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半村良 / 集英社文庫 (6件のレビュー)
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kenken9
平凡なサラリーマンが、あれよあれよという間に超次元の戦いに巻き込まれていく。 先の読めない展開で、ページをめくる手が止まらなくなる。
投稿日:2020.09.02
office4690
第9回(1988年)日本SF大賞受賞、こちらブックオフで探して1、2巻入手するも、3巻目はアマゾンのお世話になる。レビューは次巻にて
投稿日:2017.07.23
librarylovers13
ずいぶん昔に読んだ本ですが、とても切なくなったのを覚えています。超能力を持った人が主人公です。 熊本大学:white-めい
投稿日:2013.10.29
Fion
10年以上前に一度読んで、強烈に印象に残っていた作品を、もう一度読んでみた。初版は1988年出版され、日本SF大賞を受賞している作品だそうだ。昭和の匂いがプンプン漂う下町の人情話と、無敵な超能力者とい…う奇妙な取り合わせだが、全然無理は感じない。 何の変哲もない下町にアパート暮らしする平凡なサラリーマン岬一郎が、ひょんなことから超能力を発現し、次第に力を強大化させていくストーリーだ。岬一郎は、超能力が社会に及ぼす影響を恐れ、自らを律し能力の行使を封印する。だが、社会は過剰に反応し、次第に岬一郎を排除する方向へ動いていく。 といったあらすじだが、主人公はこの超能力者岬一郎ではない。同じ町内で小さな印刷屋を営む、ジャーナリスト上がりの野口という男の視点で、物語は綴られていく。近所のおっちゃん、おばちゃんたちは、岬の能力に驚き、感謝し、隣人であることを誇りに思い、支持しサポートし始める。権力は、岬の能力を警戒し、恐れ、いらだち、やがて排除しようとし始める。ジャーナリズムは、まずネタに飛びつき、もてはやし、大騒ぎして、やがて権力に迎合して、岬を糾弾し始める。 著者は、野口という男に、元ジャーナリストというバックグラウンドを与えた。当の岬一郎には、ほとんど何も語らせず、野口の目を通して三者三様の反応の推移を、ある意味第三者的視点で語らせていく。うまいやり方だ。と同時に、そういった演出意図を読者に感じさせない著者の筆力に感心させられる。 この物語の主題は、本文中にも書かれているが、キリストの受難を現代に(といっても20年以上前だが)再現したことだろう。読み進めるうちに、もしかしたらイエス・キリストも超能力者で、岬一郎が物語の中で直面するような葛藤や不安を経て、悟りを開いたんじゃないかなんて気になってくる。いろいろ考えさせられる物語だ。 最後になったが、残念ながらこの本はもう絶版になっているらしい。紙の本は古本屋でしか手に入らないようだ。私は、昔買った文庫本はどこかに行ってしまったが、電子書籍版を購入して読んだ。XMDF形式でダウンロード可能だ。続きを読む
投稿日:2010.09.28
tel
15年位前に読んだかもしれないが、内容はすっかり忘れてる。文庫本一冊かけて、物語がじりじりと始まる。本巻ではテーマらしきものが現れ、幸福な世界観と一抹の不安をにおわせたところまで。もっと刈り込んで2章…くらいにまとめたら、すっきりした小説になるのでは。書き込みすぎ。周辺人物像の描写というより、とっちらかった印象を受けてしまった。あくまで、途中まで読んだ時点の感想ながら。続きを読む
投稿日:2007.07.22
武次郎
『人情噺とSFという水と油のようなものを上手くとき合わせて見せる』という半村良のライフワークを最も高いバランスで達成した稀代の一冊。 読み終わったときの感動しながら知的興奮にとらわれるという 精神状…態は、病み付きになること必至です。続きを読む
投稿日:2006.08.20
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