【感想】どんなことが起こってもこれだけは本当だ,ということ. 幕末・戦後・現在

加藤典洋 / 岩波ブックレット
(3件のレビュー)

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ブクログレビュー

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  • early-autumn1965

    early-autumn1965

    はじめに――演題について
    1 「犬も歩けば,棒にあたる」ということ
    2 間違う思考は,間違いか――吉本隆明さんとのやりとり
    3 「内在」から「関係」への転轍――『日本人の自画像』
    4 現代世界と尊皇攘夷の「変態力」
    5 幕末の攘夷思想と昭和前期の皇国思想
    6 吉本隆明の一九四五年
    7 護憲論の二階建て構造
    8 壁にぶつかる護憲論
    9 憲法九条から日米安保へ


    キーワード
     ・変態力
    ・地べたの普遍性
    ・二階建て構造
    ・やむをえなさ(普遍性)
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    投稿日:2018.10.23

  • モリケン

    モリケン

    誰もが「どんなことが起こってもこれだけは本当だ」という考えを持っている。
    それが「現実の壁」とぶつかることで思想の転換、折り合いをつけることになる。
    「現実の壁」とぶつからなかったことが敗戦へ猛進してしまった原因だったのではないか、という視点は面白い。
    また、国内の米軍基地を撤去し、その上での憲法九条改正へ、という提案も現実的で、十分納得できるものだった。
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    投稿日:2018.06.11

  • koochann

    koochann

     ユニークなタイトルは宮崎駿が「千と千尋…」で子どもたちに訴えたかったことを巡っての対話からでてきたとのこと。紋切り型の正義感を振り回すのではなく、柔軟性(著者はそれを変態力と呼ぶ)の重要性を主張する。幕末の志士たち、昭和の初めの青年将校たち、連合赤軍のメンバー、そして現在のIS・イスラム過激派を例に引きながら、見事に変態力を発揮した薩長土の志士たちを成功例として書いている。このことと憲法9条を守る動きをどう説明するかの論理が分かり辛かったが…。
    戦後の思想の構図を描く中で、戦前から左翼的あるいはリベラルな思想を抱えながら皇国思想の席巻に抵抗できずにいた少数の民主主義者=丸山眞男、昭和初期に民主主義から皇国史観へと転向し、再び民主主義史観へと転向した多数の民主主義信奉者=宮沢俊義、やや緩和された皇国史観を内に秘めながら民主主義の世の中に面従腹背を決め込んだ保守主義者=吉田茂との説明は面白かった。
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    投稿日:2018.05.17

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