【感想】ナイトフライヤー

ジョージ・R・R・マーティン, 酒井昭伸 / ハヤカワ文庫SF
(6件のレビュー)

総合評価:

平均 3.4
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ブクログレビュー

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  • アネモネ

    アネモネ

    表題作。SFホラーっぽくて好きだし、結末も良かった。
    しかしキャラクター達に魅力がなく、相次ぐ危機や死にまったく心が動かず、ハラハラしない。
    死なせるのが惜しいキャラクター揃いの、氷と炎の歌シリーズのエンターテイメント性を期待していたので、残念に感じた。うまい脚本といいキャストで映像化したら良さそう。続きを読む

    投稿日:2020.11.19

  • kuniyandx

    kuniyandx

    このレビューはネタバレを含みます

    ゲームオブスローンズの原作者として有名なジョージ・R・R・マーティンのSF作品短編集。
    表題のナイトフライヤーがNETFLIXでドラマ化されており、そちらの方を観て原作に興味を持ったので、読んでみた。

    1.ナイトフライヤー
    ホラーの要素が強いSF作品。
    様々な異星種族の神話にも登場する謎の異星人ヴォルクリンにコンタクトするため出港したナイトフライヤー号の乗組員を次々に襲う惨劇と事故。
    ドラマ版とはかなり内容が違っていて驚いた。
    ドラマ版は登場人物と基本のプロットだけ借用したまったくの別物であった。
    断然小説版の方が良い。
    ドラマではヴォルクリンの正体が明かされない上、エンディングが「ソラリス」のような感じで今一つ釈然としなかった。恐怖の演出の仕方もスプラッターやオカルト映画のテイストそのままで、「シャイニング」みたいシーンもありちょっと興ざめ
    原作の方では、ヴォルクリンの正体も明らかにされ(異質だがちょっと拍子抜け)エンディングの方もハッピーではないが、味のある終わり方であった。

    2.オーバーライド
    死体をロボットに様に使用できる技術が確立した世界で、それを利用して専門に仕事(屍人使い)をする主人公が異星で希少価値のある宝石を採掘する話。
    日本の小説「屍者の帝国」の元ネタはこれじゃないかと思われるような作品であった。
    ※この短編が書かれたのは1972年!

    3.ウィークエンドは戦場で
    ゲームとしての戦争が合法化された社会で、戦闘に参加することになってしまった冴えないサラリーマンの話。
    気弱なサラリーマンが戦いの中でどんどん狂っていく様がコミカルかつ恐ろしい。
    雰囲気としてはオンラインマルチプレイヤーでファーストパーソンシューティングをやっている感覚のノリで進行するが、ここでは現実に人が死ぬ。
    これが書かれた1973年当時は、パソコンもインターネットも普及していない時代であったことを考えると作者のイマジネーションは卓越してる気がする。

    4.七たび戒めん、人を殺めるなかれと
    様々な星に影響力を浸透させていく人類至上主義のカルト集団”バッカロンの子ら”の話。
    正直あまり面白いとは思わなかったし、結末もちょっと。

    5.スター・リングの彩炎をもってしても
    スター・リングと呼ばれるいわゆるワープホールを手にした人類の話。
    いくつものスター・リングを通じ異なる星系に進出可能になったが、その星系がどこにあるのか全く分からない為、様々な理論がでている(違う銀河、パラレルワールド、はるか過去あるいははるか未来)そんな中、ひとつのスター・リングは何も存在しない虚空(絶界)に通じていた。そこで行われる実験の物語。
    アイディアが秀逸な短編だと思う。
    エンディングはまさにビッグバンを彷彿させるようなもので大変SFらしい作品だった。

    6.この歌を、ライアに
    異星人シュキーンの文明は長い年月進歩がないが、殺人や戦争が存在しない平和なものである。しかし、かれらはある年齢に達するとわが身を寄生生物に与え自殺するという異様な宗教に支配されていた。
    最近この惑星に入植した人類にもこの宗教に帰依する者が出てきており、テレパスの二人組に調査が依頼される。
    この異様な宗教の実態が明らかになるにつれ人間の抱える根源的孤独の問題が浮き彫りされてくる展開は秀逸としか言いようがない。
    最後にテレパスの一人がその宗教に帰依してしまい、その喜びをテレパシーで存分に味わったにも拘らず人間として生きる道を選んだもう一人が対照的でどちらが良いとも言えないが考えさせられる内容であった。

    全ての人が不定形の寄生生物の中で混ざり合い肉体を失い一つになり根源的孤独に苛まれることなく愛に満たされた至福の状態は、エヴァンゲリオンの人類補完計画の様な有様で、この作品が書かれたのは、1973年という事なので元ネタになっていてもおかしくない気がした。

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    投稿日:2020.05.08

  • ganchan41

    ganchan41

    このレビューはネタバレを含みます

    2019年の文庫本だが、初出は
    ・ナイトフライヤー:1980 宇宙サスペンス
    ・オーバーライド:1973  ゾンビ使い
    ・ウィークエンドは戦場で:1977 戦争ゲーム?
    ・七たび戒めん、人を殺めるなかれと:1975 異星人を守る
    ・スター・リングの彩炎をもってしても:1976 暗黒宇宙にて
    ・この歌を、ライアに:1974 シャキーンの混淆教

    古いのに 古くないのがすごい!

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    投稿日:2019.10.12

  • kun92

    kun92

    ゲームオブスローンズの作者。
    発表が70年代と古いものばかりで、ゲームオブのヒットで引っ張り出された感じか。
    だからか、内容が古い感じがいっぱい。
    SF仕立てだが、SF感はあんまりない。
    この人、血が好きなんだろうな、という感じはした。
    気持ち悪くって、途中でページを閉じた。

    合わん。
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    投稿日:2019.07.23

  • toca

    toca

    『氷と炎の歌』で有名なジョージ・R・R・マーティンの短編集。表題作の『ナイトフライヤー』は映像化されるんだとか。
    余りにも有名な『氷と炎の歌』のイメージが強く、何となくファンタジー作家と認識していたが、SFもすこぶる面白い。意外にもSFっぽさは殆ど無く、ハード系のSFだった。
    『ナイトフライヤー』はまだハッピーエンド……と言えなくもないラストだが、その他の短編は皮肉な結末を迎えるものが多い。特に『ウィークエンドは戦場で』『七たび戒めん、人を殺めるなかれと』のラストは圧倒的だった。
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    投稿日:2019.06.07

  • ねえな

    ねえな

    このレビューはネタバレを含みます

    令名最初に届いた大当たり!連休中も配達に感謝!!
    『氷と炎の歌』の続刊も待ち遠しいけれど、マーティンのファンになったのは「一千世界」のシリーズ!初訳が3編だけなのは寂しいけれど、『ナイトフライヤー』のドラマ化がきっかけで、『ワイルドカード』とかとか未訳作品の邦訳が出るのを期待してます!!

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    投稿日:2019.05.07

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