【感想】胆斗の人 太田垣士郎 黒四(クロヨン)で龍になった男

北康利 / 文春e-Books
(3件のレビュー)

総合評価:

平均 4.7
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ブクログレビュー

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  • 三田とりの

    三田とりの

    このレビューはネタバレを含みます

    北さんの書く男性は、不思議と可愛らしさがあります。
    可笑しさや情けなさも見えることで親近感があるし、心底応援したくなってしまいます。
    そして皆さんとにかく格好良い!

    黒部ダムが観光地として有名な事は知っていましたが、こんなにもたくさんの方が苦しみながら、命がけで作り上げた物だとは知りませんでした。
    その先頭で指揮を取り続けた太田垣さんの姿を追いながら読んでいったこの本、ラストは涙を流しながら読んでました。

    危険な現場に自ら入っていく太田垣さんの姿。
    自分が人々に危険な仕事をさせているのだからという言葉に、
    こういう男の背中ならみんな着いていくのが解るんだよなぁと
    古き良き男の姿を見た気持ちでした。

    黒部ダムに行って手を合わせたい、頑張ってくださった方々にお礼を言いたい。
    先人の作り上げてくださった物の上に今の便利な社会がある事を思い知ると共に、感謝の気持ちがこみ上げる本でした。


    「黒部の太陽」という映画になっていて観ようと思ったのですが、演者の石原裕次郎さんの「劇場で観てほしい」という言葉に納得したのでまだ観ていません。
    読んでいても圧倒される土と水と岩の圧力、劇場で観られる機会があると良いなぁ。

    レビューの続きを読む

    投稿日:2019.09.16

  • katsuya

    katsuya

    期待に十分応えてくれる北さんの著作。今回は関西電力の社長だった太田垣士郎氏。恥ずかしながら詳しく存じあげませんでしたが、これは知っておくべき経営者。小林一三の後継者として戦中戦後の阪急グループを率いただけでなく、とても複雑な事情が絡み合い魑魅魍魎が跋扈するような戦後の電力事業に身を投じ、関西電力の立ち上げを成功させた力量や人柄には強く惹かれる。何と言ってもクライマックスは黒四ダムの建設だが、手に汗握り、涙無くしては読めない。豪胆と人情。まさに理想のボスという感じか。映画もぜひ見てみたい。この本のもう一つの楽しみ方として、北氏の他の著作に出てくる人物との絡みが興味深い。小林一三、白洲次郎、松下幸之助など。続きを読む

    投稿日:2018.11.20

  • HiroIwao

    HiroIwao

     関西電力初代社長で黒部第四発電所の建設を決断した太田垣士郎氏の電気です。個人的にはくろよん建設の頃のエピソードは知っていることが多かったのですが,生誕の頃や幼少の頃,関西電力社長就任前のことなどははじめて知ることも多く,考える内容が多くありました。戦後復興の礎を築かれた偉大な方ということは間違いないと思います。続きを読む

    投稿日:2018.11.11

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