【感想】ブレインハック 脳の潜在能力を引き出す45の習慣

ニール・パヴィット / 小学館集英社プロダクション
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    このレビューはネタバレを含みます


    内容
    「人の無意識に行ってる行動を科学的に解析し、偏見を明らかにする」

    1、脳をより働かせるための方法
    2、時間をより賢く生産的に作う方法
    3、集中力の高め方、問題解決の仕方、アイデアの出し方

    ●To do リストより「やり遂げたことリスト」

    これにより、ポジティブな脳を手に入れることができる。
    トゥードゥーリストはできないと、ネガティブ思考に繋がる

    ●経験してないことも事実と思い込む。
    カリフォルニア大学の心理学者エリザベス・ロフタスの数十年に渡る実験
    「実験内容」

    ・被験者24人に子供時代にあった、3つの出来事が書かれた雑誌を与えた(より詳しい情報を得るため親にも協力を得た)

    ・4つ目の情報には嘘の情報を与えた。内容は「ショッピングモールで迷子になった。」

    ・結果4分の1の被験者は4つ目の偽りの情報を、「思い出した!とその時のことを詳細に語った」つまり記憶は変えられる

    ●ネガティブな記憶に目がいきやすい
    例えばオンラインで投稿し、そのコメントが20個あるとする。19個はポジティブなコメントで、1個はネガティブなコメントでも、
    人はネガティブなコメントに注目してしまう。

    ●恐怖は克服できる科学
    ニューヨークのマウント・サイナイ医大の「感情に関する神経科学」研究所所長にダニエラ・シラーは薬物を使用せずに恐怖をなくす実験を行なっている。

    「実験内容」
    ・被験者65人に青い四角形を見せるたびに弱い電気ショックを与える。
    ・すると次の日、ただ四角形を見るだけで被験者は恐怖心を抱いた

    その後シラーは電気ショックを与えないで何回も青い四角形を見せることで、恐怖を克服させる、消滅トレーニングというものをした。
    結果、完全に恐怖を忘れていた
    しかし、数時間経つまで四角形を見せられなかったグループは依然として恐怖心を抱いていた。

    ●恐怖心の対策
    ・ネガティブな記憶に恐怖とは違う感情を結びつける。
    ・恐怖心を誰かと共有すると、恐怖心が軽くなる。
    例)歌のテストや学校のスピーチなど恐怖体験に、終わった後そのことについてみんなで大笑いしたというポジティブな記憶と結びつける。

    ●親切による幸福感は長続きする
    カリフォルニア大学、リバーサイドの心理学教授ソニア・リュボミルスキーが行った研究で、
    「実験内容」
    ・学生に6週間、週に5つの親切な行為をアトランダムにするという宿題を出した。
    ・結果、学生の幸福度が41%上昇。

    親切がいい理由
    ・例えばショッピングが好きな人はショッピングに行くことで幸福感は得られる。それはもっとショッピングをしたいという欲を生み出し、幸福は長続きしない。
    対して親切の幸福はより安く、長続きする。


    ●幸福度とは起きたことでなく、捉え方で決まる
    カリフォルニア大学のリュボミルスキー博士の実験
    「実験内容」
    ・今自分は幸せかどうかを自己申告させた
    ・幸福といった人と、不幸といった人の出来事を客観的に比較
    ・結果、幸福といった人達の出来事は、不幸と言った人達の出来事より幸福ではなかった。

    つまり幸福かどうかの違いは、捉え方が違うだけ。

    ●親切によりオキシトシンが分泌される
    オキシトシンが血管を拡張する働きがある。そのおかげで血圧が下がるので、心臓を守る働きが。

    ●手に入ると手放したくなくなる
    ある研究で、学校の先生が年度の初めにボーナスを受け取ると、その先生の受け持ちの生徒は他の生徒より、平均して10%もたかい点数を取った。

    その条件が、受け持ちの生徒が目標達成しない場合、ボーナス没収。

    ●利益よりも損失を伝えるメッセージの方が強い
    例)・「定価の75%で買えます」より、「25%引き」の方がパワフル
    ・「あなたの肥満に繋がる食品を食べるのをやめましょう」は「あなたの体重を減らす食品を食べる」よりも良い

    ●固い握手だけでも印象が変わる
    130軒のディナーレストランに関する研究
    【実験内容】
    ナイフやフォークは高級なものにし、他は普段通りの宴会を用意した
    結果質もセンスも悪いナイフやフォークで食べた客より15%以上高い料金を払おうとした。
    これを「感覚移転」(ある感覚が他の感覚の影響を受けること)
    つまり固い握手は時代遅れの考えではない。

    ●隙がある方が好印象
    心理学者エリオット・アロンソンの研究
    「実験内容」
    ・被験者は、クイズに参加した人々が回答するのを聞いてもらう
    ・その録音にはある人がコーヒーカップをひっくり返す音も入っている
    ・好感の持てる回答者はと答えさせたところ、コーヒーをひっくり返した人と回答。s

    ●運動をして脳を鍛える
    1週間に3日以上の激しい運動をする。あるいは5日以上中強度の運動を行うと、アルツハイマー病にかかるリスクが20%へる。

    ●フィンランドのユヴァスキュラ大学は1万人以上に双子を研究した。
    「実験内容」
    ・双子の1方は定期的に運動し、他方は運動をしなかった。
    ・すると彼らの体はもちろん精神も異なってきた。
    ・具体的には彼らの脳を検査すると、運動をした方は脳細胞の数が多かった

    ●自信満々のポーズを取ると本当に自信がつく


    ハーバード大学の心理学者エイミー・カディは、2分間パワーポーズを取ることで、
    ・テストステロンの分泌が20%増える
    ・コルチゾールが25%減少
    ・リスクを取る率を25%増加
    ・楽観的になる

    ●音楽の効果

    神経学者らが証明したところ、音楽のスキルは知覚、認知、運動、実行を一緒に行う一連のプロセスを必要すると言ってる

    心理学者スティーヴン・ピンカーによると、音楽を演奏することで、脳の機能が増大し、メッセージがより早く脳に行き渡ることを明らかにしている。

    ハーバード大学の神経学者ゴットフリード・シュラーグは、成人のプロの音楽家の脳は、そうでない成人より脳細胞の容量が大きいことを明らかにしている

    サウスフロリダ大学の音楽教授ジェニファー・バーゴスは60歳から85歳までの大人にピアノの個人レッスンをし、その影響を調べた

    6か月後の結果、レッスンを受けた人たちはそうでないと人と比べ記憶力、言葉の流暢さ、情報処理速度、計画立案力、その他認知機能が向上した

    ●言葉でひとは誘導できる
    ある実験で、車の事故のシュミレーション映像を見せ、衝突した際の車のスピードを予想させる実験を行なった。
    この際、訪ね方を、「ぶつかった」時のスピードはと訪ねた場合、平均で55キロと答えた
    しかし「衝突した」時のスピードはと訪ねると、平均スピードは66キロだった

    その後、事故現場にガラスの破片があったかどうかも予想させた。結果、「ぶつかった」という言葉を使った場合は、14%がガラスがあったと答え、「衝突」という言葉を使った場合、32%がガラスがあったと答えた


    ●ハリケーンの名前と献血者
    ハリケーンがカトリーナでおきると
    Kがつく献血者が150%増えた。

    リタで起きた後はRがつく献血者が260%増えた
    これを「主格決定論」という

    ●1979年に行われた研究で、トップ200の商品のうち、38商品が際立つ音であるKかCではじまり、93の商品が名前にKが入ってた

    ●北と南は北のほうが行くのが大変と思い込む。

    北は登ると言うイメージがあるから
    アメリカの実験では、運送会社は北と南にどれぐらい料金を請求するかの実験を行なった
    結果北の方が235ドル多く請求した

    もう一つの実験でも、北に5キロの店へ向かうより、南へ5キロの店に行く方が楽だろうと答えた

    ●色による効果

    青は人をより創造的にする色。
    バンクーバーのブリティッシュ・コロンビア大学のジュリエット・ズーの実験で
    赤は記憶をシャープにする効果、青は想像力を解き放つ効果があることを明らかに
    赤は記憶の構築など仕事のパフォーマンスを31%もあげた

    ●青い光はその都市の犯罪低下に効果を示した。
    理由としては警察車両の青い光と同じため、無意識に警察がいると錯覚したからだと思われる

    ●休憩は大事
    ラトビアの研究によると、生産性が最も高い従業員の10%は、52分間働くと17分間の休憩を必ずとっていた
    仕事中は仕事に集中するのと同じくらい、休憩にも集中することが大事

    ●ポジティブは大事

    「サイコロジカル・サイエンス」に搭載された実験では
    悲しいビデオを見た被験者は楽しいビデオを見た被験者より問題を創造的に解決することが少ないことが明らかになった

    ウエスタンオンタリオ大学の研究でも、ポジティブは認知の柔軟性を向上させるが、ネガティブは考察の視野を狭めることが明らかに

    ●おもしろテレビはストレス軽減に
    カリフォルニア大学のリー・バーク博士の研究で、面白いビデオを見た後30分はコルチゾールが67%も低下した
    さらにビデオを見る前もコルチゾールが低下した。
    これはウキウキ感からストレスが軽減されたのだろう

    ●ほとんどの人は楽しいことは今やり、辛いことは先延ばしにする
    1998年の研究では、次の週に食べる食品を選択させたところ、参加者の74%は果物を選んだが、
    今食べるものを選ばせたところ、70%がチョコを選んだ

    ●不平や不満を言うと記憶が低下する
    スタンフォード大学ロバート・サポルスキーの研究で、30分以上不平を言うとコルチゾールが上昇し、それが海馬の萎縮に繋がると明らかにした

    ●読書がストレス軽減に
    サセックス大学のテストで、認知神経心理学者である、デヴィット・ルイス博士は、読むことでストレスが68%減少することを発見した。
    また音楽を聴くことでも61%ストレスが減少し、コップ一杯にコーヒーは54%、散歩で42%低下した

    ●選択肢が増えると疲れる
    フェイスブックのCEOであるマーク・ザッカーバーグはいつもダークグレーのtシャツを着ている
    バラクオバマもいつもグレーかブルーのスーツを。
    スティーブ・ジョブズは黒のタートルネックを
    心理学者のバリー・シュワルツは、就職説明会で会社が10社増えるごとに、参加率が2%ずつ減ることが明らかになった。
    つまり多くの選択肢はなにもしない、という行動に繋がる

    ●締め切りは細かく設定しよう
    ある実験で、貯金を始める年齢はいつかと質問をした
    1のグループは30年から40年後に退職したらどうかと聞かれ
    別の参加者は1万950日あるいは1万4600日で退職するとしたらと質問
    結果日数で質問したグループは4倍早く貯金を始めた

    理由は時間の単位が少ないほど、締め切りが間近に迫っていると思いその仕事に取り掛かろうとする

    南カリフォルニア大学にダフナ・オイザーマン博士は、人は未来よりも現在に集中する。と述べている。

    ●アイデアはリラックスした時に生まれる

    あえて休憩を取りリラックスする時間を設けよう
    グーグルでは労働時間の20%は自由に使える時間。Gメール、グーグルマップ、グーグルトーク、アドセンスもこの20%の時間に生まれた

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    投稿日:2018.11.26

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