【感想】エミリの小さな包丁

森沢明夫 / 角川文庫
(285件のレビュー)

総合評価:

平均 4.5
158
91
26
1
0

ブクログレビュー

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  • まる

    まる

    とても温かい気持ちになれる、すごくいい作品だった。
    口数は少ないけど、一言一言が胸に沁みてくるおじいちゃんの言葉と優しさが私の心まで浄化させてくれる。この余韻にしばらく浸っていたい。

    投稿日:2024.05.14

  • shangrilange1

    shangrilange1

    星6つ付けたいくらい、大好きな作品になった。
    魚を釣ってさばいて食べる、野菜をご近所さんからもらって食べる、、人間が生きる上での原点のような行為は、人の心を落ち着かせる。最後のエミリは、まさに凛としていたように見えた。続きを読む

    投稿日:2024.05.09

  • リリー

    リリー

    温かく幸せな気持ちになる作品でした。

    全てを言葉にする必要はない。
    言葉にしなくても伝わる思いもある。

    こんな場所が、こんなおじいちゃんがみんなにいればいいのにな。
    羨ましい。

    投稿日:2024.05.05

  • 藤丸

    藤丸

    都会での辛い生活から逃げ出した主人公の女性が、15年も会ってもいなかった、海辺の田舎に住む祖父の家で、心の再生をしていくストーリー。

    自分の人生は、他人からの評価ではなく、自分自身が決めて生きていくものですが、人はどうしても周囲の声や評価に心が傷つきやすいもの。

    でも、自分の内面と向き合い、自分自身の心を整えていくことで、人はそれぞれの人生をちゃんと自分の足で歩んでいけるのだろうな、と感じさせてくれる1冊です。


    『自分の存在価値と、自分の人生の価値は、他人に判断させちゃだめだよ。判断は必ず自分で下すことだ。他人の意見は参考程度にしておけばいい』
    『世界は変えられなくても、気分を変えることはできる』

    本書において、語られる言葉に人生の真髄がある。自分で方向性を自分自身で決めて進むときに、自分の人生を生きていけるのだろうな。しかも、自分には必ず人生を生きていく自分自身の強みをもっている。人との出会いによって、また人生の歩みを続けていくとこで、その強みは更に磨かれていくのだと思います。

    主人公のエミリも、口数は少ないけど、優しく見守り気づかせてくれるおじいちゃんから、大切な繋がりを気づかせてもくれる、人生をやさしく変えてくれる武器をもって、これからの人生をちゃんと歩んでいけるようであってほしいな。
    続きを読む

    投稿日:2024.05.05

  • shi- ◡̈

    shi- ◡̈

    生きていると色々とある。
    逃げ出したくなる時もある。
    誰かに話を聞いてほしい時。
    反対に何も聞かずに、そばにいてほしい時。
    15年ぶりに会う祖父と孫が一つ屋根の下で暮らす、ひと夏の物語。
    全てを失って逃げてきた孫に対して暑苦しいお説教もアドバイスもない。
    田舎の港町で暮らしてきた祖父が築き上げてきた日々の温もりと、港町ならではの美味しいご飯。
    それらを通して少しずつ前を向いていく孫。
    おじいちゃんの
    決して"言葉にはしない"優しさが伝わってきて最後は涙が止まらなかった。
    人に対して変わってほしいと願うのではなく、自分自身を変える。
    視点を変える。
    そうすることで自ずと人生も変わってくる。
    幸せになる、ではなく満足をする、こと。
    そんな大切なことを教わった一冊でした。
    続きを読む

    投稿日:2024.05.01

  • こてつ

    こてつ

    ん〜、森沢さん良い小説書くなぁ〜
    もう、たまらんです!ボロ泣きです!

    傷付いたエミリが向かった先は15年振りに再会する祖父の家。
    寂れた田舎町で待っていたのは無口だけど愛情深い祖父大三、祖父の作る手料理、大自然、…そして心地良い音色の風鈴!
    エミリの心は少しずつ癒され再生されていく。

    祖父って良いですね〜
    祖母とは違って(人によるか…心配が先に立ちついつい小言の多くなるイメージが祖母にはあります。個人的イメージです)言葉少なに、でもそばに居て必要な時だけ声をかけてくれる。
    待ってくれる。
    そんな「おじいちゃん」の背中と空気感が妙に愛おしく思える。
    辛い事、苦しい事、悲しい事、嬉しい事…心の中に秘めた想いをあまり口にはせずじっと耐えるおじいちゃん…そこが良い、そんな人になりたい。

    人の本当の思いってなかなかうまく伝わらないですね。
    自分の取った行動や口にした言葉が本当の想いとは違うように相手に届いてしまう。
    でも言い訳も弁解もせずじっと我が子を想う麻衣子もかっこよ!
    本当の気持ちは自分と信頼する限られた人間だけが知っていれば良い…
    エミリの再生を追いかける小説なのに完全に大三さんと麻衣子に惹かれて読了。

    自分の存在価値と自分の人生の価値は他人に判断させてはダメ。
    判断は必ず自分で下す事。
    他人の意見は参考程度にしておけばいい
    事情を知らない人達に勝手に判断されてそのいい加減な判断結果に従うような人生を送るなんて道理に外れる

    自分のやれる事をただ淡々と

    大三さんの教訓を自分も受け取りました。
    凛とした大三さんの寂しさが心に沁みます。
    今年の夏は風鈴探そ!
    続きを読む

    投稿日:2024.05.01

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