【感想】忘られのリメメント

三雲岳斗 / 早川書房
(5件のレビュー)

総合評価:

平均 3.6
2
0
2
1
0

ブクログレビュー

"powered by"

  • 灰夏希

    灰夏希

    他者の記憶を体験できる技術、それが産業化しエンタメにも使われている世界。
    題材に魅かれ手に取り、最後まですんなり読めた。

    一方で、題材が興味深い分物足りなさも感じた。
    感情や感覚までが複製され、それが“忘れられない記憶”となった時のアイデンティティの行方といった、この技術が存在する世界ならではの人間の葛藤などさらに深く描写して欲しかった。

    ソクラテスの言葉の引用や相対性理論・量子論における時間概念の説明がどこか表面的で、他人の言葉を借りてきたような陳腐さを感じたのも、物語に没入できず残念に感じた。
    サスペンスの展開もご都合主義的に進む感覚があり、無感動に終わってしまった。

    ここまであくまで個人的な感想ではあるが、題材に興味を持った方は読んで損ではないと思う。
    スピーディな展開で読みやすいので、SF初心者なんかは取っつきやすいのではないだろうか。
    続きを読む

    投稿日:2020.06.13

  • kumasank

    kumasank

    このレビューはネタバレを含みます

    面白い。筆者が本格SFを書いたこと自体が良いこと。
    あえて苦言するならば、後半畳み掛けるように展開が急になる中で、小松左京のような大きなビジョンを提示すると見せて、あくまでも理知的に(ミステリー的に)決着することをどう考えるかか。100%私の身勝手なのですが、前者を期待したかった。

    レビューの続きを読む

    投稿日:2019.01.12

  • yuks4896

    yuks4896

    SFだけどそう遠くない未来にもなりそうな世界観を満喫。記憶の追体験を生む憶え手、まさに未来のモノ創り。面白かったです。

    投稿日:2018.11.07

  • 柚月

    柚月

    SFというよりは近未来?
    実際に記憶の切り売りが出来たなら、裁判で役に立つんだろうな。

    PSYCHO-PASSの気配がある。

    投稿日:2018.09.18

  • taka_2

    taka_2

    他人の記憶を売買できる近未来。疑似記憶(リメメント)
    by 日経新聞 2018/09/06 夕刊より

    ということで読んでみた。いわゆる芸能人の記憶を一般人が体験出来るっていう、真っ当な使い道もあれば、制限しているという設定だったけど、アルコールやドラッグの体験も出来るよね、という倫理的な問題があったり、本作のキモである殺人の追体験が出来たりとか、一見夢のような技術だけど、問題だらけよなーと思った。
    でも、複数人の記憶をまとめて再現することで、サッカーのような複数人で行うスポーツの何かが出来るというところには、可能性を感じる。
    続きを読む

    投稿日:2018.09.09

クーポンコード登録

登録

Reader Storeをご利用のお客様へ

ご利用ありがとうございます!

エラー(エラーコード: )

本棚に以下の作品が追加されました

追加された作品は本棚から読むことが出来ます

本棚を開くには、画面右上にある「本棚」ボタンをクリック

スマートフォンの場合

パソコンの場合

このレビューを不適切なレビューとして報告します。よろしいですか?

ご協力ありがとうございました
参考にさせていただきます。

レビューを削除してもよろしいですか?
削除すると元に戻すことはできません。