【感想】おとなりの晴明さん 第九集 ~陰陽師は花の都で笑う~

仲町六絵 / メディアワークス文庫
(2件のレビュー)

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     紅葉燃え立つ京都。陰陽師見習いとして成長する桃花に晴明さんが課したのは、自分の式神を生みだすことだった。
     和歌の神の御使いたち、太刀の魂・薄緑と鬼切丸、雪国から来た飯縄権現にも見守られて生まれたのは、フクロウの姿をした式神・初花。京都の北を守る玄武を助けるため、晴明さんを笑顔で送り出すため、桃花と初花は奮闘する。
     そして一年後の春、大学生になった桃花の前に現れるのは――悠久の古都でつむぐあやかしファンタジー、終幕。
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    投稿日:2022.05.27

  • いこ

    いこ

    このレビューはネタバレを含みます

    表紙を見て「桃花ちゃん、スーツ着てる。え?時間軸進み過ぎてない?」と驚いていたら最終巻だった件。
    お、終わるの早いよ!
    桃花ちゃんの受験はまだ先だと思っていたから(要は彼女の受験終了でシリーズ終了だと思っていた)ここでの終了には本当に随分驚かされた。
    結論から言えば、予想自体は合っていた。
    ただ作中の時間軸の流れが、この最終巻では異様に早かった、それだけである。

    今までは一つの季節で一冊という感じだったが、今回は秋から冬、そして一年すっ飛ばしての春という駆け足気味。
    晴明さんへの初恋を引きずりつつも、桃花ちゃんは初めての式神を作ったり(この式神がまた姿も名前も晴明さんとのことを引きずっているのが分かって可愛くもほろ苦い)冬のさきがけ祭に挑んだり(結局本戦に桃花ちゃんを直接参加させていない辺り、晴明さんの過保護ぶりが見える)と大忙し。
    受験に向けての準備も進める中でのお勤め、本当にお疲れさまです。
    その分、成長も著しかった!

    そんな中、奈良町の陰陽師さんは無事婚約を済ませたようでめでたかったし、前述の式神の命名で珍しく晴明さんが焦る姿も見られたし、作中の時間の流れを確かに感じられる場面もあって最後まで楽しめたと思う。
    からくさ図書館のメンバーもいつも通りだったし。
    別作品のキャラたちの動向も楽しめるのは、このシリーズの魅力の一つだと思う。

    女子高校生としても、陰陽師見習いとしても成長した桃花ちゃん。
    最後には晴明さんが不在の中でも、陰陽師として役目を果たす場面も。
    本当にいい子に成長しました。
    結局、晴明さんとは師弟関係でおとなりさんという関係のままにはなったが、タイトルに偽りなし、それに桃花ちゃんが晴明さんの愛弟子であることに変わりはない。
    ここでシリーズは終了するが、二人の師弟としての、おとなりさんとしての関係はこれからも続いていく、そのこともまた変わりない。
    直接読めなくなっても、続いていくものがある、それが寂しくも喜ばしいことである。

    だから今は桃花ちゃんの成長と進学を心から祝福したいと思う。
    本当におめでとう。
    そして、そこまでの過程を見届けさせてくれたことにも感謝を。

    この晴明さんのいる(からくさ図書館のある)京都を舞台にした話はまた別シリーズとして続くようなので、機会があれば篁さんたちのように、そのシリーズで晴明さんと桃花ちゃんの近況も知ることができる日がくるのだろう。
    その日を楽しみにしながら、次の作品を待ちたいと思う。
    素敵な作品を本当にありがとうございました!

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    投稿日:2021.07.04

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