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フィリップ・プレイト, 斉藤隆央 / NHK出版 (14件のレビュー)
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kingasia722
読了。 タイトルだけみるとアレだがw、実は宇宙物理学の権威が様々なエビデンスをもとに語る、極めて真っ当な天文学啓発書。本書を読むと、この(宇宙物理学的に)平穏な日常は、数多くの奇跡の上に成り立っている…のがよくわかる。科学を突き詰めると神を意識せざるを得なくなるのは、アインシュタインの時代から変わっていない。続きを読む
投稿日:2020.06.04
bachbygg
宇宙にロマンを感じるのは昔の話です。宇宙を知れば知るほど危険な世界であることが判る。 小惑星や彗星の衝突は、映画にも描かれていて誰もが予測しうる事態ですが、その他にも太陽フレア、超新星の影響、ガンマ線…バースト、ブラックホール等この本で紹介しているだけでも9つの要因が紹介されています。これらの危険に現時点で対処できるのは、最初に挙げた2つの要因くらいですが、発生確率はかなり低く、日常生活で心配するほどの事では無いようです。(但し、その事態になったら小さな事象以外はほとんどアウトですが) この本を読んでみて、ローランド・エメリッヒの映画を思い出しました。最初の方で散々危機感を煽っておいて、実はそんなに心配する必要も無いという描き方ですが、、。 確かに宇宙からの恐怖は存在しますが、それは人間の時間スケールをはるかに超えたものも多いので、せいかもしれません。ガンダムのような宇宙モノのアニメ人為的な恐怖よりも、よほど現実の宇宙の方が恐ろしい。続きを読む
投稿日:2020.01.02
izumowol
扇情的なタイトル、シャレも入って面白く読み進めることが できる文章と一見怪しげな本に見えるのだが、内容はきちん とした科学的根拠に基づいて地球の様々な宇宙的危機に ついて書いた本であり、いたって真面目…な著述である。 出版され店頭に並んだ時に読みたいと思った本だったが、 実際読むまでにずいぶん時間がかかってしまったな。 惑星を襲う、生命のほとんどが死滅してしまうような危機が これだけあるのならば、文明というものは他星のそれに 出会う前に滅んでしまう一瞬の火花のような物なのかも 知れない。続きを読む
投稿日:2018.02.18
reinou
このレビューはネタバレを含みます
2010年刊行。◆天文学的現象から生じる人類・地球滅亡のシナリオについて、真面目に検証していく科学読本である。◇テーマは地球近接天体、太陽フレア、超新星爆発、中性子星のガンマ線バースト、ブラックホール(マイクロブラックホールを含む)、異星人ないし異星の細菌やウィルス、太陽の死、宇宙消滅等。軽妙な文体ではあるが、SFの元ネタともいうべき天文現象が解説されており、トリビア満載の一書である。個人的には宇宙戦艦ヤマトを想起してしまった(遊星爆弾、グリーゼ581、次元波動爆縮放射機、ガミラス他、核融合異常増進)。 本書の宇宙の死においては、「宇宙のエンドゲーム」で描かれた終焉像とは異なる未来像が語られる。実際のところ、地球近接天体を除き、本書の地球滅亡シナリオの可能性は余り高くなさそうだし、また人類の種としての生存予想年数から見て、破滅的現象に遭遇する可能性も低そうだが、本書全体は「宇宙」「SF」に興味のある人なら十分楽しめるはず。 太陽内の核融合の進展に伴い赤色巨星化することは既知だったが、実は重力バランスや太陽から放出される物質の影響で、地球や火星等は軌道半径を増大させ、その結果、内惑星系は太陽に呑み込まれるシナリオではない、という点は新奇。
投稿日:2017.01.20
poron330
宇宙は地球を滅ぼそうとしている。これは紛れも無い事実だ。小惑星や彗星が地球に激突すれば壊滅的な被害を出すだろうが、それらの進路を変更することは出来るそうだ。時間と費用があれば・・・。また太陽はあと11…億年もすると輝きを増しだす。10%暑くなるだけで陸地や食料の問題からも人類はもう地球に住むことは出来ない。しかし科学の力で地球の軌道を太陽から遠ざければ大丈夫なようだ。その他にも超新星の爆発やブラックホールから出るガンマ線等の有害な宇宙線やエイリアンアタックや銀河系の衝突(アンドロメダ銀河はわが銀河系に秒速200kmという猛烈な速度でぶつかってきている、あと10億年で接触する)などなど宇宙には危険が山ほどある。そして最終的に宇宙の恒星は白色矮星と中性子星とブラックホールだけになり、それらさえ蒸発?して全ての光を失って真っ暗になる。その先のことは全く解からない。でも(現在の)宇宙の最初には75%の水素と25%のヘリウムと微量のリチウムしか無かった。それが様々な化学反応を起こし、超新星爆発などにより鉄やカルシウムや様々な元素が生まれた。私たちの血液を流れる鉄分は、はるか昔にどこかで起きた超新星爆発の残骸なのだ。今の宇宙がなくなった後は、きっと次の世代の宇宙がそこから始まるのではないだろうか。続きを読む
投稿日:2015.01.16
Y.K
題名からノストラダムスの予言まがいのインチキ科学の本と勘違いしそうですが、まったく違います!隕石の衝突、太陽フレア、超新星爆発、銀河の衝突などの宇宙で考えられる激しい事象が地球近傍で発生したら、どのよ…うな影響が地球に及ぶのかを小さな時間スケールから次第にスケールを拡大しつつ説明されて行きます。最終的には「宇宙の死」までもが議論の対象に。宇宙が誕生して137億年の今、その100京年後(100億の1億倍!)後、さらにその100京倍の時間が経過した宇宙にまで思考をめぐらし、そんな途方もない時間スケールの旅を疑似体験するかのような読後感です。続きを読む
投稿日:2014.03.02
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