【感想】ぼくたちはこの国をこんなふうに愛することに決めた

高橋源一郎 / 集英社新書
(22件のレビュー)

総合評価:

平均 3.8
5
8
4
3
0

ブクログレビュー

"powered by"

  • kecokeco

    kecokeco

    このレビューはネタバレを含みます

    普通の評論もしくはエッセイなのかと思っていたら小説だった!だって新書だし!
    あ、いやこれは小説なのかな。違う気もするけど。まあいいや。そういうのは気にしないことにします。と、ランちゃん風です。
    「くに」を作ることにしたランちゃんたちは、なんとほんとに「くに」を作ったよ!作れるんだよ。くに。英国女王から国交樹立のお願いのお手紙には泣いちゃったよ。あとアイちゃんとそのご家族たちの優しさとかねー。くにを背負ってる人たちのせきにんっていうのかな。それの重さがしみじみと深いよね。せいじ家とは違う意味の背負ってる人たちね。くにのことを多分誰よりも深く理解しようと努力しているんだよね。見えないとこで。
    ところで理想先生と肝太先生って変な名前と思ってたけど、最後の最後に気づいた笑
    キャラメルの裸のおじさんは・・・。あー。そうなんだ。
    難しいよ源一郎さん!

    レビューの続きを読む

    投稿日:2020.08.01

  • kaze229

    kaze229

    理想先生はルソーさん
    肝太先生はカントさん
    もう ここからして
    ぐっと 引き込まれてしまう
    いいタイミングでひげもじゃの熊楠さんも
    出現してこられる

    むずかしいことをやさしく
    やさしいことをおもしろ
    おもしろいことを興味深く
    興味深いことをまじめに
    ー井上ひさし さん
    の言葉を そのまんま
    当てはめたような
    物語のような
    評論のような
    哲学のような

    最後まで
    おもしろく
    興味深く
    まじめに
    読ませてもらえました
    続きを読む

    投稿日:2020.05.18

  • あいる

    あいる

    小説として読むには少しごちゃごちゃしすぎているので、評論として読むといいです。
    著者の考えに少し偏りがある気がします。今の日本の世論とは少しズレているかも。
    不思議な世界観だがとても面白く、私は読みやすいと感じました。
    何度も読まないと少し理解が難しいところもありますが、きちんと読み終えた後にちゃんと頭の中で内容を整理して3回くらい読めば理解できるのではないかと思います。
    個人的にはおすすめの「評論」です。
    続きを読む

    投稿日:2020.04.15

  • ロッキー

    ロッキー

    途中で読むのをやめてしまった…
    1年くらいかけて読んだけど読めなかった。
    世界に入り込めなかったのはそもそも頭がいい子達や、いい家庭環境で育っている子がでてきたからかもしれないということにしたい。
    供も読めると思うけど、色んな苦労をしてきた大人はあまり楽しめないと思う。続きを読む

    投稿日:2019.05.16

  • nao

    nao

    民主主義、象徴天皇制、憲法9条…平易でわかりやすい文章だから、押し付けがましいとまでは感じないけど、やはり小説として読むにはメッセージ性が強過ぎる気がする。あとがきで『君たちはどう生きるか』に触れ、その時代ゆえに『君たち』は物語の形式を”とらざるを得なかった”ときちんと書かれているだけに、よけいにモヤモヤする。

    小説なんだから国のために人がいるのではなく、人が望み選び集い、互いに関わる事で生まれるのがくにであると、シンプルにそれだけでよかったのでは。
    続きを読む

    投稿日:2019.03.09

  • 澤田拓也

    澤田拓也

    高橋源一郎さんの小説。相変わらず不思議な小説。こどもたちが主人公で、ある学校にいる生徒たちが、不思議な先生たちとインタラクションをして夏休みの宿題で『くに』を作っていくお話。『くに』だって作ることができるのだと。小説によって、『くに』というものの形をゆるめて、そして、たぶん民主主義というものについて、なにかを湧き出させようとしている。『くに』については明白に意識的だけれども、ひらがなが多いのもあきらかに意識的で、それはこの小説のもつ特性のひとつになっている。本がすきなにんげんは、もっている本をぜんぶ読むようなことはしない、というおとうさんは、自分が書いている小説を『くに』だ、という。『くに』もあるときひとが人口的につくったもので、つくる理由があったということだ。それはある観点では小説もそうだ。少なくとも高橋さんにとってはそういうものだということなのかもしれない。

    小説の中で肝太先生はこういう。「わたしの考える『おとな』についてはなしましょう。『おとな』というのは『ひとり』ではなすことができるひとのことです。たったひとり。条件というのは、そのひとに、名前があること。他には、なにもいらない。そのひとが、歳をとっているとか、中学生であるとか、左足に障害があるとか、おおきな通信会社の課長をしているとか、そういうことはすべて関係なく、ただ、『ひとり』で、自分の名前をもっていて、それだけの条件で、なにかをはなす、あるいは、なにかを考える、それが『おとな』であることです」

    自分は『おとな』になったのだろうか。

    あとがきで高橋さんが書くように「『ぼくたちはこの国をこんなふうに愛することに決めた』は、二十一世紀版の『君たちはどう生きるか』を目指して書かれた」という。小説というもののひとつの特性は、制約のなさであり、そこに何らかのメッセージ性を込めるとき、そのメッセージの内容によって小説は互いに似てくるものなのかもしれない。
    続きを読む

    投稿日:2019.01.01

Loading...

クーポンコード登録

登録

Reader Storeをご利用のお客様へ

ご利用ありがとうございます!

エラー(エラーコード: )

本棚に以下の作品が追加されました

追加された作品は本棚から読むことが出来ます

本棚を開くには、画面右上にある「本棚」ボタンをクリック

スマートフォンの場合

パソコンの場合

このレビューを不適切なレビューとして報告します。よろしいですか?

ご協力ありがとうございました
参考にさせていただきます。

レビューを削除してもよろしいですか?
削除すると元に戻すことはできません。