【感想】みなもと太郎の世界名作劇場　ハムレット

　Jコミ読了
　ハムレットほかベルジュラックなどの世界の名作を大胆にアレンジした作品集。初っ端から登場人物がメタやりつつもいきなりマジメ風になるのかとおもいきやまた突拍子もないギャグをかます。ハムレッ…トではギャグだけどみんな死ぬ！ポンポン死ぬ！あろうことかレアチーズは自分たちが死なないと物語が終わらねぇぞと言う始末。
　ベルジュラックでは名古屋弁になんの恨みがあるのかと思うほど田舎者呼ばわりし、ところどころグレイトマジンガーがでてきたり、鉄人28号でてきたり、キチガイ連呼したりもう滅茶苦茶なんですみなもと先生。
　だけど時々これでもか！っていう描き込みもある。乞食王子の宮殿なんていきない世界観ちげぇと思うぐらい描き込んでいるし、スターウォーズ・ドン・キホーテではSF漫画にでてくるような背景も描いてました。
　死んだ幽霊が天井にぶつかるとか人生観が変わった！といって左のコマに太陽いきなり登るとかギャグマンガの基本みたいなネタでこちらを笑わせてきます。また、中間にあるギャグ注みていても様々な事象を自分の持ち味に昇華できるすごい人だなと思いました。
　この本の最後にあるスターウォーズ・ドン・キホーテも夢や希望という人類不変のテーマについて大切なことを語ってくれている素晴らしい作品だと思いました。あとがきも読みましたが、版権とれないからって文句がつけられないような盗作しますというドンキホーテぶりをみせるみなもと先生すごいですね。
　これを小さいころ見ていればギャグもマンガも好きになれる、そう思える一冊でした。続きを読む