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井上 章一, 郭 南燕, 川村 信三 / 朝日新書 (2件のレビュー)
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mysterymanbo
【日本女子とキリスト教】局アナ、CA、読者モデル界でキリスト教系大学出身女性たちの活躍が目立つ。「美人論」の井上が提起したキリスト教と美人の関係を、川村は日本のミッション系女子教育が採った才色兼備路線…が成功し、郭は日本に流れるキリスト教への憧れを検証して、新文化論が誕生。ーーー 井上の薄っぺらな第1章は、厚かましくも女性ファッション誌の学生モデル数のみを根拠にミッションスクールの3K(かわいい、金持ち、キリスト教または賢いの頭文字)を論じていく。ある程度予想の付く調査なのに、長々と要らぬ説明をつけるから余計胡散臭い。川村や聖心、白百合、昭和女子大などは学校方針でファッション誌などで学校名を出すと退学の恐れさえあるというデータの限界についても言及するも、この程度の資料価値しかないことを自ら認める。 郭担当の第2章は、学生から社会人の就職先に視点を移す。果たして、何をもって成功とみなすかということだが、アナウンサーとCAを選択したのは妥当なところか。とはいえ、多くの商社は自社の嫁さん対策で美人学生を採用している噂もあるので、この辺にも目配りしてほしかった。キリスト教系大学で一番早く日本で開校したのがフェリス女学院大学(1870年)だったのは初めて知った。 第3章4章を担当した川村からやっと新書らしい読み応えのある内容になる。ここでは、キリスト教イメージの変遷やお嬢様感を醸成したカトリックについて展開する。曰く、「キリスト教と結びつく美人とは、単にヴィジュアルがいいというだけではなく、貞操や貞淑という要素も深く関与している」「日本人の持つ拝欧意識(高級、上流)と相まってキリスト教に対して漠然とかわいい、金持ちという意識からある種のあこがれへと変遷」などの考察が面白い。 お嬢様に興味がある方は一読を。続きを読む
投稿日:2021.08.20
おおしま
キリスト教が普及していないのに、ミッションスクールが溢れる不思議。明治の昔から、良家の子女が教育を受ける場として機能してきたため、今もブランド力がある。今でいうインターみたいなものかな。カトリック系と…プロテスタント系で校風が違うのが、個人的には発見。続きを読む
投稿日:2020.06.27
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