【感想】秘密資金の戦後政党史―米露公文書に刻まれた「依存」の系譜―(新潮選書)

名越健郎 / 新潮選書
(2件のレビュー)

総合評価:

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ブクログレビュー

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  • pcerise

    pcerise

    Foresightでおなじみ名越さんの渾身の一作。戦後政治史の影の一面というか、光の当てられなかった部分というか。少なくとも戦後の一定期間においてほとんどすべての政党に外国からの資金が流入していたという認識は持っていてもよい知識なのかもしれません。
    しかし、国務省の歴史家が公開しようとする文書についてCIAが反対するのはわかるけれど、わが外務省も積極的に反対するというのはなんとも反応に困るというか、なんというか。もちろんすぐに公開できない事情はすごくわかるけれど、相当程度の期間が経過したら公開し、あとは歴史の評価に委ねるべきではないかと思いますけれど。
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    投稿日:2020.10.17

  • reso100

    reso100

    このような資料がアメリカやロシアに存在し、一般人が閲覧できることは当たり前のこととは言え、我が国の状況を見ると悲しい気持ちになる.自由民主党、日本社会党、日本共産党が当時の米ソから資金援助を受けていたことは事実だろう.戦後間もないころの各政党の発展のための重要な糧となっていたことは、ある意味で強烈な皮肉だともいえる.戦後の政党史を総括する意味で楽しめた.ソ連の資金が共産党から社会党に移ったことも興味深い.ただ、その金が党として還流していたのではなく、自民党では岸派、共産党では野坂派に集中していたようで、与える側と受ける側の癒着に近い形だったことも注目すべきだ.自民党にはその一派が存在していることから、影響が全く解消されたとは言えないと考えている.勉強になった.続きを読む

    投稿日:2020.06.26

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