【感想】移植医たち(新潮文庫)

谷村志穂 / 新潮文庫
(14件のレビュー)

総合評価:

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ブクログレビュー

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  • 達朗

    達朗

    臓器移植に挑む医師たちの物語。移植外科医として有名なDr.セイゲルの元に集まった日本人医師たちがアメリカで臓器移植について研鑽し移植治療がまだ定着していない日本において移植を進めていく。アメリカでの佐竹山や古賀、加藤らの働き方は自分じゃ到底できないと思った。でもそこまでしないと得られない技術なんだろうな。
    古賀の彼女が阪神淡路大震災で肝破裂しアメリカで治療しようとヘリに乗せるも間に合わないシーンはそれまでの2人の関係性もあってグッときた。
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    投稿日:2024.02.07

  • yo-5h1n

    yo-5h1n

    臓器移植先進国アメリカに渡り、移植医療を学ぶことを決意した三人の移植医たち。
    生活の全てを捧げるような過酷な現場で、三者三様に、救えなかった命、研究のために失われた命、多くの葛藤を乗り越えてゆく。
    がて、日本で移植を待つ患者を救うためにアメリカでの成功を投げ打って帰国した三人の前に立ちはだかる、理不尽な厚い壁…


    目の前に臓器移植でしか命を繋げない患者がいて、二度と目覚めることのない人の健康な臓器があったら、何故使わないのか。
    健康な人の臓器にわざわざメスを入れる生体移植の方がナンセンス。
    アメリカで臓器移植の経験を十分に積んでいても、国内ではその経験が認められない。
    …などなど、ハッとさせられるような、知らなかった事が多く、全体に重く苦しい物語ながら、ぐいぐいと読まされた。
    面白かった。

    ………今の日本は、この物語の時代から、どこまで進んでいるんだろう?もし自分が、家族が、移植にしか救いの道がない状況になったとしたら…?

    うむむ、不健康で経年劣化もある内臓ですが…臓器提供カード、書こうかなあ……

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    投稿日:2023.09.10

  • sakura

    sakura

    ずっと読みたいと思っていて、いつも利用する書店とは別の書店で発見して購入。通勤・退勤時間に夢中になって読んだ。
    医師では無い人がここまで、医師の心情はもとより手術の手技の仔細、日本やアメリカの医療体制事情、移植の歴史や日本の法律・世論・悪しき慣習に至るまで緻密に描き切ることができるということに驚いた。
    そしてやはり著者の作品の説得力に心を打たれた。「余命」を初めて読んだときと同じような感情が湧いてきた。
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    投稿日:2023.09.10

  • giraffe

    giraffe

    読み終わって何年経っても忘れられない1冊。
    日本で移植され始めたのは最近。
    移植が始まるまでどれだけ大変だったかすごくよく分かる。

    投稿日:2022.11.13

  • RYU

    RYU

    移植黎明期から本邦での移植医療へのつながりが非常に興味深かった。また、脳死ドナーが少なく生体ドナーに頼っている本邦の移植医療に対して、Dr.セイゲルの「亡くなったものの臓器が使えるのに、なぜ生きたものの肉体にわざわざ苦痛とリスクを与えるのか。」というセリフには考えさせられた。

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    投稿日:2022.04.17

  • takahiro

    takahiro

    一気に読まされました。彼らがあれほどの過酷な生き方を選んでいるのは使命感なのだろうか?カネや名誉などの欲では決して出来ないことだと思う。圧倒されました。

    投稿日:2021.07.19

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