【感想】卜伝飄々

風野真知雄 / 文春文庫
(3件のレビュー)

総合評価:

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ブクログレビュー

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  • nkwada

    nkwada

    剣豪とうたわれる塚原卜伝を主人公とした短編集。壮年以降の卜伝を描く。まあ軽い読み物という感じで、読みやすいが深くはない。

    投稿日:2022.02.26

  • advicekiyomidosu

    advicekiyomidosu

    私の大好きな作家、風野真知雄。
    この時代小説は、面白いだけじゃない。

    室町幕府末期、唯一剣を極めることにだけ、人生を捧げた人物である。
    物語はすでに60代半ばを過ぎ70歳に手が届きそうな剣豪の日常を淡々と物語る。
    一度は領地を持つ殿様として過ごすも、全てを手放し剣の修行の旅を続ける。日本各地には彼を師匠と仰ぐ人物が何人も存在し、旅をしては弟子の住まいを尋ね、稽古をする。

    まだ日本の国は統一なされず、軍割拠の状態。
    まだまだ剣の腕は売り物にもなった時代だ。

    この物語は、実は大きな主題は他にあり、
    強いということは?生きること、死ぬこと。
    常に自分の今を把握し、剣も戦い方も変えていた卜伝。
    それは自分の今を知るという、実は難しいことを目を背けずに考え続けた人物だからこそ。

    足捌きは、動きは胆力は?と自分を見つめ工夫を常の重ねる。何が必要で何が不必要か?
    戦いは本当に必要なのか?
    できれば、戦わない、できれば殺さない。
    逃げることも厭わない。

    決して見えとか体裁とか功名とかに惑わされない。
    老いて死す。人も生き物も全て同じ。
    自然でさえ、彼は学ぶ。

    中高年齢に差し掛かった人にこそ、読んで欲しい。
    なんとも平和で心穏やかにさせてくれる良書。
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    投稿日:2021.07.25

  • 文藝春秋公式

    文藝春秋公式

    【晩年の塚原卜伝の心境を描く新感覚剣豪小説】剣豪は、やがて剣を使わぬ境地へとたどり着いた…。無敗の男・卜伝の伝説はいかに作られたのか。「耳袋秘帖」の著者が描く剣豪小説。

    投稿日:2018.03.27

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