【感想】農学が世界を救う! 食料・生命・環境をめぐる科学の挑戦

生源寺眞一, 太田寛行, 安田弘法 / 岩波ジュニア新書
(7件のレビュー)

総合評価:

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  • ngskshien

    ngskshien

     これまでの人生で全然触れていない農学への関心を高めるべく本書を購入しました。本書は、数人の農学研究者が面白いと感じる部分を説明して農学の面白さを紹介する読みやすい入門書です。
     本書の良い点は、各研究者が実際に興味を持っている部分を思い思いに(実際は細かく調整しているのでしょうけれど)語っており、面白さが率直に伝わってくる点です。良い意味で足並みが揃っておらず、農学の幅広さが自然と理解されます。扱っている題材も基本的には生活の延長で理解できるため、実学としての農学の価値が感じられました。
     強いて文句を挙げると、扱っている内容が限られているだけに参考文献とか読書案内のような紹介が付いているとうれしかったなとは思います。
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    投稿日:2024.04.13

  • 司書KODOMOブックリスト(注:「司書になるため勉強中」のアカウントです)

    司書KODOMOブックリスト(注:「司書になるため勉強中」のアカウントです)

    刊行日2017/10/20
    「研究対象は,地球全体から顕微鏡で見る世界まで! 人びとの暮らしを豊かにし,自然環境を保全し,生物たちの役に立つ.そんな可能性を秘めた夢のある学問――それが「農学」です.本書では,農業経済学,生命科学,食料や環境科学など,農学に含まれるさまざまな分野の第一人者が,その研究成果や未来を語ります.」
    はじめに

    第1章 農学って,どんな学問?……………生源寺眞一
     1 まるで小さな大学
     2 ものづくりと農学
     3 環境科学としての農学
     4 経済学の有効域

    第2章 いま,農学が社会から求められていること……………生源寺眞一
     1 食料問題とどう向き合うか
     2 経済成長とどう向き合うか
     3 環境問題とどう向き合うか
     4 農業農村とどう向き合うか
    【コラム】
     2―1 虹色の革命
     2―2 蚕で外貨獲得
     2―3 沈黙の春

    第3章 食料科学の新たな役割を考える……………太田寛行
     1 食料科学って何だろう
     2 化学でとらえる農作物生産
     3 窒素をめぐる化学の展開と食料生産
     4 窒素固定微生物の発見と利用
     5 化学の力で病虫害を防ぐ
     6 生物の機能を発見して農薬の使用を減らす
     7 土壌生物と作物生産の関係
     8 無肥料栽培でも作物は育つか
     9 根にすみつく微生物を利用する
     10 農業と地球温暖化
     11 農地から発生するメタンと一酸化二窒素
     12 水資源と作物生産
     13 農業の多面性とバイオ燃料
     14 再び,食料科学って何だろう
    【コラム】
     3―1 ダーウィンのミミズ研究
     3―2 ウシの「げっぷ」と地球温暖化の関係
     3―3 多年生作物の試み
     3―4 コメの品種改良
     3―5 低温で生息する魚と,低温で活性の高い酵素(執筆 橘勝康)

    第4章 生命科学へのいざない……………髙橋伸一郎・竹中麻子
     1「生命科学」と「農学」
     2「生命科学」を支える新しい技術
     3 生命を維持するしくみ
     4 インスリン様活性と動物の一生
     5 栄養状態とインスリン様活性
     6「生命科学」と農学のミッション

    第5章 環境科学の挑戦……………安田弘法
     1 環境科学って何だろう
     2 生物による生態系サービスと農業との関わり
     3 環境保全と生物を活用する農業
     4 無肥料無農薬無除草剤でコメ作りに挑戦
     5 海外からの生き物とそれが私たちの生活に与える影響
     6 生物群集での多様な生物の役割
     7 農業生態系での生物多様性の役割
     8 自然環境の破壊と修復及びその影響
     9 環境科学の挑戦
    【コラム】
     5―1 導入糞虫によるオーストラリアでの糞公害の解消

    あとがき
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    投稿日:2023.03.12

  • 昨今亭新書

    昨今亭新書

    「農学」という、いまいち何をしているのかイメージの湧かない学問の全体像を解説してくれる新書。

    「小さな大学」と形容されるほど幅の広い農学の輪郭を、①農業経済、②食糧科学、③生命科学、④環境科学の4つの側面から描き出す。

    各章では、著者の研究の紹介も交えながら農学の各分野の方法論や問題意識が紹介されている。
    具体的な研究内容については、特に生命科学あたりは文系の私にはやや難しかったものの、生物選択の理系高校生ならそれほど苦労なく読めそうな感じ。そして理論自体を理解できなくとも、各分野の農学の研究者が何を考え、何を目的とした研究をしているのかというイメージを形成するには充分な知見が得られたと思う。

    これ1冊で農学が大まかにわかる、というのは流石に言い過ぎだろうが、例えば農学に興味のある高校生が1冊目に手に取る本としては間違いなく最適解。
    こういう1冊目の本が用意されているだけで、農学徒は恵まれているなと思います。
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    投稿日:2022.12.08

  • こうちゃん

    こうちゃん

    農学部の中で学科を決めるのに読みました。農学全体の概観が具体的事例とともに紹介されていて、生物未履修の自分でもわかりやすかったです。農学がどのようなところに、どういう問題意識をもって向き合っているのかがわかります。続きを読む

    投稿日:2021.08.10

  • kakabalika

    kakabalika

    農学に関する最先端の内容の紹介。
    魚類が低温でも生きていけるのはなぜかわかっていない。
    世界の自然をコントロールできるようになることが科学の到達地点かもしれないと思った。

    投稿日:2020.05.24

  • ととせひ

    ととせひ

    ●農学と一口に言っても、カバーする分野は生命科学や環境科学など多岐にわたる。本書では、サブタイトルにあるように、食料・生命・環境に焦点を当てて、農学とはどういったものかを解説している。

    投稿日:2019.05.22

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