【感想】日本の「安心」はなぜ、消えたのか 社会心理学から見た現代日本の問題点

山岸俊男 / 集英社インターナショナル
(46件のレビュー)

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ブクログレビュー

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  • タマセツ

    タマセツ

    時勢、時流、社会は「勢い」で決まる場合も多くなった。「臨界質量」40%を超えるとその勢いが増す(良くも悪くも多数の流れが発生する)、とある。また、ここにあるのは「武士道」的モラルは現代の資本主義社会(契約社会=信頼・安心)には合っていない、と言う。元々日本で多いのは「〜すべきだ」が多く「〜する方が得だ」が未だ少ないことが原因だと言う。また、日本の「安心」が少なくなったのは政治家の自己主義(個人主義者)が多くなり信頼関係が薄くなったことは実際肌で感じる。続きを読む

    投稿日:2023.10.13

  • ajina

    ajina

    安心社会と信頼社会という視点が自分として新鮮だった。日本という集団主義社会は社会が安心や信頼を用意してくれて、他人を信頼しなくてよいそうですね。周りをみて同じようにすればよくて、しないと制裁をくらうと。だから一人一人のモラルは高くないそう。なるほど。
    小泉内閣あたりから日本社会が変わってきて西洋型の信頼社会へ移行しつつあるようですが、そこは集団主義を卒業できない低いモラルの日本人の気質がモロ出しになってきたそうです。だから色々とあるんですね。なるほど。
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    投稿日:2020.10.11

  • pippin幸せ

    pippin幸せ

    『小論文 書き方と考え方』(大堀精一著)の中で、素材文として扱われていた本。引用部分だけでも、十分興味はあったが、やはり最初から通読すると、筆者の意図がよくわかり、より深く考察を進めることができた。
    本書はタイトルだけでは、何やら不安を煽るような感じがしたが、内容は実に明確で、これまでの”常識”を考えなおす示唆が多く含まれている。
    「安心」と「信頼」はどこが違うのか、そして「信頼社会」を形成するために、我々は何をしなければならないのか、実験例も豊富で、社会心理学の面白さを実感しながら読み進めることができる。
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    投稿日:2020.04.19

  • H.Sato

    H.Sato

    安心社会において、最も重要なのは集団を構成しているメンバーの結束であり、集団内部の秩序を維持すること。そこからまず出てくるのが規律順守、位階尊重、忠実たれ、というモラル。信頼社会では変革こそが善でしたが、集団の維持を最優先にする安心社会では伝統堅持こそが善であり、目上の人間お命令は絶対。
    さらに外部の敵から集団を守るためには、勇敢、豪傑、排他的。信頼社会では正直であることが褒められるべきことだったが、安心社会ではそうではない。自分の属している集団を守るためであれば、目的のためには欺けとされる社会でもある。
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    投稿日:2020.02.25

  • kappappa14

    kappappa14

    ピグマリオン効果は、確かにこう考えると起こりそうだなと思った。
    -周りがどう思うと思うかによって行動を変える
    -他人がとった行動から、その人の人間性を判断してしまう帰属エラーがある

    田舎は特に、安心社会。信頼してるんじゃなくて、信頼が必要がない身内だけの生活圏になっている。
    で自分はそんな中で周りが行動するのかを察知する、とか周りからの印象を操作するのが比較的上手かったなと。
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    投稿日:2019.10.20

  • まりこ

    まりこ

    田舎と都会の違いがすでにそう
    日本の教育は変わるべきだと思う
    生きやすい世の中になればいいな
    それと、成熟した大人の社会になれる気がする

    投稿日:2019.06.25

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