)
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ma999
趣味活動で交響曲第5番「運命」を演奏することになったので、せっかくだしお勉強しようと手に取った一冊。 音楽室で睨まれたり、コーヒー豆を毎朝50粒数えていたという逸話を聞き齧ったりして、ベートーヴェン…先生に対しては気難しくて近寄り難いイメージしかなかったけれど、一読してだいぶ印象が変わった。 ティーン時代の友人と長年文通していたり、かつての想い他人と家族ぐるみ(といってもベートーヴェン先生自身は生涯独身)の付き合いをしたり、某文豪と熱く語り合ったり、ずいぶん人と影響し合った人生だったらしい。 一方で、身分違いの恋が破談してもめげずに貴族の令嬢にアタックしてしまうところなどは、あー、先生っ……と思ったり(曲を演奏すると身に染みるのだけど、良く言うと根性ある、悪く言うと…諦め悪いデスヨ……) 音楽家としては致命的な欠点を抱えながら音楽の世界を切り拓いた天才超人でも、くよくよしたり恋しちゃってウキウキしたり絶望したりお友達の子供がとにかく可愛かったり、人の中で生きた一人の人間だったんだ、というのがよくわかった。ベートーヴェン先生、誤解してすいませんでした。続きを読む
投稿日:2023.06.19
tomyi
いかなる「苦悩」も「歓喜」へのエネルギーに代えて、個人的なレベルを超えて、普遍的な宇宙的なレベルにまで自らを高めていったところに、「不屈の精神」を持ち合わせた「人間ベートーヴェン」の真髄がある、と著者…は綴られています。 読み終えて勇気が湧いてくる一冊。続きを読む
投稿日:2021.12.31
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