【感想】開演のベルでおやすみ 1

今越章了 / 少年ジャンプ+
(1件のレビュー)

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    今越章了『開演のベルでおやすみ』(集英社)は高校演劇漫画。推理小説のようなタイトルである。
    主人公の吉井すばるは人と話すことが苦手な男子高校生。誰もいないところで他人になりきる一人ロールプレイングをすることを代償行為としていた。転校初日に誰もいない教室で、周りから「王子」と呼ばれる同級生の御影千理になりきっていたが、その姿を本人に目撃されてしまい、演劇部に入ることになる。そこで演劇の楽しさに目覚めていく。
    主人公のような存在はコミュ症とも呼ばれる。上手くコミュニケーションできずに主人公の慌てた心理が描かれる。主人公がコミュ症と言えば『古見さんは、コミュ症です。』が有名である。こちらは周囲が勝手に良い方に誤解して主人公を持ち上げる。それに比べると『開演のベルでおやすみ』はコミュ症の大変さが理解できる。
    その主人公が芸術的才能を発揮する展開は心地良い。挨拶や返事で評価される昭和のコミュニケーション至上主義は時代遅れである。主人公に演技力があることが納得できる展開である。一方で声が小さいなど技術的な練習をしなければ才能を輝かせないことも納得できる。
    演劇部員が優しい。この優しさは琴の部活を描いた『この音とまれ!』でも感じた。昭和の精神論根性論のスポ根とは異なる文化部の魅力である。
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    投稿日:2020.02.08

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