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芥川 龍之介 / 立東舎 (28件のレビュー)
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tomojuju
乙女の本棚3連発、3つ目。 檸檬、蜜柑、と続きました。たまたまです。 イラストレーターさんが檸檬と蜜柑、一緒なのは敢えてですよね、きっと。 鮮明さは手前で読んだ檸檬のほうがビビッドなんですが、夕暮れ…どきの汽車、煤、蜜柑、の色の移り変わりと、主人公の世の中を胡乱でダウナーなところから、少女の勝手な行動に気持ちが落ちきって、そこから蜜柑と少女の光景に心が彩られる移り変わりが凄く伝わってきました。 芥川龍之介、好きなんです。 この作品、知らないと思ってたんですが読んでいる途中で思い出しました。 あ、この作品、芥川龍之介だったのか、やっぱり私、好きだ、芥川、って乙女のように自分の気持ちを再確認できました。 乙女のように、は流石にこのシリーズに託けすぎました笑 2024.3.24 53続きを読む
投稿日:2024.03.24
紫月
このレビューはネタバレを含みます
自分の理解力がないからかもしれないが、なぜ小娘が蜜柑を投げる必要があるのか、さっぱり分からなかった。 弟に分かれを告げるなら、家で蜜柑を渡せばよかったのでは? 弟が隣町にいるとかで家で普段会えないからそうせざるをえなかったの? 踏切に来てと伝えたのは手紙? 印象的にするためにわざわざそういうシチュエーションを作った? 蜜柑って当時、高価なものだったの? 周りにすみませんとも何も言わずに窓を開けて煙で車内をモクモクにしてたけど、もっと乗客が多くても同じ事をしたの? こんな疑問がわんさか湧いてきて、主人公とは違い、私は小娘に対する嫌悪感を払拭することができなかった。 しかし、それを差し置いても、イラストの美しさには天晴だ。イラストのお陰で、なんとも言えぬイライラ感が若干収束した気がする。 もっときちんと読めるよう、再読したほうがいいかなと思った。
投稿日:2024.02.28
ポプラ並木
絵本の醍醐味を堪能した!舞台情景が鮮明に(リアル)に脳内に飛び込んできた。汽車の二等席は自分しかいない。動き出す直前、みすぼらしい13,14歳の娘が入ってきた。不快に思う主人公。気を紛らわすために新聞を読むが、退屈な人生を感じる。ウトウトしたが娘は自分の席の横に移動し、窓を開けようとする。そして石炭の真っ黒い煙が入ってきた。咳き込む、怒りが。娘は蜜柑を汽車の外へ。見送りのため懸命に手を振っていた弟達だろうか。この娘はこれから奉公に行くのか。娘を見る目が一気に変わる。個々の人生模様、強く生きなくては。⑤↑
投稿日:2024.02.10
pafu5737
芥川龍之介の作品は子どもの頃以来かも。 蜜柑を汽車の窓から弟達に向かって投げる少女(おそらく)とその光景が文章から鮮やかに目の奥に浮かび上がるのだが、この絵本がさらに鮮やかなものにしてくれる。 辛い別…れの場面なんだろうが、暮れゆく夕焼け空と金色の蜜柑、本当に綺麗な絵だ。続きを読む
投稿日:2024.01.25
ひまわりめろん
これはいいぞ! 今のところシリーズベストかと はい、12おネエは芥川龍之介&げみさんの『蜜柑』です 郷愁をそそる古いフイルム映画のようなげみさんの蜜柑の舞うイラストが良すぎです この一枚を見るため…だけに手に取っても良いですね そして龍ちゃんの文章からは存分に日本語の美しさを感じることが出来ました! まぁ半分はそんな分かったようなこと言いたかったのと半分は身贔屓と半分は心からそう思ったのです ん?続きを読む
投稿日:2023.10.27
かな
乙女の本棚シリーズから、芥川龍之介さんとげみさんのコラボ作品「蜜柑」です。やっと手にすることができました!! 横須賀線の汽車の車中が物語の舞台…。鬱々としていた私が出会ったのは、見すぼらしい風情…をした13,14歳くらいの少女だった…。そもそもなぜ自分とこの少女が一緒の車両に乗らなければならないのか…と感じながらも、その少女から目が離せない…。だけど、少女が車窓から見送りの弟たちに蜜柑を放る場面は、そこまでの重い雰囲気が一気に晴れて清々しさを感じさえ感じさせます。きっと、少女は家族のもとを離れて奉公先に行くのであろう…見知らぬ場所へ行くのに不安もあるだろうに、こうして家族の幸せを願っている…そんな風に思うと私の心も穏やかになって、車内にもあたたかな空気が流れる…というもの…。 「蜜柑」のあたたかみと清涼感を感じさせるオレンジ色、そして、汽車の車内に差し込む夕陽や空を染める夕焼け、じんわりと心に染み入るげみさんのイラストもとってもよかったです。あぁ…読めてよかったっ(*^^)v続きを読む
投稿日:2023.10.07
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