【感想】絶対君主と英国令嬢

浅見茉莉, 石田恵美 / ティアラ文庫
(1件のレビュー)

総合評価:

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ブクログレビュー

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  • megumi33

    megumi33

    このレビューはネタバレを含みます

    面白く、すらすら読めて、しかも読後感も良いお話です。
    特に、ヒロインの性格がとても良く、好感が持てます。

    ヒロインのジョアンナはイギリスの男爵令嬢でありながら、母親を失い不遇に育ちました。新天地を求めて、海を渡った砂漠の王国の幼い王女の教育係としての仕事を得て、故国を離れます。
    そこでめぐり逢った国王のスワダーオは彼女が仕えることになる王女の兄でもありました。
    初対面の彼女に王は「側室になれ」とからかいの言葉とも取れないセリフを投げてきて―。

    表面的には国を閉ざし諸外国との交流を絶っているかのように見えるスワダーオですが、実はその裏には彼なりの深い読みと計画があります。
    若いながらも果断に富み知略に長けたスワダーオはまさに、魅力的な男性といえるでしょう。また、彼に次第に惹かれつつも、王の真意を測りかねて翻弄されるジョアンナの心の揺れもよく描かれています。
    ジョアンナのいつも前向きで勇気と優しさ、何より誠実さを失わない人柄もまたとても魅力的で、実は私がこの物語りでいちばん魅力を感じたところでもありました。
    ただスワダーオの心理についてはやや読んでいて伝わりにくい部分がありました。ただ、その伝わってこないところが彼の「謎めいたキャラ」なのかもしれません。
    また、挿絵イラストがとても美しく、書店で手に取ったて購入を決めた大きな理由だと思います。中の挿絵もどれも惹かれましたが、私的には好みでない絵柄も幾つかありました。
    ただ、これはあくまでも自分の好みです。

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    投稿日:2017.01.25

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