【感想】まちの未来を描く!自治体のSDGs

高木超 / 学陽書房
(5件のレビュー)

総合評価:

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ブクログレビュー

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  • restsitek

    restsitek

    日本の組織は縦割り業務が常態化している。
    どこの行政機関も、部署をまたいだ取組に苦労しているはず。
    そんなときにSDGsを上手に活用できると、解決の糸口がみえるかも、と思いました。

    投稿日:2021.01.12

  • yoichiokayama

    yoichiokayama

    SDGsが自治体に、組織や職員に、どの様な影響を及ぼすのか、どのように仕事が変わるのか。
    SDGsによって、自治体の各部門ではどのような取り組みができるのかを、さまざまな事例や実例をもとに、具体的に解説します。続きを読む

    投稿日:2020.12.04

  • mint

    mint

    恥ずかしながら、SDGsについては聞いた事はあるが、どういったものなのかを理解していなかったことから、この本で理解することができた。
    自治体だけが、企業だけが頑張るのではなく、官民が連携してSDGsを活用することで、地域の発展や、世界の将来のために貢献できると感じた。続きを読む

    投稿日:2020.12.03

  • 宮本 佳久

    宮本 佳久

    「どうやって直すのかわからないものを、壊し続けるのはもうやめてください」
      セヴァン・スズキ(当時12歳) 環境と開発のための国連会議(地球サミット)にて(リオ・デ・ジャネイロ,1992年)
    (引用)まちの未来を描く! 自治体のSDGs、著者:高木超、発行所:学陽書房、2020年、45

    2015年9月にニューヨーク国連本部で採択された持続可能な開発目標(SDGs)は、「誰一人取り残さない」ことを目的とし、17のゴール、169のターゲット、232の指標で構成されている。この17のゴールを眺めてみると、例えば「貧困をなくそう」や「飢餓をゼロに」といった、一見、我が国に関係のないような目標も含まれているかと思う。しかし、昨今、SDGsを意識した各自治体の取り組みが多いと聞く。なぜ、いまSDGsなのか。SDGsの視点を踏まえた自治体政策のあり方について学ぶべく、高木氏の著書「まちの未来を描く! 自治体のSDGs」を読ませていただいた。

    本書の冒頭からSDGsの17のゴール、例えば「貧困をなくそう(ゴール1)」から順に、ゴールごとに「SDGs(世界レベル)」と「自治体レベル」と区分されて解説がなされている。この解説では、発展途上国しか関係なさそうであったSDGsのゴールが、私達の身近な問題として(自治体レベルで)捉えることができるようになる。まず、「貧困をなくそう」では、自治体レベルの課題として「見えづらい子どもたちの貧困問題」が取り上げられている。我が国においても、2015年時点で13.9%の子どもたちが貧困状態に置かれているという(本書、3)。国による就学援助制度も存在するが、その制度のみで子どもの貧困対策になるのだろうか。学びたくても学べない子どもたちが、まだまだ我が国にもいる。高校、大学へ進学したくても行けない子どもたちがいる。特にいま、新型コロナウイルス感染症が猛威を振るう。独立行政法人日本学生支援機構では、「新型コロナウイルス感染症に係る影響を受けて家計が急変した方への支援」を実施していると聞く。SDGsの最初のゴールである「貧困をなくそう」から、各自治体でも身近な取り組みとして捉えていかなければならないと感じた。

    本書では、「インターリンケージ」というSDGsのキーワードが出てくる。インターリンケージとは、複数のモノ・コト・が相互につながっていることを表している(本書、52)。このインターリンケージというキーワードは、今後、各自治体の縦割り組織を打破し、多様化する諸課題を解決に導くものではないかと感じた。本書でもSDGsのもう一つのキーワードで、「経済」「社会」「環境」の三側面があるとしている。なにかモノを作り、環境に配慮(例えばリサイクルしやすいように)し、新たな雇用を生み出し、そこに住む人達のためになる。このインターリンケージという言葉は、我が国においても近江商人が経営哲学として重んじてきた「三方良し(売り手良し、買い手良し、社会良し)」と通づるところがあると思った。各自治体は、SDGsのゴールを見つめ直し、「経済」「社会」そして「環境」という側面を意識し、横串を通した連携を図り、どうインターリンケージできるかを考えてみることも必要であろうと感じた。それが牽いては、持続可能な社会を創造することに繋がる。このことは、本書の後半で紹介されている各自治体の事例においても確認することができる。

    SDGsの目標は、なにも発展途上国のものだけではない。高木氏の本を拝読し、我が国、そして我が地域に置き換えて見ることで、真に必要な課題が浮かび上がってくる。その課題は、何も特別なものではなく、しかしながら非常に整理されていて、「持続可能な社会」を創造していくのに必要なものばかりだ。グローバルでマクロなSDGsの観点から、ミクロ的視点を用いて各自治体の課題を洗い出し、どうつなげて政策を展開していくのかという手法は、大いに有効なものであると感じるに至った。

    冒頭、セヴァン・スズキさんの言葉を引用した。WWF(世界自然保護基金)の報告では、世界中の人達が同じ生活を続けていくと、今後、地球1.7個分の資源が必要になる(本書、61)という。20世紀型の大量生産・大量消費という時代は終焉した。これからは、各自治体からもっと視野を広げ、世界的な視点で見つめ直し、それぞれが持続可能な社会、持続可能な世界を構築しなければならないと感じた。そして、これからを生きるセヴァンさんのような若い方たちに、地球を、そして私たちのまちや暮らしを引き継いでいかなければならないと感じた。

    本書の後半では、各自治体のSDGsの取組事例が掲載されている。埼玉県北本市では、シティプロモーションの「mGAP」という指標も紹介されている。この「mGAP」に触れ、私は「シティプロモーション2.0」を著された河井孝仁氏の教えを実践されているのだなと感じた。そして、シティプロモーションの取り組みのなかでも、SDGsを意識することが大切なんだと思い、大変興味深く読まさせていただいた。また、北本市のホームページから、本書でも紹介されていたシティプロモーション雑誌「&green(アンドグリーン)」も見させていただいた。アンドグリーンでは、森や緑、自然そして安全安心に至るまで、SDGsを意識した内容になっていた。

    このたび、高木氏の本を拝読させていただき、自治体職員はそれぞれがSDGsを意識し、普段行っている仕事にSDGsの視点を取り入れていくことから始めていくべきだと思うに至った。

             
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    投稿日:2020.11.23

  • てつ

    てつ

    自治体職員が、自分の部署における施策や業務にSDGsをどう活用したらいいのか、数々の事例を紹介しながら説明する。 
    SDGsの基礎知識から入り、初心者にもわかりやすい内容となっている。
    著者は3年前まで神奈川県大和市の職員として住民協働等を担当しており、自らの経験も活かして執筆した。
    自治体でのSDGs活用のポイントは以下の3点。
    ①現行の政策(施策・事業)が、どの程度SDGsの達成に貢献しているか整理する。
    ②SDGsで示された基準と現行の政策(施策・事業)の達成状況の差異を点検する。
    ③②で明らかになった差異を埋めるため、改善点や新たな戦略を検討する。



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    投稿日:2020.11.16

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