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恒川光太郎 / 角川文庫 (32件のレビュー)
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総合評価:
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kz
久々に恒川さんの短編小説を読んだ。これまでに読んだ著作よりは若干、余韻が弱い話が多いようにも感じられたが、やはり日常の隣りにある非日常(怪異)を、時に不気味に、時に切なく表現していて、どれも琴線に触れ…る物語だった。「「境界」を越える」というのが本書のテーマと言えそうだが、それが何を意味するのか、何をもたらすのかは、まさに6通りである。続きを読む
投稿日:2024.01.29
ゆれん
恒川ワールドを堪能。 不穏な空気がふんわりと漂う静かでダークな世界観。スッと入っていける。雰囲気を大事にゆっくり読みたい気持ちに反して、面白くて一気に読んでしまった。
投稿日:2024.01.05
かとまる
表題作と2作品目「青天狗の乱」のみ読みました。 どちらも絶妙に救われない系のダークファンタジーです。
投稿日:2023.09.30
ka2te2
恒川さんは2冊目。短編集ということもあり読みやすかったです。少し不思議で少しぬるりとした感触の物語の中でカイムルとラートーリーのお話はもっと長く読みたいなと感じたお話でした。
投稿日:2023.09.24
mimimom
「化物園」より、読みやすかったです。 孤独な自分と心を通わせてくれた相手への、忠誠心というか、信頼感というか、そんなテーマが根底にあるように思いました。 幼い子供が母親と引き離されてしまうという、私に…とって苦手な展開の話もありましたが、どうにかこうにか救われた結末でした。「死神と旅する女」「廃墟団地の風人」「カイムルとラートリー」の3作が特に面白かったです。続きを読む
投稿日:2023.08.23
Anno
赤い橋の向こう、世界から見捨てられたような場所に私は迷い込んだ。そこには人を癒し、時に人を喰う顔のない神がいた。(表題作) 童話やファンタジーのような、ホラーやSFのような不思議で残酷で美しい話が6…話収められた短編集。 どの話も寂しく静かでとても素敵なのですが、表題作の『無貌の神』が一番好きでした。世界から見捨てられたような場所。神の屍を食らったものは、もう元の世界に帰れない。ヨモツヘグイ的な、共食信仰(=同じ釜の飯を食う事は、同じ仲間となったという事)の考え方が織り込まれた寂しい集落の雰囲気がとても良かったです。宗教的共食の雰囲気や考え方には何だか惹かれるものがある。 『死神と旅する女』は、この本の中では少し異色で、静かでしっとりした話の多い中では比較的活劇的……というか、さっぱりしていて爽快。時代劇のようなのにSF的でもあって面白いです。 他には、この本の最期に収められている『カイムルとラートリー』。話すことができる獣とお姫様の、異国の童話のようなお話。 本当に、どこかの国で語り継がれていても不思議ではない雰囲気があり、自由と友情を感じる優しい話です。ラストシーンも美しくて好き。 どの話も、読後に少しの寂しさを残しながらもさらりとしていて、ほんのりと優しさや希望が胸に残ります。続きを読む
投稿日:2023.05.03
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