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車浮代 / 双葉文庫 (18件のレビュー)
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sirolatte
このレビューはネタバレを含みます
現代から江戸時代へタイムスリップした武村は、20代前半の若者(タケ)と姿を変え、蔦重に拾われる。 蔦重は江戸で本屋を営んでいて、そこには後の喜多川歌麿が絵師として雇われていた。蔦重はタケも雇う事にするが、その教えがタケを変えていく。 蔦重の教えは、江戸っ子特有というのかサッパリしているのだけれど、芯が通っていて気持ちが良い。付箋を貼りながら読んでいたら最後にキチンとまとまっていた。 ストーリー的にもハッピーエンドだし、タケが現代に、戻った後どうなったんだろう…という疑問も全て解決して、スッキリした。とにかく蔦重が魅力的だ。 若い時に読んでいたら、もっと良かったと思ったけど、武村も55歳でやり直せたと思えば遅くはないのかもしれない。 浮世絵にも興味が湧いた。
投稿日:2024.03.25
akatami1234
社会人としての教訓に溢れた素晴らしい作品。タイムスリップがなんかのドラマみたいやけど、それ以上に学びが満載です。
投稿日:2024.02.10
1753945番目の読書家
啓発本のようなねらいもあるのかな?と思ったら、涙涙の感動物語。面白かった! 江戸の文化、著名人の周辺知識、伏線回収もいいね! 以下自分のメモ 物事を反対から考えると別な世界が見える 何かできないか、ではなく何ができるか 気が合わない人ほど丁寧に。枝の先に果実あり 性悪説の方が他人を大切にできる。 人は得意なことで失敗する。 苦手なら準備するから失敗しない。 自分の目、相手の目、鳥の目 でもとしかしは、金言を逃す 信者を詰めて書くと儲けるになる 人を率いるには、率いるなりの苦労がある 捨てたところに新しい風が入る 自分に勝つことは他人に勝つことより難しい
投稿日:2023.12.22
ma2373
会社からリストラを迫られた中年がタイムスリップしたのは江戸時代だった。喜多川歌麿や東洲斎写楽を売り出したやりて出版人である蔦屋重三郎に拾われ、多くのことを学び自分の人生を見つめ直すという物語。ストーリ…ーも面白いし、学ぶことも多い楽しい読書となった。続きを読む
投稿日:2023.11.02
mu
再来年の大河ドラマは蔦屋重三郎をモデルにするらしい。恥ずかしながら、「誰?」という感じだった。だから大河ドラマのニュースも「ふーん」くらいで、読んですぐにすっかり忘れていた。だけど、大河の題材は本屋で…必ず宣伝されている。この本も派手なポップの下に平積みになっていたのを見かけて思わず手に取った。 仕事でポカをしたおじさんが江戸時代にタイムスリップして、蔦重、こと蔦屋重三郎のもとで鍛え直される、というお話。 蔦屋重三郎についての知識ゼロの人間にとっては、彼の周りにどういった人間が集まっていたのかを学ぶのにはうってつけの教材といった感じ。タイムスリップ物に対する苦手意識はないつもりだけど、それにしても全くと言っていいほどのめりこめず。その原因はなんだろうと不思議に思いつつ読み進め、自己啓発小説的な雰囲気が私には合わなかったのだと感じた。「はい、ココ注目!」とずっとリードされ続ける感じに抵抗したくなる自分を抑えつつ読了。 蔦屋重三郎への興味を持つきっかけにはなったので、彼に関する他の小説があればまた挑戦してみたいとは思う。続きを読む
投稿日:2023.09.20
1462148番目の読書家
蔦屋重三郎の伝記小説、と思い込んでページを開いたらまさかのサラリーマン登場。よく見たらカバーに東京タワーもあるしタクシーも走ってる。 ということで、部長の椅子に手が届こうか、というところまで順調に泳いで来た広告代理店の営業マンが突然の転落でお歯黒ドブにハマって江戸時代の吉原に転がり込み、蔦重の下で過ごした三ヶ月間のお話。 意外なことに江戸時代の細々とした描写が丹念に時代考証されているらしく、随所に「へぇ」と思わせる小ネタがちりばめられていて楽しい。 蔦重の言葉も何だか現代の成功した起業家の話を聞いているみたいで「ふんふん」と妙に納得させられて面白い。 最後の手紙は、(色々分かってスッキリするんだけど)なかった方が余韻が広がったんじゃなかろうかと思った。
投稿日:2023.07.13
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