【感想】秋思ノ人 居眠り磐音(三十九)決定版

佐伯泰英 / 文春文庫
(2件のレビュー)

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  • Sachi

    Sachi

    「居眠り磐音」39巻、速水左近まつりでございます。

    なにしろ、十代将軍家治の御側御用取次という要職についていた旗本速水左近が、老中田沼意次の策略で甲府勤番支配に任ぜられ、3年余り「山流し」状態だったのが、急にその任を解かれて奏者番として江戸城に復帰できることになったのですから、これは祝着至極、まつりにもなりましょう。どこへ行っても酒と膳が供されます。

    一方、江戸の尚武館道場にて剣術の稽古に余念がない磐音は、速水左近が江戸へ戻る道中に田沼一派の刺客に襲撃されるおそれがあると察し、甲州道中へと急ぎ迎えに行くことに。磐音が近くまで来ていると知った速水左近の喜びようは、こちらもうれしくなるほど。二人の再会を思うとワクワクしました。

    それにしても、田沼家に仕える御番衆組頭毛呂山六蔵、速水&磐音に捕らえられて尋問されたあげく、田沼意知(意次の息子)に「ようも平然とわしの前に姿を晒したな。武士ならば己が始末、承知であろうな」なんぞと冷たく言われてまた震えてて、さすがにちょっとかわいそう……。と思ったけど懲りませんなぁこやつ(呆)。

    そしてもうひとつ、本巻では、田沼意次の愛妾おすなのやくざな弟が初登場。名は五十次。

    三味線職人の鶴吉がかつておすなの注文に応じて作った最高級の三味線を、五十次が鶴吉のもとに持ち込んできたという。糸は切れ、棹に傷のついた、無残な姿の三味線を。しかも、その修理を五十次に勧めたのはなんと北尾重政だった。そもそもおすなに弟がいることも知らなかった磐音は、早速北尾重政を訪ね、さらに、五十次の馴染みの遊女あおばがいる吉原へ、話を聞きに行く。

    ものすごく久しぶりに北尾重政が登場してびっくりした。いつ以来かなぁ。奈緒(の亭主)を救うために山形に行くときに会っていれば、そのとき以来なのでは。北尾重政って、けっこう大事な情報持ってるんだよね、いつも。

    あと気になるのは、佐野善左衛門政言。田沼に系図を貸したが一向に返ってこないとイライラしてるから磐音が協力してるのに、最近田沼の屋敷に出入りしててご機嫌で、近々出世するという話も。どうなっとんじゃい!
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    投稿日:2020.10.15

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    【亡き養父の盟友のために、走れ!】甲府勤番支配の任を解かれ、江戸へと還る速水左近。だが、その道中を狙う田沼一派が不穏な動きを見せる。危険を察知した磐音は……。

    投稿日:2020.09.17

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