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ひかわ玲子, 碧風羽 / 集英社みらい文庫 (1件のレビュー)
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tamaki
クリスマスパーティで名付け親のドロッセルマイヤーさんからクララに贈られたプレゼントは、少し不細工なくるみ割り人形。でもクララはその夜、その人形と一緒にとても不思議な出来事を体験する。/悪魔・ロットバル…トに呪いをかけられ、白鳥の姿に変えられてしまったオデット姫。この呪いを解けるのは、真実の愛だけ。けれどそれを誓ってくれる人なんて……そんな真の絶望に苦しんでいた彼女に出逢った王子・ジークフリート。二人は恋に堕ちるけれど―― 世界中で上演されるチャイコフスキーの人気バレエの名作「くるみ割り人形」「白鳥の湖」をファンタジー小説化。それぞれの舞を感じさせる筆致はバレエを見に行きたい! と思わせること間違いなし。 くるみ割り人形、アイカツ!のロマンスシリーズに登場したのでおお~いいねぇクリスマスだしねえと思ったのだけど私まともに読んだことなくない?? どういう話が全然知らんくない?? 保育園の時お遊戯会の劇でやったくらいだべ?? と気付き(考えてみれば保育園でくるみ割り人形と言うのもなかなかレアなチョイスのような)これはアラサー女子の教養としてどうなのと焦り姉のを借りて読むことにしました。 読んでみて、特別に筋らしい筋があるわけじゃないんだなーって思いました。ネズミの王様と決闘するのがクライマックスなのかなと思ったら違って、最初にやっつけてそこから幻想的な雪の国とお菓子の国めぐり。まさにバレエの為の話、といった感じで、次々とダンスが繰り出される。ひかわさんも実際のバレエのように書いたと最初に書いてあるのですが、いいですね。見たくなりました。ずっとこのお話を知らなかったことを後悔しましたね。クリスマスはいい話がいっぱいだ… ところで、幻想のその舞世界は日本のお能のよう。と言うかかなり謡曲に近いような気がする。もしかしてくるみ割り人形を謡曲に翻案してる人っているんじゃないかな。今年公開のサンリオの映画版はどんな感じだったのかな。 でもう一作は白鳥の湖。こちらも何となく筋は知っていてもちゃんと全部読んだことはなかったので、まさかこんな儚く清らかな愛の物語だったとは… てっきり人魚姫のようにオデットは白鳥のまま死んでいくのかな、と思いましたが、こういうラストだったとは。胸がいっぱいになりましたとも。呪いの設定もそんなのってないよ!って悲しくなったけど、ジークフリート……本当の愛だわ、愛。こちらもひかわさんが実際のバレエに出てくるダンスを積極的に盛り込んでるので、やっぱ一回見てみたいな~って思いました。続きを読む
投稿日:2014.12.21
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