【感想】リサーチ・ドリブン・イノベーション 「問い」を起点にアイデアを探究する

安斎勇樹, 小田裕和 / 翔泳社
(5件のレビュー)

総合評価:

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ブクログレビュー

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  • 星野 邦夫

    星野 邦夫

    イノベーションを起こす起点という意味合いで読み進めたが、腹落ちする点が多かった。「問い」がその起点となり、仮説を立てデータを集め掘り下げる。そしてそれらを謙虚に実行することがイノベーションを起こす起点であり肝であると感じた。良いリサーチャーとなるべく学びの継続と学びの実行を行っていきたい。続きを読む

    投稿日:2024.03.24

  • a0019447

    a0019447

    このレビューはネタバレを含みます

    アイデーションに向けて、リサーチベースで何をどこまでできるのか確認すべく読書。

    メモ
    ・問いを起点にデータを手がかりとしつつ、新たな可能性を探り出すための汎用的な思考法
    ・うちから外、外からうちを共存させた両利きアプローチを目指す。共感のみでも批判のみでもなく、探究を通じてそれらを絶えざる往復を行うというもの。これをリサーチ主導と表現。
    ・意味のイノベーションの特徴
     起点となる個人の熟考
     意味を磨き上げる批判的アプローチ
     意味を形作るためのプロービング
    ・イノベーションが生まれない本質的課題
     組織において探究的衝動が抑圧されていること
     組織において創造的自信が失われていること
    ・素朴な問いをもとにデータと対話を繰り返す
    ・思考の軸足の作り方
      カテゴリを広く捉える ビールのみならず他の飲料も含める
      モノではなく行為で捉える 飲む、そそぐ、潤す
    ・実用的関心から問いを探る
      宴会でお酌は必要か?
      オンライン飲み会におけるお酌は?
      食事とお酒の相性はどうやって決まるのか
    ・概念的関心から問いを探る
      100年時代におけるロングセラーのお酒は?
      100歳でも楽しめるビールは?
      飲酒は寿命を縮めるか
      長寿を支える嗜好品、飲酒習慣とは
    ・問いのチェックリスト
      明らかにする価値があるか
      ステークホルダー起点にたてているか
      探究的衝動が掻き立てられるか
    ・リサーチ問いのデザインパターン
      言葉の定義
      根源的な理由
      時代の変化
      真善美を探る
    ・データを読み解く6つの観点
      今或いは過去の自分たちの認識や価値観を探る
      自分たちが見えていなかった認識や価値観を探る
      これからの自分たちのありたい姿を探る
      今或いは過去の社会や人の認識や価値観を探る
      社会や人が見えていなかった認識や価値観を探る
      これからの社会や人のありたい姿を探る

    ・データを読み解く上で着目すべき5つの視点
      量、頻度、推移、関係、矛盾

    ・目指すべき方向性の解像度を高める4要素
      動詞 営み
      感情
      場
      関係性
     全てどうすれば〜できるだろうかと問いを立ててみる

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    投稿日:2023.03.11

  • Hiro.Y

    Hiro.Y

    断片的に良いことが書いてあるが、本全体が見難い。タイトルが見難いので何を述べたいのかがわからないと言った感じ。

    投稿日:2021.12.21

  • japapizza

    japapizza

    ■リサーチ・ドリブン・イノベーションの5つの特徴
    (1)謙虚な創造である
    (2)問いは常にアップデートされる
    (3)内と外の絶えざる相互作用によって進む
    (4)共感と批判の往復による知的探求である
    (5)新しい選択肢の獲得のために行われる

    STEP1:問いを立てる
    ■問いのチェックリスト
    (1)明らかにする価値があるか
    (2)ステークホルダーの視点に立てているか
    (3)探求的衝動がかき立てられるか
    ■リサーチの問いのデザインパターン
    (1)言葉の定義を探る問い
    (2)根源的な理由を探る問い
    (3)時代の変化を探る問い
    (4)”真善美”を探る問い

    STEP2:データを集める

    STEP3:データを解釈する
    ■解釈を通じて対話する「6つの観点」
    (1)「内から外(インサイド・アウト)」の観点
    ①今あるいは過去の自分たちの認識や価値観を探る
    ②自分たちが見えていなかった認識や価値観を探る
    ③こらからの自分たちのありたい姿を探る
    (2)「外から内(アウトサイド・イン)」の観点
    ④今あるいは過去の社会や人の認識や価値観を探る
    ⑤社会や人が見えていなかった認識や価値観を探る
    ⑥これからの社会や人のありたい姿を探る
    ■データを読み解く上で着目すべき「5つの視点」
    (1)量に着目する
    (2)頻度に着目する
    (3)推移に着目する
    (4)関係に着目する
    (5)矛盾に着目する
    ■データの解釈が深まったプロセスの型は、一人ひとりがデータを読み込んで「わからなかったこと」を共有するところから始めたケース
    ■実際に効果的だったワークショップのプロセス
    データに対する個人の「わからなかったこと」の共有

    共感に基づくお互いの「わかったこと」の共有

    グループの対話によるデータの再解釈

    STEP4:合意を形成する
    ■HMWの解像度を高めるための4つの要素
    動詞:その状況中にどんな営みが存在しているのか
    感情:その状況の中に潜む、人々の「感情」
    場:状況の具体的な舞台となる「場」
    関係性:人と人の「関係性」はもちろん、モノと人や、組織と組織など、その状況の中にどんな「関係性」
    がどのように潜んでいるか、どのような「関係性」を目指したいのか
    続きを読む

    投稿日:2021.09.11

  • Ogawa Koichi

    Ogawa Koichi

    前著「問いのデザイン」も学術論文のようだったが、本書も同様に論文形式だ。
    私は正直読みづらく感じたが、著者が伝えたい内容は分かった。
    文章が特徴的で、現象を出来るだけ分解して細分化し、それらに対してそれぞれ検証を行うというアプローチ。
    働いていると「理屈はいいから結果を」となりがちなのを、敢えてそこで立ち止まらせて、検証を重ねている。
    著者が両者とも博士号取得者だからこそ、「探求」が目的になっている。
    探求している内容は、まさに「良い話し合いの中から素晴らしいアイディアが出るのはどういう状況か」だ。
    普通に会話しているだけでは決してたどり着けない「高次元の答え」が確かにある。
    適切な手順を踏むと、思いもしなかった素晴らしい答えが導き出せたりする時がある。
    これは確かに働いていれば誰しも経験することではないだろうか。
    「普段の会議では停滞してしまうのに、なぜかあの時の会議だけは神がかっていた」
    まさに、なぜこういうことが起こるのか?
    そのことを探求しているのが、まさに著者なのだ。
    ワークショップの研究とは100年以上の歴史があるらしい。
    日本ではほんの数年のイメージであり、馴染みは薄い。
    しかしワークショップの重要性は、当社も含めて各所でも語られている。
    日本人は人前で自分の意見を言う事が本当に苦手だと思う。
    これは、子供の頃からこういう訓練を受けてないから。
    和を重んじる精神が、逆に他者よりも前に出ることに蓋をしてしまうのだろう。
    しかしそれでは高次元の答えは導き出せない。
    意見を言えばそれで解決する訳ではないが、適切な対話をし、「内→外」「外→内」の考え方を行ったり来たりすることで、レベルを高めていくイメージ。
    参考にするデータの見方についても、注意を促している。
    データがあればすべて完璧ということは当然に無い。
    データ信望者も存在するが、そこは注意が必要だ。
    データはあくまでもデータ。見る人の解釈によっても最終的出力は大きく異なる。
    ここもやはり対話が重要になる。
    これを見てどう読み解いたのか。どう感じ取ったのか。
    議論を重ねることで、新しい角度の問いを立て、さらに議論を重ねる。
    理屈では分かるが、本書に書いてあることを実践するのは相当な訓練が必要だろう。
    そもそものマインドセットも重要だったりする。
    参加者が「こんなことやって意味あるの?」みたいなモードになっていたら、高次元の答えなんて望める訳がないからだ。
    星野リゾートの星野社長は「学校で勉強した理論を取り敢えずその通りやってみる」のだそうだ。
    理論として成立している以上、頭ごなしに「無駄だ」と切り捨てることこそ意味がない。
    あなたの「無駄」という意見以上に、学者が何年もかけ他社事例も含めて研究したのが理論になっているのだ。
    そのまま実践してみても確かにいいはずだ。
    そこで違和感があれば、都度自分たちなりに修正していけばいいだろう。
    そういう意味でスポーツと似ているのかもしれない。
    闇雲に練習したって上手にはならないのだから、まずは理論通りに実践してみればいい。
    本書で書かれていることは難しいが、試行錯誤しながらでも実践してみたいと思っている。
    (2021/5/9)
    続きを読む

    投稿日:2021.05.09

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