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山内マリコ / 集英社文庫 (352件のレビュー)
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総合評価:
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グンジョ
映画を観て面白かったので、本書を手にした。 映画の脚本家が原作からどの部分を抽出して1本の映画にまとめたか、編集の工夫が想像できて面白かった。また映画では語られない登場人物の気持ちや、映画とは違った…結末など、小説ならではの部分も楽しめた。続きを読む
投稿日:2024.05.28
Everybody_hosso
1章の主人公である華子は世間知らずで箱入り娘のお嬢様ということもあり、正直あまり感情移入できなかった。 2章のもう1人の主人公である美紀(リエ)の登場からエンジンがかかるように面白くなっていきましたね…。 最終章に入る頃には華子の自分自身は何も成し遂げておらず、選択することができないレールに引かれた人生に共感というか同情できるようになりました。 男からは見えない、女性の苦労、孤独、辛さが非常に読みやすい文体で書かれているので、男性に是非読んで欲しいかも。 個人的に、1章の華子の婚活で関西弁を話す男に恐怖というか幻滅したところを読んで、自分は神戸出身なので悲しくなりましたね。。。関西弁は確かに上品ではないかもしれませんが、フレンドリーで親近感のわく方言だと思ってます。。続きを読む
投稿日:2024.05.21
とが
とても読みやすくて一気読み。 田舎も都会も、どちらにルーツがあったとしても、やはり視野は狭くなっちゃうし、それを脱出している人への憧れは募るものなんだろうな。 『傲慢と善良』を読んだ時も思ったが。 …実際絶対こうしないといけないっていうことなんてないし、何歳からでも視野は広げられるんだろうなと思う。 代々続く大層な家柄だとしても、投げ出しちゃうと言う選択肢はあるにはあるし…(大変だけど) 夫婦、お互いに特に理想がなければ問題ないかもしれないが、こうなりたいという理想の形があるなら、それも自己主張しないと近づけないことで… 自分の意思をしっかり持つのと、周りの人、パートナーの意見をたてること、両立って難しいことだとも感じた。 ゆえに、理想の形がバラバラでもうまく折り合いをつけられている人って眩しいし、そうなりたいと改めて思った。続きを読む
くらしを支える
星5か4か迷う! タイトルとちょっとだけ見たあらすじのイメージでは女同士のドロドロした話かなと思っていたけど、実際は熱い友情というか戦友感というか、気持ちのいい女たちの交流だった。 上流階級の華子も庶…民の美紀を見下したりしないし、美紀も世間知らずで意思の弱そうな華子を馬鹿にしたりしない。二人の仲介を担った相楽さんも女同士の義理を通そうとする爽やかな人格で、女性たちはそれぞれに人間味のある短所はあれど、相手の気持ちを慮って行動できる優しい人たち。 かといって出てくる男性も悪く書くでもなく(読む人によって嫌な人はいるかもだけど)。最後に幸一郎さんもすこし人間味が足されていてよかった。 貧富、ジェンダー、結婚、家のしがらみ、田舎のしがらみ等いくつかの問題が散りばめられていてテーマは重いとは思うけど、登場人物たちの人を貶めようという気の一切ない清々しさのおかげで読みやすかった。続きを読む
投稿日:2024.05.14
あや
階層が違うからこそ惹かれる人っているなぁと思う。 お互いこの人との未来はないと分かりきってるんだけど気が合うから、結果付かず離れずだけど何かあったら話したい会いたいみたいになるんだよね。。
投稿日:2024.05.11
かのん
【2024年107冊目】 毎年恒例の正月での親族の集まりの中、華子は居心地悪さを感じていた。連れてくる予定だった恋人に直前で別れを告げられたからだ。二十七歳、年齢に焦り、婚活をスタートした華子は弁護士…である青木幸一郎に出会い、すっかり恋に落ちてしまう。だが、ある時彼のスマホに知らない女からのメッセージが届いているのを見てしまい……二人の女の視点から生き方を問う人生小説。 東京生まれ、東京育ち、いわゆるお嬢様として育った華子と、地方で生まれて大学で東京に出て揉まれるように生きてきた美紀。「親ガチャ」なんて言葉がありますが、立場や生まれ、環境が違えばこんなにも変わってしまうものなのかとしみじみしながら読みました。 互いに選べるもの、選べないことは違っていて、でも結局のところ自分が何をしたいかっていう主張が一番大事で、流されても最終的には後悔することになる……ってことがすごく綺麗に書かれていたように思います。 誰が何と言おうと人生一度きりなので、周りがどうこう言おうが自分の人生は自分で作っていくしかない。いろいろ迷っている人が読むのにいいかもしれないな、と思った一作でした。続きを読む
投稿日:2024.05.08
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