【感想】リセット <新装版>

垣谷美雨 / 双葉文庫
(108件のレビュー)

総合評価:

平均 4.0
32
39
29
2
1

ブクログレビュー

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  • urara

    urara

    このレビューはネタバレを含みます

    高校時代の同級生とデパートで偶然に会った。
    暫くぶりの再会に近くのお店に入り、そこで現在の生活の愚痴をこぼした事で知子、薫、晴美の3人は高校時代にタイムスリップする。
    これまでの人生の記憶があるのは有難いことだ。
    失敗を繰り返さないようにして新しい人生を切り開きたい。
    結婚していた知子は一人で生きることを選び、独身でキャリアウーマンとして働いていた薫は結婚する。
    高校時代に妊娠の経験があった晴美はその経験から逃れ、医者の男と結婚する。

    けれども思ったようにはいかない。
    多分、何度やり直しても満足する人生なんて無いのだ。

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    投稿日:2024.03.29

  • はまだかよこ

    はまだかよこ

    〈未来の想い出"がリプレイされる毎日は、彼女たちの意識を少しずつ変えていく。
    そしていま、再び新しい人生へ!〉

    さてさてさんはじめ、みなさん、深く読み取っておられる

    なぜこの本を予約したのか忘れてしまったのだが
    とても心に響いた
    「タイムスリップ」はよくある話だけれど
    人生をまた生きることによっての「気づき」
    に私も揺さぶられた

    もう一度あの頃へ戻りたいとは思わないが……

    女性の生きづらさを多面的に捉えたこの小説
    うーん、そうだね
    今からでも変えられるんだよね
    うん
    確かなエールを感じました

    ≪ リセットは 時ではなくて 心だね ≫
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    投稿日:2024.03.29

  • Kaori

    Kaori

    30年前に戻ってみたら、自分の子供の頃の記憶は現実の一側面を見ていただけだった、とか、過去に戻って違う人生を過ごしたら周りの人も違った変化を遂げていた、とか、とても考えさせられる内容だった。過去に戻ってもそう簡単には思い通りにはいかないんだよな...と。だったら今を全力で生きるしかないよね、と。絶対もう一度読み返したい本でした。続きを読む

    投稿日:2024.03.27

  • みーば

    みーば

    著者がデビューしてからの2作目の本。
    著者の原点のようなものを感じた。

    常にあるのが、女性の生き方。

    男中心の社会の中で、いかに理不尽な待遇で女性が生きなければならないか、
    女性の幸せはどうすればつかめるのか・・・など、
    たくさん読んだ本の中でいつも励まされる。

    30年前にタイムスリップできて、
    人生をやり直せたとしても、
    環境や家族は変わらないし、性格も変わらない。
    ただ、同年代の女性の心で自分の母親を見られたことは3人の主人公にとって大きな収穫だったと思う。

    ラストはどう締めくくるのか、期待わくわくで読んだ。

    かつての男尊女卑の時代から、
    少しずつは世の中は良くはなりつつある。
    少し過剰気味に感じるときもあるが、
    試行錯誤しつつ、更に生きやすい時代になればうれしい。
    続きを読む

    投稿日:2024.03.27

  • hirohon

    hirohon

    2024年3月13日読了。図書館で借りた。

    3人の主人公の中に、自分と全く同じ立場の女性はいないけれども、令和になって数年の今、中年と呼ばれる女性なら共感できる部分はたくさんあるのではと思った。全然ないという人はそれはそれで幸せな人だと思う。

    結局のところ、意見というか予想としては私も晴美と近い。この状況が自分が死ぬまでに変わっているのかどうかと思っている。例えていうなら10のうち3ぐらい進むかもしれないが。だから期待はしてない。自分は日本で女に生まれて、人権なんて男より低いまま死んでいくのだと思っている。

    まだ検索していないが、ブクログや他のネット上で、男性読者のどんな感想があるのか興味深い。面と向かって聞くと、本音は聞けそうもないから。ダブルスタンダード、これも日本からなくなってほしい。

    蛇足だけど、主人公たちが兵庫県の北の方の出身(山陰線とか出てきたので)の設定の割に、わりとこてこての関西弁なのに違和感を感じた。
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    投稿日:2024.03.13

  • uwakai

    uwakai

    主人公三名は30年前にタイムスリップするというお話
    SFチックであるがジェンダーの男女差に起因するひずみなどがうまく記載されており楽しめた。
    文中、“ゆったりできる空間が家庭になるとしたらこの広い世界の中のどこにも安らげる場所が無いということなのだ。まさに三界に家なし。人生は思ったよりずっと短い。そんなことは40歳を過ぎた人間なら誰だって知っている。そんな貴重な人生を主人なんかの顔色を窺いながら生きていくなんて本当に馬鹿馬鹿しい。”の言葉は心に響いた。

    三界に家なし:女は、幼少のときは親に従い、嫁に行っては夫に従い、老いては子に従わなければならないものであるから、この広い世界で、どこにも安住できるところがない。「三界」は仏教で、欲界、色界、無色界、すなわち、全世界のこと。
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    投稿日:2024.02.25

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