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蓮實重彦 / 新潮文庫 (11件のレビュー)
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izusaku
このレビューはネタバレを含みます
本著も「笑犬楼vs.偽伯爵(筒井康隆・蓮實重彦著)」がきっかけで図書館で借りて読んだ。著者の経歴にして大胆な筆致、日本の文壇に一石を投じようという下心があるんだろう。 露骨なまでのエロ描写を通じて人物の、なんというか、生き様というか、生きることへの執着力というか、人間としての強さ弱さを描こうとしているのかな...。小説をいろいろ読んでいるわけではないが、あえて著者がそういう切り口で書くからには他にはない描き方なのだろう。 時代に翻弄されながらもウラにオモテに生き抜く「伯爵夫人」を際立って力強く描かれていた。
投稿日:2023.01.27
ヒボ
著者(元東大総長)の作品は初読みとなりましたが、本作の評価は分かれるんだろうなぁ... テーマは「戦争とエロ」、帝大受験を控えた二朗とその前に現れた和装の女。「金玉潰し」の凄技で男を懲らしめるという妖艶な伯爵夫人のW主演作品。 説明 内容紹介 ばふりばふりとまわる回転扉の向こう、帝大受験を控えた二朗の前に現れた和装の女。「金玉潰し」の凄技で男を懲らしめるという妖艶な〈伯爵夫人〉が、二朗に授けた性と闘争の手ほどきとは。ボブヘアーの従妹・蓬子や魅惑的な女たちも従え、戦時下の帝都に虚実周到に張り巡らされた物語が蠢く。東大総長も務めた文芸批評の大家が80歳で突如発表し、読書界を騒然とさせた三島由紀夫賞受賞作。 内容(「BOOK」データベースより) ばふりばふりとまわる回転扉の向こう、帝大受験を控えた二朗の前に現れた和装の女。「金玉潰し」の凄技で男を懲らしめるという妖艶な“伯爵夫人”が、二朗に授けた性と闘争の手ほどきとは。ボブヘアーの従妹・蓬子や魅惑的な女たちも従え、戦時下の帝都に虚実周到に張り巡らされた物語が蠢く。東大総長も務めた文芸批評の大家が80歳で突如発表し、読書界を騒然とさせた三島由紀夫賞受賞作。 著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より) 蓮實/重彦 1936(昭和11)年東京生れ。東京大学文学部仏文学科卒業。’85年、映画雑誌「リュミエール」の創刊編集長、’97(平成9)年から2001年まで第26代東京大学総長を務める。文芸批評、映画批評から小説まで執筆活動は多岐にわたる。’77年『反=日本語論』で読売文学賞、’89年『凡庸な芸術家の肖像 マクシム・デュ・カン論』で芸術選奨文部大臣賞、’83年『監督 小津安二郎』(仏訳)で映画書翻訳最高賞、’16年『伯爵夫人』で三島由紀夫賞をそれぞれ受賞。著書多数。’99年、芸術文化コマンドゥール勲章受章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
投稿日:2022.08.28
うどんが好き
極めて難解。強烈な猥褻表現に囚われて非難する向きもありそうだが、一読でそちらに重点がないことは明らか。全ての性的表現が強烈ではあるものの、極めて陳腐であり、それが飽くことなく繰り返されていることから、…意図的であることが見て取れる。そしてまた、伯爵夫人が回想してみせる戦争場面なども、これ見よがしの繰り返しになっている。これは意図的に繰り返しを重ねることで意図的に『嘘くさい』表現を作り出しているのだろう。続きを読む
投稿日:2020.02.13
シマクマ君
ぼくは何故この人が、こんな小説を書いたのか、今考えているところです。遊んでいるんですかねえ?そんなわけないか?でも、言うだけ言い続けてきた人が、書いてみると、存外つまらないということも事実で、なんと…いうか、そこのところが面白い作品でした。続きを読む
投稿日:2019.09.07
ブクログスタッフ
3/29 林修さんが憧れの蓮實重彦さんの世界を語る 『伯爵夫人』の擬音「ばふりばふり」を紹介。 ちなみに林先生は蓮實先生と友達になりたいらしい!?
投稿日:2019.06.19
luminol
あまりにも幻想的かつ非現実的で滑稽。終始甘美かつ卑猥で淫らな戦闘の奇譚。 伯爵夫人の口から語られることの真偽は如何にせよ、翻弄と籠絡と幻惑の一夜はするりと展開する。時が過ぎれば夢幻の如くその奇譚は薄れ…ゆき、経験と記憶と現実が同化していく。続きを読む
投稿日:2019.06.12
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