【感想】銀齢の果て(新潮文庫)

筒井康隆 / 新潮文庫
(57件のレビュー)

総合評価:

平均 3.6
5
22
18
4
0

ブクログレビュー

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  • キじばと。。

    キじばと。。

    日本の高齢化問題はますます苛烈なものとなり、政府は70歳以上の老人たちに殺しあいをさせる「老人相互処刑制度」(シルバー・バトル)を実施します。宮脇町に暮らす77歳の宇谷九一郎は、かつてのシルバー・バトルの勝利者である、元刑事の猿谷甚一の協力を得て、生きのこるための戦いに参加します。

    生に執着するすがたをさらす者、二人いっしょに死のうとするも、思い通りにいかず苦しむ者、強者に協力しつつ出し抜く機会をうかがう者などが登場し、さらに元大学教授であり、生と死をともにあじわいつくそうとする津幡共仁、元自衛官である是方昌吾、かつて見世物の小人プロレスで活躍した乾志摩夫といった個性的な面々が、本気のバトルをくり広げます。

    老人たちの「バトル・ロワイヤル」というべき内容で、著者らしいブラック・ユーモアに満ちた作品でした。
    続きを読む

    投稿日:2023.12.27

  • 梵

    笑いあり、感動あり、グロテスクあり、エロあり、全てを兼ね備えた作品なのでは?
    電車の中でニヤニヤしながら読んでしまった。

    投稿日:2023.09.27

  • まふゆん

    まふゆん

    老人増加対策のために政府が定めた「老人相互処刑制度(シルバー・バトル)」70歳以上が対象となるこのバトルは地域と期間を定めて行われる。舞台は東京の下町宮脇町5丁目、対象者は59名。最後に残った1人だけがその後に生きる権利を得るこの戦い……ってすごいなオイ!!

    Twitterで見かけて、軽い気持ちで読み始めたらガチやったわ……。58人プラスαがバタバタ死んでいくし、他の地域の中継もあるから、ほんま恐ろしい速度で70歳以上がバタバタいく。最期の瞬間もそれぞれで、フィクションらしさがあり重くはないんだけど、合間にチラリと見えるリアルさが怖い。

    一番怖いのは、そろそろこういうことがリアルで起こりそうだということよな。
    コロナ禍の救急車が間に合わなくて、みたいな話はまさにコレだし(バトル期間中は区外から往診不可で持病の悪化でってのもあった)
    筒井康隆氏、恐るべし。
    続きを読む

    投稿日:2023.03.22

  • ロイエンタール

    ロイエンタール

    設定としては非常に面白い作品である。
    手に汗握るような緊迫したような殺し合いではなく、傍から見たら笑ってしまうかのような殺し合いをしていて面白かった。
    ただ、深い戦略や戦術をもって争いしてるわけではないのでラノベみたいな展開は期待しないほうがいい。続きを読む

    投稿日:2023.02.03

  • あなん

    あなん

    老人達によるバトルロワイヤル。
    素人から玄人までいて殺し方殺され方のうまい下手によってエグさが変わることがよくわかった。

    狂った世界を垣間見ることができる内容で、人を選ぶ本。

    投稿日:2022.06.12

  • phonsan

    phonsan

    「親には長生きはして欲しいが、高齢化社会は困る」という、多くの人が抱えている矛盾に切り込んだ作品。

    「シルバー・バトル」当事者の高齢者や家族の内面を描けばいくらでも重くなりそうなテーマではあるが、本作はあくまで風刺の色が濃い、群像・ドタバタ劇である。エロ・グロあり。

    登場人物が多くて覚えきれないのだが、何人かに一人には山藤章二氏のイラスト(キャラクターデザイン?)がついており、これがまた良い味を出している。
    続きを読む

    投稿日:2022.06.05

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