【感想】日本の没落

中野剛志 / 幻冬舎新書
(6件のレビュー)

総合評価:

平均 3.6
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ブクログレビュー

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  • rafmon

    rafmon

    ドイツの哲学者オズヴァルト・シュペングラーの『西洋の没落』を読み解きながら、日本の没落に警鐘を鳴らす本。自らをシュペングラーに並べた表題は流石に背負ってるなと思うが、名前負けせず。シュペングラーの現存在と覚醒存在を形態素として分析する理論を、恐らく私などはそのまま読めば理解不能な箇所も中野剛志が明解に解説してくれる。

    いつもながら、感想というか思考や記録が散逸になるが、本著の論旨体系ではなく、自らの補完のために、以下メモ書き。

    1750年から1830年の間に起きた第一次産業革命では、蒸気汽関、紡績機、鉄道などが生み出され、1870年から1900年の間に起きた第二次産業革命では、電気、内燃機関、上下水道が登場。どちら技術革新も生活を一変させるほどの大きなインパクトがあった。ところがコンピューターによる第三次産業革命は、1960年頃に始まり90年代半ばに頂点に達したが2000年以降の技術進歩は娯楽や通信に関するものばかり。
    事実はそうだろうが、人類史全体で見れば成長しない経済の方がむしろ常態だった。人口拡大がない限り、成長限界が来る。

    言葉と言うものはもともと見える事物の名前なのであるが、その言葉はいつの間にか思考の事物、すなわち概念の標識となる。つまり、見ることから抽象された引き抜かれた理解と言うものが可能になる。これが思考と言うものである。同じ覚醒存在でも動物と人間を厳密に区分するものはこの思考である。
    思考する人間に同時代的、あるいは覚醒存在として経路依存傾向が抽出され、歴史は繰り返す。

    世界都市に集積する人々は、自然とは乖離した人口的な空間にあって高度な認知能力を要求される業務に従事し、極度に知的な緊張を強いられている。それゆえ「気晴らし」が必要だとシュペングラーは言う。気晴らしとは。意識的に行われた愚行によって解放すること。知的緊張をスポーツという肉体的緊張によって解放し、肉体的緊張を快楽という感覚的緊張によって、興奮という精神的緊張によって解放すること。
    知的労働者は、やがて自らの人生にもその高度な認知能力を用いてその意義を悩む事になる。だから、気晴らし、麻酔のように、悩みを忘れさせるエンタメコンテンツが必要になるのだろう。

    親子関係という束縛は自己を犠牲にするため、自己実現という個人主義的価値観にシフトすれば、子供を持つことを正当化させる事が困難に。
    そして、セックスがエンタメコンテンツと化す。

    ポスト・トゥルースとは、客観的事実よりも感情や個人的信条の方が世論形成により大きな影響を及ぼすこと。真理とは、新聞雑誌が生み出した世論であり、新聞雑誌が採り上げないものは、真理とみなされない。証明方法は、新聞雑誌からインターネットに変化。ポスト・トゥルースは、エリートへの不信によっても助長される。
    スリード社はB層に対するラーニングプロモーションが必要としたが、シュペングラーも思想訓育に触れる。我欲を通すために大衆を操作する。今は検索エンジンがエビデンス化しており、世論形成に作用する。

    成文憲法とは異なる不文憲法。不文憲法とは。国家の慣習、法制度、判例あるいは法解釈の歴史的な蓄積であり国体とも言い換えられる。それは歴史の中で自然発生的に形成されてきたものであり状況の変化に応じて漸進的で柔軟に変わるもの。フリードリヒフォンハイエクであれば「自生的秩序」と呼んだであろう。つまり、世論を含む形成された秩序こそ実存。
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    投稿日:2023.01.04

  • 海外おやじ

    海外おやじ

    このレビューはネタバレを含みます

    本作は、官僚・評論家である中野剛志氏による、ドイツの歴史家シュペングラー『西洋の没落』の解釈本というのが端的な説明になると思います。

    曰く、100年前に書かれたシュペングラーの著作には、現代社会の諸相(経済成長の鈍化、グローバリゼーション、地方の衰退、少子化、ポピュリズム、環境破壊、非西洋諸国の台頭、機械による人間の支配等々)を見事に言い当てており、その没落への過程は西洋文化ドップリの日本にとって参照に値するのではないかというもの。

    ・・・
    先ずもって賞賛したい点は、ドイツ語文献をよくぞここまで読み込んだなあということ。学生時代の私の僅かな原書購読体験では、実にドイツ語の思想系文献は長ったらしく冗長、強気な書きぶりなのに意味不明瞭、イマイチ曖昧で微妙な定式化(たとえば本作でも見られる『アポロン的』と『ファウスト的』、『現存在』と『覚醒存在』などの二元論)で語る、というような場合が多かったのです。私自身は『西洋の没落』は未読ですが、文章の端々から筆者が相当丁寧にドイツ語文献と取っ組み合ったことが感じられました。日本語で読んでいたとしてもその難解さは消えないと思います。

    さて、内容的に私が面白いと感じたのは貨幣論の部分。
    シュペングラーはゲーテ『ファウスト』を下敷きにして貨幣による支配を予言していたそうです。中野氏はこれは金融業界の拡大であると解釈しています。確かに、GDPに占める金融業の拡大は引用しているデータの通りでしょうが、更に1980年代からのインフレ抑制方向の金融政策が「ウォール街・財務省複合体」のもと実施され「アメリカも日本も、独裁的貨幣経済と化している」としています。

    10年程前、格差拡大を背景に、支配的地位に君臨する金融家・政治家にモノ申す「ウォール街を占拠せよ」という抗議活動がありました。リーマンショック後の不景気にもかかわらず救済されたはずの金融機関の地歩がゆるぎなかったのは何故なのか。
    私は中野氏がいう『世界中で広まったインフレ抑制政策』に陰謀論的なにおいを嗅ぎ取ってしまいました。ウォール街や金融機関は当然のことながらインフレになるとお金の価値(つまり貸し出しているローンの価値)が減ります。だからインフレを抑えようとするのでは?逆にデフレになるとローンの借り手は負担が増えますが、銀行の保有しているお金の価値は更に増します(物の価値が落ち、お金の価値が増える)。

    また、信用創造に関する話も興味深いものでした。一般に過度な国の借金はよろしくないものですが、国とは無制限の貨幣創造の権利があるので、貨幣を国内で循環させる限りは問題がないとするものです(大分はしょっています)。もちろんインフレが起きればお金持ち(金融機関も)は損をするのですが、ある意味不況+借金漬けからの脱出にインフレというのは手なのかもしれません(もちろんうれしくないですが)。対照的な事例はユーロです。貨幣創造に手枷をしてしまったユーロは健全化のルールのもと借金もできず貨幣も刷れない(財政出動しづらい)形でどんどんデフレになり(今やマイナス金利)まさに貨幣に縛られた状態と言えるかもしれません。

    こういう内容を読んでいると日本の借金漬けはひょっとして大丈夫なのか?とも思ってしまいます。。。

    ・・・
    他方、もし消化不良感を感じるとすれば、それは結論部分でしょうか。


    『われわれは、この時代にうまれたのであり、そしてわれわれに定められているこの終局への道を勇敢に歩まなければならない。これ以外に道はない。希望がなくても、救いがなくても、絶望的な持ち場で頑張りとおすのが義務なのだ』(位置No.4060)

    大分すっ飛ばして書きましたが、どうやらシュペングラーの主張は、文化も季節のごとく春→夏→秋→冬と栄枯盛衰的に推移するとしているようであります。しかもそれが不可避であり運命づけられているそうです(ニーチェの影響を受けただけはありますね)。ただ、これで終わると何というか、救いがないですよねえ。

    ・・・
    ということで、私は思想好きということもあり、全体面白く読みました。
    哲学的歴史書を読み解き、その論旨を日本に当てはめて考えるというのはなかなかに困難な仕事であると思いますが、面白く読ませて頂きました。
    没落を決めつけている点が(中野氏ではなくシュペングラーに対し)納得が行かない点ではあるものの、他方で栄枯盛衰・盛者必衰は、感覚的によくわかります。

    私たちはいずれ死んでしまうわけですが、どうせいつか死んでしまうからと今努力を止めてしまう事はないと思います。皆さん必死で毎日を生きていると思います。類比的に考えれば、文明・文化・あるいは国が亡ぶ運命にあったとしても、現実に対峙して出来るだけよりよい方向へと形作るのは正しい姿なのかな、と感じました。その点では以下の文句はなかなか素敵です。

    『没落の時代においては、真の哲学は、実際生活における実践経験の中にある』(位置No.3627)

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    投稿日:2021.11.24

  • ライオン

    ライオン

    これはちょっと残念。どこが日本の没落なのか。
    シュペングラーの引用ばかり、西洋の没落を氏が副読本としたイメージ。タイトルと内容が乖離すると少し残念。

    投稿日:2019.11.15

  • yasz

    yasz

    明日、新しい時代である「令和」を迎えるにあたり、部屋の片隅に読みかけとして置かれていた本を一斉に整理することにしました。恐らく読み終えたら、面白いポイントが多く見つかると思いますが、現在読んでいる本も多くある中で、このような決断を致しました。

    星一つとしているのは、私が読了できなかったという目印であり、内容とは関係ないことをお断りしておきます。令和のどこかで再会できることを祈念しつつ、この本を登録させていただきます。

    平成31年4月30日(平成大晦日)作成
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    投稿日:2019.04.30

  • xiaobao

    xiaobao

    「日本の没落」中野剛志


    ギリシャ・ローマ文化の魂は、感覚的に現存している個体の拡がりを理想型とするものであり、これを「アポルロン的」と呼ぶ。西洋文化の魂は、世界の空間と時間の限界を常に超越しようとし、永遠に際限なく成長を続けようとする「ファウスト的」と呼ぶ。

    非西洋世界は、文化水準の向上を伴わずに文明だけが進展した。非西洋世界のめざましい台頭とは、非西洋世界の西洋文明化であり、それは東洋の勃興ではない。その先には没落の運命が待っている。

    ギリシャ・ローマ文化は紀元前4世紀に、西洋文化は19世紀に文明へとシフトした。

    観光立国とは、世界史において繰り返されてきた没落の光景。

    女性はより現存在的であり、男性はより覚醒存在的。女性はより生命的であり自然に束縛されている。男性はより知性的でありより自由。

    文化とは、覚醒存在と現存在がバランスよく結合している状態。覚醒存在が現存在に対して支配的になると文明は没落する。

    文化の春夏秋冬
    春、、初期段階。政治形態は封建国家。封建領主の連合体。
    夏、、階級国家、王朝。私的な領域を超えた公的な権威が生じる。
    秋、、文化が文明に変わろうとする時期。国家がより絶対的なものへと近づき、階級に代えて「国民」という概念が生じ、国民国家が成立する。都市の時代の始まり。
    冬、、文明が没落し、都市は世界都市化する。市民は「大衆」へと堕ち、国民は消滅する。これがグローバリゼーションの真実。

    国家の健全性を担保し、国家の危機の際に優れた指針となるのは、成文憲法ではなく、不文憲法。

    18世紀以来、自分が社会の中で担っている役割を実感できなくなっており、人生の意味を失いつつある。

    技術や経済成長は、地球環境を破壊し、自律した生活を困難にし、所得水準の低下や失業をもたらし、ひいては技術革新や経済成長そのものすら鈍化させる。だが、それでもファウスト的人間はこれらの追求を止めない。なぜなら彼らは行為そのものが全てだから。

    ファウスト的人間は、引き起こされる結果には目もくれず、ただひたすら技術の進歩や事業の拡大に向けて邁進する。

    人間の技術が労働を軽減するというのは真実ではない。どんな発明でもさらに新しい発明の可能性を含んでいる。また、満たされた願望のどれもが他の無数の願望を目覚めさせる。そして、自然に対するどんな勝利も、もっと大きな勝利へとかきたてる。この中に安らぎ、幸福、享楽というものは見られない。

    貨幣が知性を破壊し去った後に、デモクラシーは貨幣によって自ら破壊される。

    経済には体系はない。あるのは相貌だけであり、この相貌を観る事が必要。

    文化の成長期には政治が経済に優ってくるが、文化が退潮し、文明の時代になると、政治は後退し、経済がせり出してくる。つまり、高尚な理念や名誉よりも物質的豊かさや享楽が重んじられる。

    政治が単なる経済的利益の追求と同一視されるようになると、デモクラシーはプリュトクラシー(金権政治)となる。

    無制限の政治献金、人材の回転ドア、金融業界の利益と国の利益を同一視する風潮が、ウォール街・財務省複合体を不動のものとした。

    政府が自国通貨建てで国債を発行している限り、その返済能力に制約は存在しない。なぜなら政府は企業とは異なり、通貨発行の権利を有するから。過去に返済不能となった国債はどれも自国通貨建て以外のもの。

    財政支出は貨幣供給量を増加させるが、貨幣供給量が過剰となれば過度のインフレが起こされる。従い、財政赤字の制約として考慮すべきは物価水準のみ。つまり、過度のインフレが起きない限り、財政赤字は拡大させてよい。

    財政制度等審議会は国債の信認が失われる事を懸念しているが、それは信用貨幣論という基本的な理解を欠いている為。

    通貨の価値を維持する為には、投資家がその通貨を資産として需要する必要があるが、そうなればその分支払い手段としては流通しなくなる。つまり、貨幣を資産として需要する事と、貨幣を支払い手段として流通させる事は根本的な矛盾がある。

    ユーロの設計者たちは投資家の需要を重視した為、慢性的なデフレ圧力を発生させる仕組みを内蔵させてしまった。

    デフレは債務者たる労働者階級を苦しめ、債権者たる金融階級には有利に働く。政治が金融機関に支配されると、経済政策は低インフレを最優先課題とする事になる。

    経済の金融化が進み始めた1980年以降から先進各国は低インフレを最優先し始め、財政政策についても、歳出削減など財政健全化という欺瞞が進められた。

    貿易の自由化、労働移動の自由化、移民の流入も、賃金や物価の上昇を抑える効果を持つので奨励される。グローバリゼーションは全般的にデフレ圧力を発生させる。

    財政健全化やグローバリゼーションはデフレ圧力を発生させ、一般国民に賃金水準の抑制や失業といった犠牲を強い、富裕層や金融機関が保有する債権価値は上昇し、恩恵を与える。これこそ、「独裁的貨幣経済」の姿に他ならない。

    有機体の生成するダイナミズムは、有機体の内部と外部環境の連関を視野に収めなければ理解できない。

    形態は動くもの、生成するもの、消滅するものであり、形態学は変化に関する、生成するものを理解する為の手法。メタモルフォーゼは自然のあらゆる微表を解明する鍵。

    有機体の生成を理解する為には、その有機体の原型を抽出し、その内部と外部環境との相互作用を観察し、その相互作用によって原型にどのような変化が生じ、どのようにメタモルフォーゼしてくのかを研究する。この手法は、「直観」と「比較」であり、「証明」ではできない。原型、すなわち本質とは直観的判断力によって発見するしかない。

    形態の原型を直観によって把握した後、個々の形態と典型とを比較する事で形態の変化の過程と多様性を理解する。

    形態学を人の精神に適用したものが観相学。人間の内面を外面から推し量ろうとする科学。人間の外面から内面を判断できる所以は、人間と彼を取り巻く環境との間に相互作用があるから。

    人間は環境の中にあって環境によって存在する生き物。

    世界を理解するあらゆる方法は形態学。機械的なものと拡げられたものとの形態学は、自然法則と因果関係を発見し、これを秩序づける体系学。有機的なものと歴史と生命との形態学、すなわち方向と運命とを自己の中に担っているものは全て観相学。

    世情に通じた人は、個人の格好、顔つき、態度、歩調、話し方、筆跡等から彼の人間性を理解する。歴史に通じたものは、国家、経済、戦争、芸術、科学、宗教、道徳といった文化の表面に現れた様式や象徴からその文化の内面を理解する。これが観相学。

    現実を理解するという事は、「成る事」と「成った事」つまり歴史理解と自然理解の両方を含む。
    両者を「成りつつあるもの」「完成されつつあるもの」として観るものは、歴史を体験するものであり、両者を「成ったもの」として観るのは自然を認識するもの。

    文化という原型はその内面に精神態を持ち、それをシュペングラーは「魂」と呼ぶ。

    歴史には「ただ一度だけ事実である」という特徴があり、自然には「絶えず可能である」という特徴がある。

    科学を学び、因果法則を知れば自然を認識する事はできるが、歴史の運命理念を直観するには眼識が要る。卓越した眼識の持ち主はほんの少数。

    自然認識は教える事ができるが、歴史を知る者は生まれてくる他ない。ただ一度で人間と事実とを把握し、その中に入りこむ。

    自然認識は労働であり、歴史研究は創造。体系学者は成った事を学んで知るだけであり、歴史家は、何かがどんなふうになるかを観るし、観察された相貌の中に成る事をもう一度体験する。

    悟性とは、個々の部分を識別し、分析する作用。理性は、悟性が識別した諸部分を相互に連関させ、内的な統一をたった一つの全体として認識する作用。形態学における直観と同じもの。

    精神科学が目指すのは、因果律ではなく構造連関の把握。設定すべき課題は、「なぜ」という因果関係ではなく、「どのようにして」という構造連関。

    文化は定住生活の為に働く知性から生み出される。人は土地という環境の中にあって大地によって存在する。土地と密接に結びついた生活に知性が使える時、文化が生まれ、花開く。

    偉大な思想家たちは偉大な実践家でもある。認識論は実際生活の重要な知識に他ならない。

    今日、より優れた哲学者は実験心理学の中にはおらず、発明家、外交家、財政家の中にいる。

    文化は自己完結的に発展し、どの文化にも始まりと終わりがある。

    没落する世界を生き残るには、徹底して懐疑し、執拗に批判する能力とそれを続ける精神力を身につける事。
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    投稿日:2018.08.16

  • chokki

    chokki

    西洋の没落のことが現在をイメージしながら理解でき、読みやすい。
    過度な合理性批判は分かる。でもその先を自分の理解不足からかなかなかイメージできないような…もう一度読もう

    投稿日:2018.06.06

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