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クラウス・コルドン, 酒寄進一 / 岩波少年文庫 (1件のレビュー)
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ogaway
このレビューはネタバレを含みます
_それでも人生はつづく。逃げ隠れしようとしても無理だ_ 転換期三部作、ついに完結です。 小説を読んでいて、目を覆いたくなるような、というのもおかしな表現だけど、実際に、一瞬瞼を閉じてしまうことが幾度もあった。 ゲープハルト一家との付き合いも30年近くに及んできたので?感情移入しないでは読めない。 可愛かったあの子が、、、 えっ、あの人が?そんなばかな、、、 と序盤からさまざまな衝撃の連続。 敗戦の色濃くなってきた1945年のベルリン。米英軍からの爆撃は普通の市民を容赦なく巻き込みます。 終戦を迎えても、瓦礫の街で生き延びるのは容易なことではなく、ヒトラーを信じた自分を責め続ける人、自由になっても、収容所での地獄の日々から本当の意味で解放されない人、ソ連兵の襲撃に怯えて暮らす人… 簡単に平和は訪れません。 今作は、第1部で主人公だったヘレの娘エンネの目線で語られます。 前作『〜1933』にて反抗勢力として両親が投獄され、祖父母の元で育った彼女は12歳。父母との再会は果たされるのか。再会しても、その溝を埋めていけるのか…。 あとがきにもありますが、ドイツはこの後、ベルリンの壁の時代を迎えるのですよね。 ほんやり生きている自分について、考えすぎてぼんやりしています。 わたし、これからどうやって生きて行ったらいいんだろう。 ってほどに。
投稿日:2021.01.12
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