【感想】ドラゴンランス伝説<1 パラダインの聖女>

マーガレット・ワイス, トレイシー・ヒックマン, 安田均 / KADOKAWA
(7件のレビュー)

総合評価:

平均 3.8
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ブクログレビュー

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  • ただ

    ただ

    ※注意※
    「ドラゴンランス伝説(全6巻)」は、「ドラゴンランス戦記」の二年後を舞台にしており、どうしても、戦記のネタばれになりそうな記載が出てしまう為、真っ新な気持ちで戦記を読みたい方はご注意下さい。


    さて、始まりました。ドラゴンランス伝説です。
    実は戦記の頃から思っていたのですが、文章の漢字に割と振り仮名が多いなと思い、ジャンル的には海外児童書になるのだろうか? ハリー・ポッター的な感じ?

    だとしたら、本巻での「キャラモン」!
    割と長いページを割いた、彼のありのままの姿に、果たして子どもたちは、どのような印象を抱くのかが、物凄く気になり・・もちろん私は、「ティカ」の描写が真に迫るものがあるだけに尚更分かるし、それは、キャラモンの事を誰よりも思っているからこその厳しさであって、顔で笑って心で泣く、彼女の、決して彼には見せない思いの強さが、余計に切なくさせる。私の中での本巻のMVP、既に決定。

    そして、今回の物語はどうなるのかというと、

    前回でも始まりの場所だった、「憩いのわが家」亭に突如訪れた「リヴァーウィンド」。そして、その後には待ってましたの「タニス」の登場で、もうこういうファンの嬉しくなるようなツボを押さえた演出、いいねえ・・・と思ったら、一緒に見知らぬ女性を連れていて、「誰、この人?」みたいな感じ。

    なんて書きつつ、実は先に明かされてはいるのだが、一応、新キャラなので簡単に紹介を。


    クリサニア・タリニウス
    善神パラダインに仕える僧侶。名門出身のお嬢様で、これだけ書くと、ゴールドムーンを連想しそうだが、わが道をひた走る度胸の良さと、世間知らずの羞恥さに挟まれる、人間らしさを持っている。

    そして、なぜ彼女がタニスと一緒にいるのかというと、魔術師の総本山にあたる、ウェイレスの「上位魔法の塔」に行きたいので、その護衛を頼みたいらしく、タニスは所用があるので、ちょうど以前に弟と訪れたことのある、キャラモンに頼みに来たとのこと。しかし、そこで会ったキャラモンは上記のような状態で。

    ここで、ピンと来た方もいるかもしれないが、そこに大きく関わっているのは、キャラモンの双子の弟、「レイストリン・マジェーレ」であり、おそらく本シリーズの主役であるとともに、ローブの色の通りのダークヒーローである。

    ちなみに、クリサニアについては、同じ女性のティカが見抜いており、キャラモンについては、戦記を最後まで読んでいる方には、言わずもがなであり、ここに、お馴染みの「タッスルホッフ」が、懐かしのブープーを連れて合流することで(これまた嬉しい展開)、ここだけ見ると、ユーモラスな冒険にも思えてくる。

    一方、レイストリンは『過去と現在の主』として、ごく一部のものを除き、最強の魔法使いとなったが、それだけでは満足できないようで、彼の野望は更に膨らみ続けて、恐ろしい事を考え出す。

    また、それに警戒するかのように、彼の元に密かに送り込まれたスパイがいるのだが、彼も新キャラなので紹介を。


    ダラマール・アージェント
    エルフにとっては厭わしく思う、黒いローブを着ているところを目撃されて、祖国から追放された、ダーク・エルフ。魔術の力に魅せられた彼にとって、まさにレイストリンの弟子となることは、この上ない喜びであるが、その真意は謎である。

    そして、レイストリンと、彼の異父姉「キティアラ」の久々の再会は、とてもスリリングなものがあり、かつては、彼の為に神々を相手に戦った弟思いの彼女であったが、今回はまた別の意味での神々との戦いになるのかもしれない、皮肉な様相を呈しており、とりあえず彼女と手を組んでいる、死の騎士「ソス卿」の動向にも注目であり、クリサニアは早速危機に曝されることになる。

    しかし、ここにはレイストリンの計算通りの思惑があったのだった。

    前回のシリーズでは、脆弱なイメージの強かった、レイストリンだったが、今回は咳こそ出るものの、すっかり余裕綽々の落ち着いた佇まいを見せており、これは手強そうに見える。

    しかし、今回の彼の目的は、彼が狙われているかもしれない可能性も同時にあり、これらの見えない駆け引きが織り成す展開にも注目したいところではあるが、何といっても、一番の読み所は『過去への旅と冒険』であり、あの《大変動》前の世界が見られることの楽しみは、ファンにはたまらないものがあるだろう。

    しかも、そこへの旅は、レイストリンのみならず、色々あって、やっといい顔になってきたキャラモンも含まれることになり、やはり、本シリーズは双子の物語だということを思い知らせてくれて、改めて、キャラモンがレイストリンと、どのように向き合っていくのか、クリサニアを交えて楽しみである。

    ・・・えっ、もう一人いる?
    でも、過去への遡行が可能なのは、エルフ、人間、オーガーだけじゃなかったっけ。
    ちなみに、遡行してはならないのは、ドワーフ、ノーム、ケンダー・・・ケンダー。

    これは波瀾万丈の展開になりそうだ(笑)
    とりあえず本巻は、まだまだ序章といった感じで、本格的に動き出すのは次巻からになります。

    2巻に続く。
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    投稿日:2023.03.25

  • ひまわりめろん

    ひまわりめろん

    このレビューはネタバレを含みます

    ドラゴンランス戦記の続編というか対になる物語

    一回読んだはずなんだけどこっちはほとんど覚えてないや
    でも読んでるうちになんとなく思い出してきたのはいつもの通り

    双子の弟魔術師レイストリンはランス戦争で強大な力を手に入れなんと神に戦いを挑もうとします
    そして勝利を確実なものとするため、さらなる力を求め歴史上最強の魔術師フィズタンダンティラスの呪文を手に入れるべく彼が生きていた時代、過去へと旅立ちます
    それを察知したパー=サリアンを長とする枢密会議の魔術師たちは、レイストリンの企みを阻止するために彼の双子の兄キャラモンと神々との戦いの鍵をにぎる聖女クリサニアを過去へと送り込みますが、決して過去に送ってはならないとされたケンダー族のタッスルホッフが紛れこみ…

    がっつり内容書いちゃってますが完全に忘備録ですw

    戦記に比べてかなーり人の心の内面に切り込んで行ってるのが伝説の特徴
    ワキワキ(ワクワクドキドキの略、今思いついた)の大冒険のスタートや!

    レビューの続きを読む

    投稿日:2022.08.28

  • nattak

    nattak

     ドラゴンランスの新しいシリーズ。最初のドラゴンランス戦記シリーズの始まり方からすると、最初からずいぶんと壮大なスケールの話になってしまっている。なのでちょっとわかりにくい。好みから言えば、もうすこしスケールの小さな、ほのぼのとした展開が好き。続きを読む

    投稿日:2022.05.22

  • どり

    どり

    本編では謎のワガママ魔法使いだったレイストリンが、いよいよ本性を現して、マジ悪い黒魔法使いとして活躍するお話です。
    それにしてもこの女、嫌いだわー。クリサニア。
    自分の女である部分から目を逸らして知らんぷりして、聖女ぶっちゃってさー。ただの狂信者じゃーん、と、イラッとしちゃう。
    現在4巻読んでるんだけど、色々あった割には、相変わらず嫌な女です。
    でも、こういう女に嫌われる女を延々と書くのって、相当大変だっつーのはとてもよくわかる(笑)
    続きを読む

    投稿日:2016.07.04

  • ろく

    ろく

    ドラゴンランスから数年後の世界。レイストリンを失ってアル中になってしまったキャラモンの様子がつらい。成長したタッスルはかなり重要な役目を果たしている。

    投稿日:2011.01.13

  • macozou

    macozou

    ドラゴンランスの続編シリーズ

    視点はいろいろ変わるが、レイストリンとキャラモンという双子に焦点をあてて描かれる。
    もし読むならば、是非最終巻まで読んでみてください。
    最後まで読んでこその感動があると思う。続きを読む

    投稿日:2008.12.16

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