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春日太一 / 文春新書 (6件のレビュー)
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reikof
「はじめに」で著者は「ニュートラルな視点から戦争映画と向き合い、戦後五十年の変遷を俯瞰して検証する」と書いているが、実際は戦後の戦争映画の魅力を豊富な資料をベースに熱く語り尽くす一冊だった。 「日本の…一番長い日」は子どもの時にテレビで見たきりだったけど、無性に見たくなった。というか岡本喜八の一連の愚連隊シリーズも。 日本映画チャンネルが7・8月に戦争映画特集やること多いから本書で取り上げられた作品があったら見てみようかな。続きを読む
投稿日:2021.05.14
tosyokan175
再開されたNHK朝ドラ「エール」で主人公の従軍体験や戦闘シーンが話題になったけど、コロナ禍による制作スケジュールの延期が無かったなら、たぶん、8・15あたりに合わせてオンエアされていたような気がします…。戦争には向き合い続けなくてはいけないけど、なんとなく「戦争もの」というコンテンツは夏の季節物になっているのような気もします。一方で米中の対立とか世界の分断とかで「歴史の終わり」の終わり、新たなる「戦前」の始まっているよな気分になったり、いわゆる日本社会から「戦中派」という戦争体験をフィジカルに持った世代が消え「戦争を知らない子供たち」だけで構成されることに、一抹の不安を感じたりしているタイミングでの、この本、自分にとってはタイムリーでした。春日太一らしい映画人LOVEが基本になっているので、イデオロギーという色眼鏡なしに、「敗戦後の日本人は戦争を素材にどんな映画を作り、どんな風に消費してきたか?」という大きなテーマを語ることに成功していると思います。その中での岡本喜八を取り上げ一章を割いているのは「戦中派」の映画作家の創造の源を紐解くものになっているし、「この世界の片隅に」の片淵須直監督と著者との対談も「戦後派」にとって戦争というものがクリエティブとして継承されていくことを気づかせてくれました。ちなみに「戦中派」である自分の母親は「この世界に片隅で」を見て、こんなキレイな世界じゃなかった、とつぶやいていました。体験の継承って難しい、と思いました。続きを読む
投稿日:2020.10.18
ユーキ
イデオロギーに捕われず、日本の戦争映画を年代順に網羅的に紹介。併せて岡本喜八監督と片渕須直監督の特集という読み応えのある本。 紹介された映画を幾つか観たくなった。
投稿日:2020.09.20
あんみつ/胡桃院
このレビューはネタバレを含みます
春日太一先生といえば、これまで「文章はクール、ハートは熱い人」という印象だったが、本書における文の熱量は尋常ならざるものがあった。邦画における戦争映画がどのように描かれ、どのように変質していったか。そして各作品に、作り手や出演者がどんな思いを刻み込んでいったか。それは映画を通して、戦後日本人の精神史をたどる試みでもあったのだ。
投稿日:2020.08.15
文藝春秋公式
【日本映画はいかに戦争と向き合ってきたか?】『暁の脱走』『独立愚連隊』から『この世界の片隅に』まで――。戦後の戦争映画をみれば、日本人の戦争観が見えてくる。
投稿日:2020.08.05
take9296
『暁の脱走』『独立愚連隊』から『この世界の片隅に』まで――。 日本映画はいかに戦争と向き合ってきたか? 元特攻隊の脚本家、学徒兵だったプロデューサー、戦地から生還した映画監督が 映画に込めた、自らの戦…争への想いとは? 特別対談として、『この世界の片隅に』片渕須直監督も登場! 町山氏との対談本と重なる部分もあるが、松林宗恵監督の作品などは、もっと観てみたいと思った。続きを読む
投稿日:2020.07.26
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