【感想】性と欲望の中国

安田峰俊 / 文春新書
(13件のレビュー)

総合評価:

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ブクログレビュー

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  • jpomega2020

    jpomega2020

    ●中国と言えば安田さん!大学が同じだから何故か親近感を感じてる!
    ●さすが14億の民、そりゃ色々ありますわね。煮えたぎる性の欲望か…ずっと締め付けなイメージがあるけど、習近平台頭までは緩みっぱなしだったなんて意外だね〜
    ●ラブドールの回がやたら細かくて苦笑
    ●未婚で終わる男子が3000万とかやばいやろ…少子高齢化はアジアでどこもだよね〜、そりゃ他に楽しいこと知ったり、あれだけ教育コストかかったら産まんわな
    ●多種多様なエロの形が溢れ出てきてすごい本でした…
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    投稿日:2024.01.08

  • yumo

    yumo

    中国という大国を“性”という視点から紐解いた本書。
    切った張ったをしている外交のイメージとは別の側面を見られて興味深かった。とても刺激的な一冊。

    投稿日:2022.08.05

  • rafmon

    rafmon

    子作りの法的制限、果てはウイグルに対する強制不妊治療。性に対して国家が介入するのは中国だけではなく、日本でも、肉体の一部を映像上はボカしたり、管理売春は禁じられている。禁じなければ、元来、獣として備える本能的な部分、人間は更にそこに発達した頭脳による複雑な性表現が絡み、秩序が保たれなくなるからだ。法の抜け穴から、複雑な性が放たれる。金のため、欲望のため。

    中国とは、案外、素直な国だ。権力や金には、平伏し、欲望はきちんと商品化される。経済的に均質化された国は、道徳観も均質化されるため、生きるために性を商品化したり、淫猥な権力にコントロールされる事に、嫌悪感をもつ人が多い。しかし、経済的に均質化されていない場合、生きるために、そうした手段を選ぶ事が正当化される。気持ち悪い成金も、その醜い欲望に身体を預ける商売婦も、許容されたリアリティだ。それが中国の価値観だろうか。この点では、日本のもつ道徳こそファンタジーなのかも知れない。

    中国の性に関する、最新事情。安田峰俊の取材はいつもながら、面白い。
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    投稿日:2021.12.12

  • エプロンパパ

    エプロンパパ

    経済成長著しい中国、それをエロという視点から見ようとするのは面白い。人間の欲望は抑えられないからだ。しかし、思ったよりも中国は禁欲的であった。というより、エロを抑え込もうとする習近平政権の徹底ぶりは恐るべきものだった。中国では、エロもまた利権を絡めた政権闘争なのだ。果たしてこれからどうなるのか、興味は尽きない。続きを読む

    投稿日:2021.04.16

  • riodejaneiro

    riodejaneiro

    このレビューはネタバレを含みます

    読破。
    先に読んだ富坂氏の欲望大国と比べると”性”に特化し、過去から現在にかけて中国でどのように同”トピック”が変遷を経てきたかがわかる。その手の”おもちゃ”が、一人っ子政策の傍ら黙認されてきたという背景も興味深い。確かに北京の街を普通に自転車等で走っていると専門店を時々見かけた気がする。個人が特定されることが明白にも関わらず、うっかりチャット等で履歴を残して暴露されてしまうのも中国人らしい・・・。同性愛者の行為が明朝・清朝において法律で禁止されていた一方で、15−17世紀にキリスト教布教活動をしていたポルトガル人が日常的にそのような行為が行われていたであろうことを忌み嫌うべきものとして残しているというのも何だか興味深い。そして文革後は刑罰そのものは軽くなったものの、病気として認識され、2015年までその治療院が存在していたらしい。人々と話す限りでは何となく寛容な感じがするので何だか不思議な感じがする。結局、同性愛者の幸福度は金次第・・となるのはとても中国らしい。。

    P.157
    中国の場合、欧米圏や中東の保守派のように同性愛を宗教的にタブー視する価値観は存在しないが、いっぽうで欧米先進国と比較してポリティカル・コレクトネスに配慮する考えが根付いていない(そもそも人権概念それ自体が弱い)。そのため、同性愛者差別の他にも黒人差別や少数民族(とくにウイグル人)差別など、さまざまな差別発言に対してかなり無自覚な傾向があるのだ。

    P.173
    伝統的な中国の思想では、人間は男親から「骨」を、女親から「肉」を継承し、人間を活かす霊的なエネルギーである「気」は「骨」のみを通じて先祖から伝わってくるとされている。すなわち、男性は子(とくに男児)を残さないと、何千年も昔から伝えられる「気}のバトンを後世に渡すことができず、祖先への「忠}を欠くことになるのである。漢民族には、自分たちを神話時代の帝王である炎帝・黄帝の子孫(炎黄子孫)、もしくは龍の子孫(龍的伝人)であると考える自己認識がある。「気」はこういう祖先たちから延々と続いているとみなされるのだ。

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    投稿日:2021.01.12

  • nyonboo48

    nyonboo48

    冒頭にあるように、人口が多ければそれだけ欲望も大きなる。極端なところの切り出しではあるだろうけれど、スケールが違う。そのパワーは、AIとの融合やラブドール仙人みたいにプラスの方向に作用することもある。

    投稿日:2020.05.16

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