【感想】カタストロフ・マニア(新潮文庫)

島田雅彦 / 新潮文庫
(4件のレビュー)

総合評価:

平均 2.8
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ブクログレビュー

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  • ケンコバ

    ケンコバ

    世界があって書かれたというような印象がない。つまりある個人の妄想を、個人の知識の範囲内でツラツラと書いてあるだけ、という印象を受けた。

    投稿日:2024.02.29

  • imemuy

    imemuy

    2017年の本。完全に偶然なんだけど、「コロナ(この本では太陽フレアのことだけど)」「疫病」「隔離」「ワクチン」という単語が、コロナ前に書かれた本の中で出てくる珍しい本じゃないだろうか。本人は原発、震災文学と書いてるけど、今は違う感じにしか受け取れない。

    珍しくそれなりにSF。エオマイア。宮内さんと対談しているけどポストモダンとか幼年期の終わりをオマージュとかそんな難しく評論されるものなんだろうか。少なくとも一冊は他に島田雅彦を読んで雰囲気を掴んだ人でないと楽しめない。達観したおじさんくさいミロク(26)、教訓や伏線があるようなないような奇妙な状況、島田雅彦節が炸裂しててよく分からない適当な結末もある程度予想はついてたけど、スタイリッシュじゃなくて女性に幻想を持ってるという印象を持つと思う。それでも、コロナ前の本だよね?ってドキッとするフレーズがたまに出てくる。

    「疫病は貧しい者や幼い者から順番に命を奪いながら、人々を感染者と非感染者に分け、家族をバラバラにし、住み慣れた場所を追い立て、一度、孤立無縁状態にしたのち、小集団の形成に向かわせる。政府などあてにできない現状、疫病に対抗するには個々の知恵と技術を結集するしかないが、菊千代を集落に迎え入れたことで確実に知恵を上積みすることができるだろう。」
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    投稿日:2022.04.10

  • TaHi

    TaHi

    島田雅彦「カタストロフマニア」読了。大規模な太陽のコロナ質量放出、原発危機、新型ウィルスが同時に発生した事で急遽人類が絶滅の危機に追いやられ、一方で人工知能が新しい世界の構築を進めるダイナミックな展開に魅了された。また危機下の東京で元ゲーマーのミロクの勇気ある活躍が圧巻であった。続きを読む

    投稿日:2022.01.11

  • 1462148番目の読書家

    1462148番目の読書家

    昨年来の新型コロナ騒動を彷彿とさせる内容ですが、2017年に出た小説の文庫化とのことで、作者の鋭い感性に拍手を送りたい。

    シチュエーションが似ているってだけで、パンデミックものではなく、AIがいつの間にか人類の命運を握っていて・・・という終末SFです。

    主人公がどうしようもないニート系のゲーマーなんだけど、読者である私に最初に刷り込まれたイメージからどうしても抜け出せず、「何でこいつに当たり前みたいにすずちゃんが惚れるんだ?有り得ないだろう」という、(もしかしたら単なる嫉妬なのかも知れませんが、)気持ち的にどうにも話に馴染めない状態のまま一冊読み通してしまいました。

    ストーリーそのものは好みの分野で面白いし、エピソードの一つ一つも説得力高くはあるんですが、まぁ、ちょっと私とは相性が悪かった様です。
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    投稿日:2021.03.10

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