【感想】零の晩夏

岩井俊二 / 文春e-book
(56件のレビュー)

総合評価:

平均 4.2
20
22
10
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ブクログレビュー

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  • おびのり

    おびのり

    那由多(ナユタ)から 零(ゼロ)へ
    一枚の絵に魅せられた女性花音の 画家とその作品を巡る旅のように 
    死神の異名を持つ画家、ナユタ
    絵のモデルとなった人は遠からず「死」を迎える
    絵を介して描かれる死と生の境界
    花音がナユタを追う道筋に出会う人達
    その全ての人達がナユタという画家を知る重要なピースとなっている
    生と死の一瞬を積み上げる為か、神戸の震災、サリン事件、幼児誘拐殺害事件等 映像のように流れていきます
    多くの登場人物 舞台となる幾つかの土地を渡り
    「晩夏」にまとめあげた素敵な作品です
    続きを読む

    投稿日:2024.05.01

  • 土瓶

    土瓶

    ブグ友まことさんの熱いレビューに魅せられて、いつか読もうリストに入れておいた一冊。
    あれからずいぶんと時間が経ちました。

    言わずと知れた映画監督岩井俊二さんの著作。

    【彼女(モデル)たちは例外なく死に至る
     ”死神”の異名を持つ謎の絵師ナユタ。
     その作品の裏側にある禁断の世界とは?

     岩井俊二が描く、生と死の輪郭線。
     渾身の書き下ろし絵画ミステリー。】

    おもしろかったです。
    本業が映画監督さんのせいか、とても簡素な文章で読みやすく、テンポも速くてさくさく進みます。
    帯には怖そうなことが書いてありますがホラー感は弱め。
    怖いのが苦手な方にもいいでしょう。
    絵画というか、ミステリアスな絵描きを巡り、不思議な縁に操られる人間たちの物語。
    恋愛要素もあり。

    おもしろく読めたのですが、あえて難を言えば、少し都合が良すぎるかな、と。まあフィクションだから仕方ないか。
    あと、テンポよく進むのはいいけど、次々と人が出てくるので後で「この人誰だっけ」ってなることもあった。人物を名前だけで進めずに、教師の○○とか、○○の母親のとか、誰かわかるヒントを付けてくれればなお良かったのにと思った。まあ、このへんは映像化すれば解消できるのかも知れない。

    詳しくはまことさんのレビューをどうぞ^^

    なんだろう。
    読んでいる間、岩井俊二監督の映画「リップヴァンウィンクルの花嫁」を観たときのことを思い出してた。

    自分の中の「一日中映画を映画館で観ようキャンペーン」(?)で4,5本観た内の1本で、時間がちょうど良かったから選んだだけだったが、たまたま最終日だったらしく、綾野剛人気もあったのか、小さな映画館はほぼ満員で、しかも9割は女性という、なんだか落ち着かない気分の鑑賞だった(笑)

    あれも死の香りが漂うような若者たちの話だったな~。
    続きを読む

    投稿日:2024.04.21

  • mayugeco

    mayugeco

    美術ミステリー。モデルが例外なく死に至るという謎の絵師ナユタの謎を新人ライターが追う。ナユタの周りの人々へのインタビューを通してたどり着いた真相は。
    絵を巡る謎が謎をよんで繋がっていく。じわりじわりと徐々にかたちが見えてくる。
    岩井さんの物語好きなんだよなあ。
    続きを読む

    投稿日:2023.10.09

  • ぴちくら

    ぴちくら

    ミステリーの謎解きのような話がどんどん広がって、最後は鳥肌が立った。モチーフになった作品とかあるのかな。だとしたら見てみたいな。

    投稿日:2023.08.19

  • pupunao99

    pupunao99

    ナユタの絵のモデルは、何故死ぬのか?
    ナユタは誰なのか?
    そして零とは?
    ミステリーとして読み進めるのも良い。

    子供の頃から絵を描くことが好きで
    高校の美術部から滑り止めの美大に進み、
    自分の才能の限界に気付き一般就職。
    この比較的、平凡な感じの主人公の花音が
    あくの強い人たちの中でナユタの謎を追う。
    (正直、前半は何だか花音が不安で仕方なかった。
    仕事内容ってそんなに、色々な人にしゃべっていいの?)

    後半に、段々とピースが集まってきて
    想像していく過程が面白い。
    最後の最後まで、複雑に絡み合っていて
    本当に引き込まれたし、
    映画を見終えたような感覚になった。

    才能、努力、人間の底にあるもの、
    美しさや恐ろしさや、
    様々なものが詰め込まれた作品で、
    一度読んだだけでは飲み込めない気もする…。
    続きを読む

    投稿日:2023.06.19

  • の(・◇・)

    の(・◇・)

    帯のキャッチとの繋がりが序盤では掴めないまま物語が進み、ナユタ探しの謎解きで推進力が増す。終盤で点が繋がり出してコロボックル推理と煉獄の真相で鳥肌して前ページを読み返した。最後に初めのページに回帰。原田マハ作品のようにアートを検索しながら読む楽しみもあり続きを読む

    投稿日:2023.05.27

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