【感想】セヘルが見なかった夜明け

セラハッティン デミルタシュ, 鈴木 麻矢 / 早川書房
(10件のレビュー)

総合評価:

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ブクログレビュー

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  • 680104

    680104

    政治家が刑務所から出した本、と聞いて、この本の内容は予想外だった。
    女性によりそい、弱者によりそい、ユーモアもあり、しかし残酷さを直視している。
    こういう本を読んで損はないと思う。

    投稿日:2023.12.01

  • mieux

    mieux

    囚人が刑務所内で執筆した短編集といえばOヘンリーが浮かぶが、こちらは現在も勾留中のトルコの政治家にして作家。そのためか最初は重くて暗い現実が突きつけられる物語が続く。特に表題作は衝撃的。頁を繰る手も重くなったが後半は明るい終わり方や希望を持てる作品もありホッとする。主人公の男女の書き分けも巧み。トルコだけでなくシリア、そして出自のクルドまで広く目配りがされた作品が並ぶ。心に残ったのは表題作の「セヘル」の他「掃除婦ナっち」「黒い瞳によろしく」「にんぎょひめ」「アレッポ挽歌」「ああ、アスマン!」「歴史の如き孤独」。本国では出版されてないかと思ったら出版されていて20万部以上売れたらしい。本作以降2冊出版されており、是非これらも翻訳されることを望む。原題は『セヘル』。翻訳がなぜこのタイトルなのかと思ったら英語版のタイトルは『夜明け』だった。原書の表紙が兄弟の手による絵だということなのでどこかで生かして欲しかった。続きを読む

    投稿日:2021.11.16

  • hazel8483

    hazel8483

    厳しい…。
    でも、現実を留めておこうとすると
    こういう物語になるのか。

    短編集なので
    すべてが厳しい話ばかりではないのが
    ちょっと救われたかも。

    投稿日:2021.09.10

  • saigehan

    saigehan

    トルコという国はヨーロッパ地方(イスタンブール含む)とアジア地方とあって、アジアの人(アナトリア)らしい。クルド人で政治家で服役中。こりゃーとんでもねー本借りちまったぜと思ったけんども、ちいとも難しくない短編10個。書かれてるのことは物騒。好きな女子ストーカーしてたら、その兄さんに射殺される。舟で逃げる時丸ごと沈没。こういった状況なのにふんわりメルヘンテイスト。レイプされた娘が家族に射殺されるのも「歩くべきだった将来の夢を失った」ということに。命に対しての意識を国民に考えて欲しいというメッセージなのかな。続きを読む

    投稿日:2020.09.24

  • fuutw

    fuutw

    表題作はイスラム圏における女性の悲痛な物語。
    冒頭数作が慣習となった差別的事象で重苦しいまま1冊続くのか、と心配になったが、
    後半はもう少し明るいトーンの物語へとすすんでいきます。
    「歴史の如き孤独」が好きかな。
    この父親のような晩年を過ごしたい。
    続きを読む

    投稿日:2020.07.09

  • ipod-oh

    ipod-oh

    素晴らしい。一気に読んでしまった。切れ味の良い短編ばかり。住む場所も環境も何もかも遠い国のだけど同じ時代にいきているどこかで繋がっている仲間のような。

    投稿日:2020.06.29

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